経済財政戦記: 官邸主導小泉から安倍へ

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532352646

作品紹介・あらすじ

「上げ潮」派対「財政タカ」派。経済成長と消費税をめぐる政策闘争のドラマ。

感想・レビュー・書評

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  • 『文献渉猟2007』より。

  • 買った>見つからない>買ってない?>買った>(中略)>二冊出てきたw一冊処分するか

  • 取材は綿密です。たとえば、飯島秘書官の竹中はずしは、噂されていましたが、確証が得られませんでした。それに対して、この本では、飯島秘書官の竹中はずしの動機、そして、具体的行動が詳細に語られています。飯島秘書官本人が、情報源でなければ書けない記述です。さらに、新聞紙上、雑誌でも、何をやっているのかわからない丹呉秘書官の具体的な言動、行動すら記述されています。ただし、前作の面白さはありません。読みにくい理由は、プレイヤーが増えたことです。主要な登場人物は、竹中総務大臣、中川政調会長、谷垣財務大臣、本間大阪大学教授、与謝野大臣等です。彼らは、改革派、保守派に分かれて争うのではなく、あるときは味方、あるときは敵の合従連衡を繰りかえしています。郵政民営化のように、民営化賛成派と反対派に分かれて、争う単純な構図ではないので、読みにくいです。さらに、表舞台にいる政治家だけではく、裏方も選手交代です。郵政民営化までは、裏方には、岸秘書官、高橋洋一氏のように、本省がコントロール不可能なはぐれ官僚がいました。それに対して、この時期は、本省から派遣された役人が裏方を務めています。当初、中川政調会長は、本省から派遣された役人以外の人材を利用することを望みましたが、適当な人材は存在せず、本省から派遣された役人を利用することになりました。

  • ★流れの整理がさすが★『官邸主導』の続編。政治の意思決定の過程はそもそも分かりにくい。普段は局面だけしか新聞で読まないのでうまく理解できないことが多いが、こうしてまとめられると非常にすっきりとする。もちろん内部の生々しいやり取りも加わり臨場感も高い。「上げ潮派」と「財政タカ派」の対立は分かったが、そもそもそれほど対立する概念なのだろうか。安易に増税させないため経済の活性化を優先するのと、甘い期待は抱かずに増税してでも財政規律をきちんと守る。どちらも正しく、中庸の道はないのだろうか。それとも最後は人の好き嫌いなのか。

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著者プロフィール

日本経済新聞編集委員。1964年生まれ。東京大学法学部卒業、同年日本経済新聞社に入社。政治部(首相官邸、自民党、公明党、外務省を担当)、経済部(大蔵省などを担当)、ジュネーブ支局長を経て、2004年より現職。著書に『平成デモクラシー史』(ちくま新書)、『官邸主導』『経済財政戦記』『首相の蹉跌』(いずれも日本経済新聞出版社)、『消費税 政と官の「十年戦争」』(新潮社)、『財務省と政治』(中公新書)、佐々木毅氏との共編著に『ゼミナール現代日本政治』(日本経済新聞出版社)がある。

「2022年 『憲法政治 「護憲か改憲か」を超えて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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