- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532358815
作品紹介・あらすじ
「一生涯の保障が安心」は嘘?
●生命保険は「ブラックボックス」を解き明かす画期的書の改訂版
保険の有料相談を行う生保コンサルタントである後田氏が、生保のカラクリを明らかにして好評を博した同名書の最新版!
「高額商品」である生命保険に対する世間の関心は高く、一般誌でも定期的に特集が組まれています。にもかかわらず、依然として生保はその中身がわからない「ブラックボックス」です。
本書は、具体的な商品を取り上げながら、読者が最も興味をもつ「結局、その保険に加入するのは得なのか?」についてズバリ触れます。
本書を読めば、「いつの時代にも通用する根本的な保険との付き合い方」を学ぶことができるでしょう。
感想・レビュー・書評
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「保険はお金を用意する手段」という基本を忘れないようにしようと思った。営業マンの給付金がおりたエピソードや、それで助かった話等ー聞いた事実だけでなく、自分にとって本当に保険が必要なのか、入らないと用意できないお金なのか、自分の考えが甘かったことに気付かされた。
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私の親族が、ある生命保険契約を結ぼうとしているのに、私が疑問を抱いたのがきっかけで本書を購入しました。
著者のお勧め保険は「お金がもらいにくい保険」であり、ほとんどの生命保険は入る必要がないという主張が明快です。
私自身、生命保険は、大学を出て、就職した時に職場に出入りしていた生保外交員の方の勧めで、あまり深く考えずにすぐに契約していました。
独身だったのに高額な死亡保険をつけ、おまけに複数の特約をつけていたことを今でも覚えています。
今後の人生、何があるか分からないという不安があるからこそ、全てのリスクに対応できるよう、生命保険契約を結びがちになってしまいます。
ですが、著者が述べているように、私たちは、「健康保険」、「介護保険」、「年金保険」という、3つの強力な保険に既に入っているのです。
そのことを、私も含めて、みんなが忘れがちだからこそ、生命保険が売れるのでしょう。
金融資産が既にそれなりにあり、今後、大きな出費等が見込まれないなら、民間の生命保険は一切不要である。
そのことを再認識させられる良書です。 -
保険いらない系の本初読。
知識としてはあったが、そんなに…って感じ
いい意味で意外な内容で満足です。
とりあえず保険は掛け捨て、これでよし。
何年も前の本で、商品は日に日に変わってるのに
買ってる消費者の頭が変わってないから、
いい商売になるんだろうなーって感じ。
こういう本質を突く本がぜひ多くの目に留まって欲しい。
一回スポンサーとか無視してテレビで取り上げてくれー笑 -
生命保険料控除を利用するために、保険に入ろうかと思ったが、実際保険ってどうなのだろうかと思って読んでみた。
元生保の営業職の著者が「保険に入るのは損」だという事情を解説している。
支払う保険料のうち、支払いの原資に回るのは半分程度、というのも保険会社の経営を考えると当然のことで、あれだけ駅前の一等地に多くのビルを持っているのだから儲かっているのはよくわかる。
高額医療費制度を利用すれば後は貯蓄で対応すれば、先進医療を望まなければ十分である。
そもそも根底には老後不安がある。それには「平均」ではなく「自分」の財政状況を把握して備える。年金は減らされるにしても老後資金の土台である。資産残高は資産運用よりも生活習慣や価値観に依る。
とても納得のいく内容だったので、そんな著者があえて、と言うことで紹介していた保険を検討してみようと思う。 -
タイトルと帯の通り、(大部分の)保険がコスト的には無駄であることを説いた一冊。
10年以上保険会社で勤務していた筆者が、『保険のどういう点がコスト的に無駄なのか』『保険という仕組みをどう捉えればよいか』について、自身の経験談や保険屋さんへのヒアリング、そして数的根拠を用いて記述しており、非常にロジカルな内容となっています。
■こんな人にオススメ
