波乱の時代 特別版: サブプライム問題を語る

  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (62ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532353308

感想・レビュー・書評

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  • リーマンショックまで語られているかと思って読んだけど、
    その直前に書かれた本であることが分かり、
    ちょっと拍子抜けしてしまった。

    しかし、サブプライムローン問題については十分に語られており、
    その点では申し分なかった。

    ノーザンロック銀行やベアースターンズの話などは、
    まるで昨日のことのように記憶がよみがえってきた。

    そして、危機が去ったと思った矢先にリーマンショックが
    起こったんだよなあと。。。

    グリーンスパン氏の新刊が昨日くらいに発刊されたので、
    そちらには何か書かれているのかもしれない。

  • サブプライムショックがいずれ起こることは感じていたが、
    そのリスクをとらなければ市場シェアを維持できないから、
    やむを得ず高リスク商品に手を出したと。ふむ。

    まあ、賢い人たちがこうなることを予見していないわけではないだろう。
    そうなると、市場で解決できない事柄だから政府がって話になるけれど、
    P40で、個人的にはなかなか衝撃的な結論が書かれている。

    バブルが起こるのを防ぐことは出来ないのだから、
    バブル崩壊しても問題が無いような
    回復力や柔軟性を持った市場を作ることが大切的なことが書いてある。

    防げないのか。。
    証券化をしないとかそういうのじゃ駄目なのか。。

    ってか、引き起こしたやつらからも金を取れよ。
    いつの間にか銀行になってるし、寄りかかる気満々じゃないか。
    あまり助けすぎると、モラルハザードになるぞ。

    彼らは、高リスク商品を取って、
    儲かったらOK、儲からなかったら国が公的資金注入って話だったら、
    ますます、高リスクに向かっていくじゃないか。

    リーマンの社長は、何でうちだけ救済されなかったんだとか
    ふざけたことを抜かしているらしいが、自業自得だろう。

    正直なところ、1年後に日本を含めた世界(特に米国)が
    この未曾有の金融危機においてどのような結末を迎えるのか
    全く予想がつかない。来年の末まではヘタに動かないほうがよさそうだ。

  • おすすめ度:60点

    2008年9月に刊行されたペーパーバック版に、新たな書き下ろしで追加されたエピローグを訳出したものである。
    氏は「バブルが破裂するのは、いわば臨界に達すると、市場は無視してきた現実を一気に突きつけられる。急落は陶酔感よりはるかに突然に起こる。市場では、恐怖心は陶酔感よりもはるかに強い力をもっているのである。」としている。
    われわれが使うリスクモデル、経済モデルについては、「たしかに複雑になり高度になってきたが、世界経済の現実を左右する重要な変数のすべてをとらえるには、まだまだ単純すぎる」としている。
    そして、「いまだに、人間本来の反応を十分にとらえることができていない。陶酔感と恐怖心の間で大きく変動し、何世代にもわたって何度でも繰り返し、過去の経験から学んでいることを示す事実はほとんどみられない。」という。
    「人間の反応という重要な「説明変数」が欠けている点に大きな問題がある」と氏はみている。
    本書を読んで、もっとも印象的であったことは次の文である。
    「政府と中央銀行はブームの進路を大きく変えることはできない。」「投機の波を効果的に抑えることはできないので、最善の方法は市場がいつも十分な柔軟性と回復力をもち、保護主義や硬直的な規制にしばられておらず、危機のショックを吸収し緩和できるようにしておくことだと。」
    危機が解決されたときの世界の経済について、氏は、「わたしたちは慣れ親しむようになってきた世界とは大きく違っているのではないかと思う。」と述べている。
    今のこの波乱からこれから先、どのような世界の経済体制が構築されようとしているのであろうか。われわれはどこに向かっているのであろうか。

  • ぼっこぼこに叩かれてるけど、やっぱりこの人はすごいですね。
    サブプライム問題の政策的な原因といわれてる超低金利政策だけど、これは本質ではない!
    問題はリスクが正常に評価されずに、それに乗らなければ生き残れなくなった金融機関である!
    というのが彼の発言です。

    まぁ住宅価格バブル呼んだのは低金利だけど、たしかにそれだけで彼が責められるのはおかしいよねー。

  • 米国発の世界同時金融危機。この未曾有の世界恐慌のA級戦犯とも言われているのが本書の著者、前FRB議長のアラン・グリーンスパン氏だ。

    世界一の経済大国で金融政策責任者を20年も務めてきた人だから、まぁそう言われても仕方ないのかな、と。。。 ただ、勝手にアホみたいに踊っておきながら、なんで止めてくれなかったのさ、というのはいかがなものかと。。。

    それにいくらFRB議長だからって自由競争を阻害するわけにはいかないだろうし、氏も言っているが、そもそも規制でどうこうする問題じゃないはずだ。仮に規制で問題を回避しても、その網を抜ける問題はいくらでも出てくるワケで、それでは根本解決にはならない。

    まぁ、チキンレースに挑むのは勝手だが、周りを、世界を巻き込むなと言いたい。。。

  • ●読書録未記入
    「世界金融恐慌七つの罪」p.23で紹介

  • アメリカの住宅価格が実際にどの水準になるのか、しばらくは不確実な状況が続く。おそらくは価格上昇を待っていた住宅所有者がついに諦めて投げ売りするようになったとき、住宅価格が急落して底を打つ。その後は、住宅価格と住宅エクイティが安定するようになる。その時点になれば、金融機関が計上する評価損は確実なものとなり、合併や清算、資本増強などを行ってアメリカ経済は前進できるだろう。

    サイクルの二つの局面をそれぞれ分離して適切にモデル化することができ、局面変化の兆候を見つけだすことができれば、リスク管理システムははるかに向上するはず。

    予想できるような危機は起こらない。よって、金融機関に適切な資本と流動性の余裕を持ち、予想外の事態に耐えられる能力を備えるよう求める方法を好む。

  • 日本経済新聞「エコノミストが選ぶ経済図書」2008年ベスト12位

  • 2008年9月9日に刊行された原著「波乱の時代」ペーパーバック版に追加されたエピローグを訳出。景気後退からインフレへ、経済の未来を示す。2007年夏以降の危機を読み解くヒント。(TRC MARCより)

  •  金融についての知識があまりない私には、理解できない箇所が多々あった。

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