探求 上・下2冊セット

  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本
  • / ISBN・EAN: 9784532900045

感想・レビュー・書評

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  • 「エネルギー」という大学の授業があるのなら、教科書になることが請け合いの作品。

  • 2012春先に出た本。
    石炭から新エネルギーまで、歴史、政治、経済、テクノロジーを踏まえて説明されている。ルポ?とかドキュメンタリーみたいな。

    いままでボクはこれ知らなかった(T_T)
    「石油は枯渇しない」らしい。

    てことで、石油危機のリスクはもっぱら「地上のリスク」、利権争いのリスクなんだって。へー。無知でした。
    あとは新エネルギーの可能性とか。技術的なこともあるけど、歴史、政治がおおめ。

  •  小飼弾さんの推薦だったような気がする。

     アメリカのエネルギー関係の研究所の会長が福島事故をふまえてエネルギー問題を分析した啓蒙書。日本語訳で1000ページもあるが、よみやすい。

     ただ、いつもアメリカ人の本で思うのだが、会社の社長とか科学者の言葉をまるで横で聞いて板のように書いているのだが、それってどうしてわかるのかな。読む方は臨場感があっておもしろいが、なんとなく、信憑性がないような気がする。ボブウッドワードとかと同じ印象。

     上巻は石油の歴史、下巻は気候変動と再生エネルギー。

     意外と触れられていないもの。まったく芽がないと判断しているのかな。

    (1)ビルゲイツが推進している小型原子炉技術。

     全体的に、原子力発電については、コメントも少なく、もうだめともかいていないし、淡泊な記述。判断が難しいのだろう。

    (2)気候変動枠組み条約の将来性。下巻の半分がその記述なのに結論はしきりれとんぼ。実は、もうまとまらないと見切っているのか。

    (3)アメリカで発生した大規模停電。

     全体のトーンとしては、市場優先のトーンで書かれているから、あまり触れたくなかったのか。でも、今では市場優先主義者は、きちんと対応できていると主張しているから、あえて、逃げなくてもいいのにな。

     そのほか、ちらっと触れているが、リチウム電池以外の新しい蓄電池技術もほとんど触れていない。再生エネルギーには必須の技術だと思うが、あまり期待できないということか。

     この手の啓蒙本は、ふれられていない事実が結構おもしろい。

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著者プロフィール

ダニエル・ヤーギン
IHSマークイット副会長
「米国で最も影響力のあるエネルギー問題の専門家」(『ニューヨーク・タイムズ』紙)、「エネルギーとその影響に関する研究の第一人者」(『フォーチュン』誌)と評される。ピューリッツァー賞受賞者。ベストセラー著者。著書に『石油の世紀――支配者たちの興亡』、『探求――エネルギーの世紀』、『砕かれた平和――冷戦の起源(Shattered Peace: The Origins of the Cold War)』、共著に『市場対国家――世界を作り変える歴史的攻防』がある。世界的な情報調査会社、IHSマークイットの副会長を務める。


「2022年 『新しい世界の資源地図』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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