不格好経営: チームDeNAの挑戦

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532318956

感想・レビュー・書評

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  • DeNAという会社の印象は良くなかったのだけれど、それが180度近く変わった。
    よくよく思い返せば同社の人はみんな自信満々で意識が高い。自分の仕事と会社に誇りと愛着を持っていると感じる。
    それを「悪い印象」と捉えてしまうのは自分のいたらなさからくるEnvy、妬みなんだろう。そんなことに気がつかされ傷つき凹んだ。
    不恰好な逸話を包み隠さず書いているけれど、都合の良いことを書いているだろうしもっと泥まみれな部分もあるんのだろう。
    出てくる人がハイスペックで島耕作かと思ったけれど、その部分はそれほど大げさではないのだろうな。

    経営者としての具体的なTIPSも書かれている。


    コンサルタントと経営者の一番の違いは意思決定をする時の肚。胆力の違いにあるという。

    <blockquote>検討に巻き込むメンバーは一定人数必要だが、ケッテしたプランを実行チーム全員に話す時は。これしかない、いける、という信念を全面に出したほうがよい。(中略)迷いのないチームは迷いのあるチームよりも突破力がはるかに強いという常識的なことなのだが、これを肚に落として実際に身につけるまでには時間がかかった。(P.204)</blockquote>


    <blockquote>コンサルタントは情報を求める。それが仕事なので仕方ない。これでもか、コレでもか途上を集め分析をする。が、事業をする立場になって通関したのは、実際に実行する前に集めた情報など、たかが知れているということだ。
    本当に必要な情報は、当事者になって初めて手に入る。だから。やりはじめる前にねちねちと情報の精度を上げるのは、あるレベルを超えると圧倒的に無意味になる。それでタイミングを逃してしまったら本末転倒、大罪だ。

    事業リーダにとって、「正しい選択肢を選ぶ」事は当然重要だが、それと同等以上に「選んだ選択肢を正しくする」ということが重要となる。決めるときも、実行するときも、リーダーに最も求められるのは胆力ではないだろうか。(P.205)</blockquote>

    そして具体的なアドバイスとして
    <i>・なんでも三点にまとめようと頑張らない。物事が3つにまとまる必然性はない。
    ・重要情報はアタッシュケースでなくアタマにつっこむ。
    ・自明なことを図にしない。
    ・人の評価を語りながら酒を飲まない。
    ・ミーティングに遅刻しない</i>
    と述べている。


    自分もこのように働きたいと思った。

  • 話し口調で書かれており、南場さんの人となりが伝わってきて良かった。

  • 「正しい選択をする」以上に「選択を正しくする」ことも重要という文脈が印象的でした。
    これからの時代は考え検証し、実行に移すより、実行しながら考えるくらいのスピード感が大事だと思っていたところにストライクな言葉でした。

  • DeNAがどう成長していったかがよくわかった。こういったベンチャー企業を上場企業に成長させた経営者の本を多く読むと共通している内容を見出せるのも興味深かった。経営のエッセンスが所々にあるので、その手のことで悩んだら読み返してみようと思う。

  • ーーーーー山下2017/5/7ーーーーー
    【概要】
     DeNA創業の物語
    【評価】
     60点
    【共有したい内容】
    ・意思決定については、緊急でない事案も含め、「継続会議」にしないことが極めて重要だ。コンサルタントから経営者になり、一番苦労した点でもあった。継続討議はとてもあまくて らくちんな逃げ場である。もっと情報を集めて決めよう、とやってしまいたくなる。けれども仮に1週間後に情報が集まっても、結局また迷うのである。だから、「決定的な重要情報」が欠落していない場合は迷ってもその場で決める。「決定的な重要情報」が欠落しがちな起案者は優秀ではない。それを回避することにも気を使った。事案は決定の場で初めて経営トップに説明されるわけではなく、その前に「頭出し」として、報告を受けることが多い。そのときに、意思決定にはどのような情報がポイントとなるか、大まかにすりあわせることだ。

    ・創業期から一貫して多大な時間んとエネルギーを費やしてきたのが、採用活動である。人材の質を最高レベルに保ためには、1 最高の人材を採用し、 2 その人材が育ち実力をつけ 3 実力のある人材が埋もれずにステージに乗って輝き、 4 やめない という要素を満たす櫃ようがある。

    ・全力でく口説く、というのは、事業への熱い思いや会社への誇り、それから、その人の力がどれだけ必要かを熱心にすとれーとに伝えるということにほかならない。そして、相手にとって人生の重大な選択となるこおとを忘れずに、正直に会社の問題や悩み、イケてないところなども話さなければならない。

    【読んだ方がいい人】
     コンサルから経営者になりたいと考えている人

    【自由記述】
    最後に少し経営哲学が載っていたが、それ以外は自伝という感じ。
    コンサルから経営者になるとこんなに大変だよという話が載っているので、コンサルと起業で将来迷っている人にはおすすめ。

  • 苦しい時こそ成長する。仕事を任せられるから成長する。

  • ベイスターズファンは「DeNA」でなくて「横浜」のファンだと思っている人が多い。横浜スタジアムでは、応援歌で「DeNAベイスターズ」って歌うところで「横浜ベイスターズ」っていまだに歌ってるし。「前の某TV局よりまし」「なんか胡散臭い」「企画は一生懸命だけども」みたいな微妙な感情をもっている。ならば、キャンプインの今日、創業者の南場智子さんの著書を読んでみた。思ったよりも、苦労人。なんか人間臭い。結構、ウチのチームカラーにあってるかも・・・九転十起の明治の女性実業家広岡朝子を思い出した。

  • 自伝的な内容だが、ユニークに書かれていて面白く読めた。マッキンゼー出身とは言え、集まった社員は個性的な人物が多く、だからこそこのようなまとめる人が居ることで会社が大きく成長できたと感じた。特にコンサルティングと経営者の視点の違いが興味深い。

  • 人間味があって面白い。

  • 面白い。読みながら何度も声に出して笑ってしまった。南場さんの人柄が伝わってきます。

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