- Amazon.co.jp ・本 (335ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532311834
作品紹介・あらすじ
「松下電器=松下幸之助」というイメージは、いまや急速に薄れている。自らの手で根こそぎ変わることができた大手企業のケースは珍しい。歴代社長ができなかった改革を、なぜ中村は成し遂げることができたのか、なぜその破壊力は人一倍強かったのか。その答えは、逆説的な言い方になるが、幸之助との共通点が多かったからである。だからこそ、その引力圏から飛び出すことができた。松下電器のV字回復を成し遂げた中村邦夫は、松下の何を変え、どこへ導こうとしているのか。
感想・レビュー・書評
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松下の本は初めて読みました。
松下の業績を回復させた中村邦夫社長のお話が、松下の歴史と絡めながら書かれています。
松下といえば幸之助。
幸之助が偉大すぎたゆえに、後継者が育たない、思い切った改革ができないという状況に陥ってしまっていたところ、時代に取り残されて業績悪化。
読んでいて思ったのが、松下って超日本企業で、「経営不在―カネボウの迷走と解体」を読んだときと同じ感覚にとらわれました。
もちろん、現在は松下とカネボウでぜんぜん違うことになっていますが・・・。
中村社長は幸之助の理念をよく理解していて、共感していて、でも実際に触れ合う世代ではなくて、だからこそ思い切った改革ができたということのようです。
ただ、社内の調整は大変だった様子。
改革の内容そのものは斬新でもないんだけれど、松下でやったということに意味があるんだと思います。
ただ、まだ油断禁物で、競争の激しい時代の中、これからも勝ち残っていけるかどうかは今後にかかっているということで終わってます。
単なるお話ではなく、戦略とは、ということに焦点があてられた、中身がぎゅっと詰まった本でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示