ソニー&松下失われたDNA

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
3.50
  • (1)
  • (3)
  • (3)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 44
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (291ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532263942

作品紹介・あらすじ

第一線での企業取材を続けてきたジャーナリストが、平成が終わり新しい時代を迎えるタイミングで、この30年間を中心に、ソニーとパナソニックという経営のカリスマが起こした日本を代表する2社を中心に取り上げ、経営トップ、関係者、周辺まで綿密な取材をもとにそれぞれの企業で起こったストーリーを追跡。企業盛衰の分岐点を探っていきます。
絶頂からどん底へ、そして復調?
平成の30年間に経営者たちは何を破壊し、何を創造したのか?

平成の時代(1989~2019年)は、日本企業にとって「試練の30年」と言っても過言ではない。
昭和末期にはバブル経済に酔い「世界一」の夢を垣間見たものの、その後のバブル崩壊と経営者の人材難による「失われた20年」を経て、少なからぬ日本企業が衰退の道をたどった。
経営のカリスマを失った後の迷走。一時的に脚光を浴びるスター経営者の登場も、道半ばで挫折した「改革」。
滞る新製品開発、次世代商品の種蒔きも満足にできず、収益悪化に伴うリストラの断行で進む人材流出と企業イメージの喪失。
外国人トップに活路を見出そうとするも、文化の違いに翻弄され、失いかけたアイデンティティ。

「ジャパナズナンバーワン」から始まった平成の30年間。世界を席巻していたはずの日本企業は、どこで道を間違えたのか? 新しい時代への活路は見えるのか?

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 2023年8月20日読了。戦後の日本経済をけん引したソニー・松下の2社が当初持っていた精神・DNAがいかに変質し現在に至ったかを取材した本。両社に共通する点が「技術の目利きができないトップが就任」「リストラにより企業文化を破壊」「未来につながる投資・種まきをしていない」ということだが、2000年頃の日本ではいずれのトップも短期的な業績回復により「名経営者」として褒めそやされていたんだよなあ…。若干、図式が単純化されすぎている気もするし、後世からの視点で彼らを「無能」と言い切ってしまうのは苛烈すぎる気もする、が、経営者は社員および日本経済に対して責任を負っており、それゆえ多額の報酬と名誉をもって遇されるわけで、まあなんと言われても結果を出すよりほかないのかな。自分が生きているうちには、ソニー・松下のように世界に名を轟かす企業は出てこないのだろうな。

  • ウォークマンの発案を当時71歳の井深氏、商品化に繋げたのが58歳の盛田氏。社内では反対されてはいたものの、発売すると大ヒット。すごい爺ちゃん達だ…。

    ジョブズがいないAppleは、果たしてソニーや松下のような道を辿るのか。興味深い。

  • 技術の目利きができず、ジャック ウェルチ型の経営、つまり、ポートフォリオマネジメントをやったことが、ソニーやパナソニックをダメにした、と。

    でも、この処方箋っていったい何なのだろう。
    経営者は、何を拠り所に判断すべきなのだろう。
    顧客の声なのかもしれないなー、と

  • 東2法経図・6F開架:B1/9/394/K

全5件中 1 - 5件を表示

著者プロフィール

日本経済新聞社大阪本社編集委員。
1959年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。1983年、日本経済新聞入社。主に企業取材の第一線で活躍。

「2020年 『歴史に学ぶ プロ野球 16球団拡大構想』 で使われていた紹介文から引用しています。」

安西巧の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×