インバウンド・ルネッサンス 日本再生

  • 日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (516ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532324377

作品紹介・あらすじ

      切り札は“観光プラスα”にあり!
  富裕層を取り込み「インバウンド」を成長循環に結びつける
       新しいフレームワークを提示。
       さあ、あなたの街を見直そう!

 新型コロナウイルスはツーリズム産業に大きな打撃を与えた。観光公害が起こるほどに活況を帯びていたインバウンド・ビジネスはポスト・コロナ時代へ向けた飛躍への指針が求められ、国際的な移動が制限されている現時点でのその準備が必要とされている。その新たな指針・パラダイム・ビジネスモデルは、これまでとは全く異なるニューノーマル下のものとなる。逆転の思想で考えると、アフターコロナは、通常時では難しい「パラダイムシフト」が実現できる可能性が大きく、これを好機と捉え、実際に動くことができる人・組織・ビジネスに勝機がある。人の移動が制限されることにより、幸か不幸か、これまでの訪日客の増大だけを頼りにしたやり方から、いかにリピーターを増やすか、富裕層をつかむかなどという、まさに「戦略」が求められる局面を迎えているのだ。

 本書は、こうした問題意識のもとで、アフターコロナのニューノーマル下にある世界のツーリズム・ビジネスを見渡し、「観光立国日本」を実現していくための新たなキー概念として、サステナブルに発展する「インバウンド・アウトバウンド・ループ(IOL)」という独自のフレームワークを提示。(1)非観光事業者・日本の文化等を観光資源化、(2)観光資源化する際に経験・体験価値化しその付加価値を高める、(3)その価値を展開するために地域内・地域間連携を促進する、(4)付加価値を高価格に転嫁することでインバウンドから得られる収益を持続的に最大化し、それを、(5)効率的に越境eコマースなどを活用した海外販売につなげ、それがさらに、(6)再度インバウンドに向かうというループとして提唱。
 国内外の事例を紹介・分析しながら、収益をインバウンド・アウトバウンドとスパイラル(循環拡大)させることで、一過性のビジネスにとどまらない、重要な基幹産業(貿易産業)として持続的に発展させる日本経済飛躍の方向性を提示する。

 前著『インバウンド・ビジネス戦略』は、日経本紙書評で取り上げられたほか、2019年の「ベスト経済書」(週刊ダイヤモンド)第10位に選ばれるなど高い評価を得た。本書は、前著で提示した基礎理論をもとに様々な具体例を示す、新たな時代に向けた実践編である。

感想・レビュー・書評

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  • 日本が観光業で外貨を獲得するための示唆が書かれた本。
    既に日本が取り組んでいる事例や課題、他国と比較して日本の観光業の成熟度など、ファクトベースで記載されており勉強になった。

  • 230923043

    IOL(インバウンド・アウトバウンド・ループ)という考えをベースとした循環型経済。
    ①観光資源化、②経験価値化、③高付加価値化、④アウトバウンド進展、⑥インバウンドへの回帰という流れ。
    ツーリズム産業をどう考えるか、そして地域をどう見直すか。参考になった。

  • 東2法経図・6F開架:689A/I33i//K

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著者プロフィール

早稲田大学大学院商学研究科教授。
早稲田大学商学部卒。英ケンブリッジ大学経営大学院経営学修士、英シェフィールド大学大学院国際政治経済学修士ほか。BCG、GEヨーロッパ、ソフトバンク、ニッセイ・キャピタルなどを経て、現職。

「2021年 『インバウンド・ルネッサンス 日本再生』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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