保険に対する知識のない人にとっては、一読の価値があります。
筆者の主張に同意できるか否かは、その人の価値観によりますが、少なくとも保険の仕組みや保険商品の優劣比較については、客観的でロジカルであり、とても参考になります。
他方、結論がはっきりしている書籍であるため、そもそも思想が合わないという方に人にとっては、とことん合わない内容だと思います。
■本書の概要
・私たちは健康保険という素晴らしい保険に加入しているので、まずはそれでどこまで補償を受けられるのかを理解すべき。
・その上で民間保険に加入しないと、余計な保険に入る恐れがある。
・そもそも保険というのは金銭的には損をする商品だと理解する。
・「すぐには集められないまとまったお金を、緊急対応的に工面する」という仕組みを買っているという認識。
・言い換えれば、保険で元手を増やそうとか貯蓄しようというのはおかしな話。
基本的には増えないか、あるいは投信などの貯蓄・投資目的の商品には敵わない。
(投資手法は同じなのにかかる経費が全然違うため。)
・積立は論外。入るなら掛け捨て。
積立は経年に伴い保険金額を自分で工面する仕組みとなるため勿体ない。
掛け捨てなら相互扶助であることから毎月の保険料が少なく済む。
・頻発する事故や病気(例えば入院、癌等)は頻発するが故に保険料が割高。
そして頻発するが故に、大概は健康保険で賄えるか、あるいは少しの貯金を切り崩せば賄えるレベルの出費であるため、割高な保険料を支払うのことは勿体無い。(期待値的には損をする。)
・他方、発生頻度が少ない事象に対する保険は、保険料が割安であり、検討する余地がある。
・基本的な思考は、住宅の火災保険や車の自賠責と同じ。
これを生命保険に置き換えると、途端に感情論が支配してしまう。
頻度ではなく損失の大きさに対してリスクヘッジをすることが重要。
■最後に
注意しなければならないこととして、筆者は保険不要論者ではありませんし、保険が不要だとは本書でも一言も書かれていません。
生命保険への加入の是非を感情論に左右されず、エビデンスに基づいて判断すべきだという主張を一貫してされています。
この辺の勘違いや先入観を持って読み進めてしまうと、途端に「性格の悪い」書籍に見えてしまうので、ぜひフラットな気持ちで読んでみてください。
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お金がもらいにくい保険に入ること
起こる確率が低くても困ったことになりそうなケースに備えたい
短期入院のような発生頻度が高くても経済的負担が小さい保険が本当に必要なのか?
あー、なるほどなと思うことが多くありました。 -
違和感の言語化が素晴らしい。
元の価値観や思い込みを完全に排除するのに時間がかかる。
それを言語化して分かりやすく説明してもらっていて、ありがたい。
ただ保険信者や心配性の人は、ロジックではなく感情で考える傾向がある。
感情ではなく、ロジックで考えないと損をする。
一冊を通して、ずっともしものことが起きた時にだけ保険金がおりるような商品がベストと一貫している。
そもそも保険は万が一のことが起きた時の備え。
万が一のことが起きた時に大きな金額がかかってしまうようなものに入るのが理想。
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うーん。
損得をとことん計算して、入るべきではない保険という極論が延々と書かれているイメージ。
著者の保険コンサルタントとしての働く意義・目的が気になる。
見方によっては大半の人が入っている保険は実は損?と思わせて注目度を上げ、印税収入を増やすことが目的なのでは?とも感じてしまった。
人によって考えはそれぞれだけど、この本を読んで自分はどう考えるか、がとても大事だと思った。
情報過多の現代だからこそ自分にできることは何か?を考えるきっかけになったことは有り難い。 -
よくまとまっていて、参考になる本であります。
本書に書かれていることは「たしかにな」と思いつつも、腑に落ちないところも多々。
保険料のうち営業マンの手数料や経費が高いのも事実。
かといって営業マンに対して「会社の取り分はいくらですか?」と聞くのは如何なものかと存じます。
とまぁネガティブな感想もありますが、書籍としては面白いと思います。