BCGが読む 経営の論点2018

制作 : ボストン コンサルティング グループ 
  • 日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532321826

作品紹介・あらすじ

戦略コンサルファームとして、世界中に拠点を持つボストン コンサルティング グループ(BCG)。
そのコンサルタントたちが、日本企業の経営にインパクトを与える論点を選び、
これから何が起こるのか、どのような備えが必要なのかを提言する。

◎本書で取り上げる主な内容
-実は世界中で進む少子高齢化。新興国というフロンティアが消える時代に必要な戦略は?
-グローバリゼーションはこれまでとは別ステージへ。その違いが勝者を分ける
-AIブームは終焉の兆し。経営に活かすなら3つの能力を身に付けろ
-シェアリングエコノミーが影響しない業界・企業はない。自社にとってのメリットを考える視点とは
-「繋がる世界」が生み出した、複雑過ぎるビジネスモデル競争。その先行きを読み解く4つのレイヤー
-日本のデジタルマーケティングは「デジタル広告」の域を出ていない。別次元の成果を上げるために必要なこと
-日本にも増えてきたM&A巧者。さらなるレベルアップのために必要なPMRとは
-医療制度改革が叫ばれる中、最大の効果を上げる「バリューベースヘルスケア」とは
-掛け声先行のダイバーシティー。本当の「競争優位」にするためには、何から手をつけるのか
ほか

ブロックチェーン/デジタル・トランスフォーメーション/アジャイルほかの論点も解説

感想・レビュー・書評

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  • DXの定義がわかりやすい
    全ての作業をデジタルで完結させること

    図表は多く流れで説明して頂いているのですが、難しくなかなかすすみません、

  • ヒントは書いてある。できれば更に深く検討する際の参考図書などもあると良かった。

  • 医療の価値としてバリューベース・ヘルスケア(VBHC; Value-based Health Care)が注目されている(ボストンコンサルティンググループ『BCGが読む 経営の論点2018』日本経済新聞出版社、2017年)。従来の医療は安全性・コスト・効果といった医療従事者目線での評価に偏っていた。それは全快の見込めない高齢者などの患者にはコスト削減圧力ばかり働き、過少医療を招くことになる。安楽死や尊厳死の強制につながると危険視されている。現実に公立福生病院の透析終了は大きな衝撃を与えた。この問題は林田医療裁判でも訴えている。
    これに対してVBHCは患者にとっての価値を重視する。患者にとっての医療行為の価値(費用対効果)の最大化を目指す。そのためには透明性の高い治療成績データを整備し、医療機関のパフォーマンスの違いを「見える化」することで、ベストプラクティスを共有できることが必要である。さらに患者にとっての医療の価値を高める方向に関係者(患者本人、医療機関、保険者、医薬品・医療機器メーカー)のインセンティブを揃えることが必要である。薬漬け医療が行われている現実を踏まえれば、これは急務である。
    患者にとっての価値を重視することは消費者感覚からすれば当たり前のことである。消費者は日々の買い物で自分にとっての価値を重視して購入している。医療は生命や健康に直結するため、日々の買い物以上に消費者の権利が保障されなければならない世界である。当たり前の発想が21世紀になってようやく受け入れられるようになった。
    過少医療の背景にはコスト削減圧力があり、コスト削減圧力の背景には病院経営の要請がある。このために過少医療に反対する立場は、福祉的立場から理想主義になりやすい。しかし、医療従事者が過少医療を行いたくなる背景には、コスト削減圧力に加えて全快が見込めず、自分の点数稼ぎにならないという医療従事者目線の価値基準がある。それは患者にとっては独善であり、価値観の押し付けになる。故に消費者感覚の強調が過少医療に対抗するためには重要だろう。VBHCは有用な概念である。
    一方でVBHCの説く「価値」という言葉は「余命が少ない患者は価値が乏しい」として過少医療の推進力に悪用される危険がある。特に個の利益よりも全体の利益を優先しがちな集団主義的傾向のある日本では危険が高い。あくまで「患者にとっての価値」であることは強調してもし過ぎることはない。

  • 2017デジタル元年に続き、デジタルトランスフォーメーション、AIについて、なぜ今?何を実現する?どのように実現させるが論点。

  • デジタルトランスフォーメーション、デジタルマーケティング、AI、ブロックチェーン、少子高齢化、働き方改革、医療制度改革、ダイバーシティー、グローバリゼーション、エコシステム、M&A、シェアリングエコノミー、プライシングといった最近話題のキーワードをベースに、各専門分野のコンサルタントが解説を行うといった内容。

    「経営の論点」とあるが、各テーマが概要レベルまでの解説までしかなく、深掘りするには他の専門書が必要になるので、あくまでも「コンサルが語る経営の論点」といった内容である。例えば、ブロックチェーンについては技術的な解説はほぼなく、それによるインパクト、発生しうる事象に観点を絞って書かれている。

    各章は独立しているので、気になるテーマだけよんでもよいし、広く浅く最新キーワードを知るにはとても勉強になる。
    また、ところどころ出てくる図表は、いかにもコンサルっぽいので、資料作成の勉強にもなるかもしれない。

    正直、各章で内容の深さレベルの差は否めないが、個人的には「バリューベースヘルスケアの衝撃」がとても勉強になった。

    本書に書かれている通り、政府の大きな方針は、医療費を有効に活用する責任を都道府県に負わせることだ。すでに2018年度から、国民健康保険の運営主体を都道府県に移管することが決まっている。また、都道府県による医療費の抑制努力に対して、国からの交付金等に差をつけることで、効率化を促そうとしている。しかも、レセプト情報・特定検診等情報データベース(NDB)の情報を開示するなどして、都道府県ごとの1人当たり医療費の差や特定検診の受診状況などがわかるようにして、プレッシャーをかけ始めている。
    これから審査支払機関である国民健康保険団体連合会と社会保険診療報酬支払基金の統合も進み、患者にとっての医療行為の価値(費用対効果)を最大化するためのVBHCの考え方は、非常に重要になってくるであろう。カイザー・パーマネンテの事例も参考になる。

    経営者だけではなく、新規事業を考える必要のある方やコンサルにとっては、手広く最新の話題を知るために、とても勉強になる一冊。

  • あまり内容は深くないけど、ちょいと読む程度にはいいかな?というレベル。

  • ・やはり日経のトレンドキーワード紹介とあまり変わらない

  • これは論点ではなく、単なるバズ・ワードのご紹介。無理やり1冊にまとめずに、1つ1つの論点をしっかり深堀りした本の方が有益と思うが、好みの問題か。

  • デジタルトランスフォーメーションとアジャイルのとこは面白かった

  • 中身がない。
    社会の変化を示して、あとどうするかは自分たちで考えて、というスタンス。もう少し、変化に対して、先進企業は何をしてるのかの例示を示して欲しい。

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