ブロックチェーン革命: 分散自立型社会の出現

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (355ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532357191

感想・レビュー・書評

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  • ブロックチェーン技術により中央集権を排除し、低コストでトラストレスに情報伝達ができるようになったことで、金融サービスの分散化、医療の効率化、教育の連動、公平な政治、経営者のいない会社など、多岐にわたる分野での変革が現実に訪れていることがリアルに伝わる内容だった。

    現時点では仮想通貨、しかも投機的な側面にばかり注目が集まっている印象があるが、仮想通貨そのものの応用範囲、そしてブロックチェーンがもたらす変革はまだまだ限定的にしか認知されていないこともよく理解できた。

  • <要約的な事>
    ・”従来のインターネットが情報のインターネットであるのに対して、ブロックチェーンは価値のインターネットだ”by タプスコット
    ・ブロックチェーンを使った仮想通貨には、パブリックとプライベートがある。
    ・パブリックは、中央集権的な管理者無しに経済的に価値の移転を可能にすルことで経済的活動に大きな変化をもたらす。
    ・ブロックチェーンに不正を働くにはコストが高過ぎる。それより、ナンスを見つけるマイニングに貢献して対価を得る方が経済合理的なので安定した運用がbuiltinされている仕組なのだ。(ビザンチン将軍問題を解決)
    ・経済的行為には必須の送金コストが激減することで商機が広がる。(従来の1/4削減出来る)
    ・ITが登場したとき、「世界はフラット化する」といわれたが、結果は主役が交代(GAFAに)しただけ。組織の階層構造も変わっていない。なぜフラットにならなかったか? 規模の経済、ネットワーク効果、ビッグデータを使ってレコメンデーションができる。インターネットは価値の送ることができなかった、事業運営に必要な送金コストの点で大規模事業が圧倒的に有利なぢ、インターネットの世界では、真正性の証明ができないので大組織だけが信頼を獲得できる。ブロックチェーンを使えば、価値の交換と真正性の証明ができるから、変わるかもね。
    <所感メモ>
    ・投機対象としてみると怪しいが、それは株でも不動産でも同じ。与信と送金についてのパラダイムシフトと捉えるのが正解なんだろう。
    ・技術的な事を正誤を判断したり、突っ込む知識が当方にはないが。こんな記事 ”ナカモトが採用した分散型という仕組みのために、アップグレードを行うための確固たるシステムがビットコインには欠けている。カシレディが言うように、「本当の意味でのガヴァナンスのプロセスが存在しない」のだ。” 出典 https://wired.jp/2018/01/22/bitcoin-infrastructure/
    ・中央集権的でない、リバタリアンなところに魅力を感じつつも、気になるのはココ(ガヴァナンスのプロセスが存在しない)なんだよな。
    ・ブロックチェーンを使えば、価値の交換と真正性の証明ができるから、変わるかもね。といいつつ、プライベートブロックチェーンが巨大企業により運営されたら、またしてもフラットな世界は遠くなる。

  • 年末年始に読んだ本Vo2。
    話題の仮想通貨について、勉強しなきゃなと思い、読みました。
    読みずれええ!というのが最初の感想。ブロックチェーンってすげえええ!というのが読んだ後の感想。ブロックチェーンの可能性の大きさにたいへんワクワクしました。特に、新しい社会を形成してしまいそうな”DAO”。引き続き勉強していこうと思いました。

  • ブロックチェーンによる、trustlessな社会(組織を信頼しなくても済む社会)の可能性を示唆する。ブロックチェーンの仕組みは既出であるが、DAO(Decentralized Autonomous Organization, 分散型自律組織)の概念がよくわかる。

  • ・ブロックチェーンは「価値のインターネット」
    ・従来的な会社組織はなくなる可能性がある。DAO。個人の時代。

  • 逗子図書館

  • ブロックチェーンのテクニカルな部分を知りたかったけど、「これやればいいことがある」的な話しかなくて残念

  • ブロックチェーンは、組織に頼らずに何が正しいか立証することを可能にした。相手や管理者を信頼しなくても取引が可能になり、ネットで経済的価値を送れるようになった。この技術で社会の仕組みが変わる。

    社会にとっての価値を、的確かつ簡潔に表現できる力はすごい。

  • なんとなく知るのはこれで十分だと思われる。ということで星は3つ。
    参考文献も列挙されているし。

    分担執筆(下書きを分担?)と思われ,担当者のレベルが違っているので,ダメダメな章とまっとうな章がある。

    技術的詳細は知らなくてもよい前半部分には間違いはないのだが,SSL証明書が高い!と書いてある辺りからだんだん怪しくなる。8章,9章辺りはかなり怪しい。
    セキュリティ関連はデタラメな部分がある。スタックスネットは原子力発電所に侵入したのではない,核燃料施設に入って,遠心分離機を稼働不能にしたのだ。
    Azureは「アジュア」でなくて「アジュール」だし。

    書評で知って図書館に予約,暫く待って入手

  • Yotsuya

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著者プロフィール

1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業。64年大蔵省入省。72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授(先端経済工学研究センター長)、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て2017年9月より早稲田大学ビジネスファイナンス研究センター顧問。専攻はファイナンス理論、日本経済論。ベストセラー多数。Twitterアカウント:@yukionoguchi10

「2023年 『「超」整理手帳 スケジュール・シート スタンダード2024』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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