早く正しく決める技術

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  • 日本実業出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784534051837

感想・レビュー・書評

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  • 72のルール
    72÷金利(%)=元本が倍になる年数
    金利8%、9年で100万円が倍の200万円になる(72÷8%=9年間)

    「いくらベネフィットから見て正しい決断をしても、上司が了承しなかったらしょうがないではないか?」
    →意思決定したからといって、決めた通りに動くとは限りません。意思決定をしたあとに、今度は「どうやってこの案を通そうか?」という方法について考える必要が生じる。これを考えるのは「意思決定」の「あと」の話です。一緒に考えてしまうから、混乱するのです。

    通す方法は「話を切り出すタイミング」
    どんなにいい提案でも、相手に聞く姿勢が整っていないときに話を切り出せば、きちんと聞いてもらえるはずがありません。
    本質的に大事なのは、上司の顔色とは別のことです。できるだけ上司の機嫌や仕事の美学といったようなもの、政治的なことなどに左右されずに、正しい提案を通すため、社内で「正しく決めるルール(たとえば、一定の金額以上の案件は、特定の「会議」に必ず付議するなど)を決めておくことが何よりも重要。

    数字からファクトをつかむようにすれば、一見耳に聞こえのいい話も事実を捉え直すことができたり、理解を深めたりすることができます

    元データ(一次情報)にあたるクセをつける
    経済関係の指標なら、IMF,世界銀行、OECDが発表しているデータが重要

    トップが「こんなお客様の声を直接聞いた」からということで、なんらかの意思決定をし、社員に指示を出すということはありがちですが、経営にとってはおそらくあまりいいことではないと思います。しかし、コンタクトセンターに届いたクレームを丁寧に統計処理して、たとえば契約のメンテナンスに関するクレームが100件あったということなら、これはかなりファクトに近いとみなすことができます。

    現在のように、市民のすべてが公的医療保険と年金制度に加入する仕組み(皆保険、皆年金)が整ったのは、1961年のことです。

    世界最大規模の食品・飲料会社であるネスレはスイスの会社ですが、スイス人の経営者は実は数名しかいません。アフリカにはアフリカ人の経営者。インドにはインド人の経営者を置いています。「アフリカ人やインド人の飲食の嗜好は、スイス人にわかるはずがないから」です。そう言い切っています。国際的な企業は積極的に多様な人を受け入れ、多様な視点を活かしているのです。

    ビジネスの中に「好きか嫌いか」という感覚的な話を持ち込むべきでははく、あくまで数字・ファクト・ロジックのみで判断すべき世界なのです。

    決断できないのなら、期限を決める。みんなが「必ず決められる」ルールを作る。

    言い続けること、仕組みかすること
    本当に重要なことだと思ったら、言い続けなければなりません。こちらが一生懸命言っても、人は意外と聞いていないもの。仕組みかが大切です。言い続けるだけでは人は動きません。

    部下に任せるとは、部下がとることができるリスクの範囲内で、部下に決めさせることが大切です。

    失敗しても怒らないこと

    「仕事がすべて」と思いすぎている

    「人にどう思われるか」といった、仕事に直接関係ないことを考えてしまうこと

    旧来型の男性優位のビジネス社会で、「女性はビジネスに向かない」と言う先入観。意思決定のプロセスを論理的に説明することが苦手な女性がもしいるとしたら、それはそういった訓練を受けていないというだけのことではないでしょうか。

  • 決めるのに余計なことを考えるから複雑になってしまっているのは、その通りだと思った。特にその後の提案・承認のことまで一緒に考えてしまうのは思い当たる節がある。また決めるために数字・ファクト・ロジック(変数)で考える癖をつけようと思う。

  • 難しかった、もう一度読みたい

  • さくっと読める。本質的なことがわかりやすく優しい文体で書かれている。

    ・決める基準は、どちらがベネフィットが高いか。
    ・トレードオフを意識する
    ・数字、ファクト、ロジックで考える

  • 出口さんは数字、ファクト、ロジックという考えを一貫している 他の本も読んできたので私の価値観にも身に付いている ビジネスにおける決断は結局ここに尽きる

  • ファクト・数字・ロジック

  • あれよあれよと読みきってしまいました。1日もかからなかったかも??
    何かの本からだったと思うのですがこのライフネット生命と出口さんのくだりを少しだけ知っていて、なので今回はまさに出口さんが誰かの話を聞くように、出口さんの考えを知ることが出来た貴重な1冊かなと思います。

  • まあ普通かな

  • 数字×ファクト×ロジック。
    それでも、最後には直感。
    締め切りを定めて、集中力を高める。
    仕事は、人生のたかが3割。
    そして、正しいリスクの見積もり方。

    よかったわ、この本。

  • 自身の決断にムダ時間が多いと感じているため、自分のスタイルを見直そうと読んだ本の一冊。意思決定する日を決める、決めるために最初に捨てる量を決めるなど、簡潔な言葉で決める技術を表現している本である。真面目気質だが新しいことに挑戦したくて思い悩む方に、特にオススメしたい。

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著者プロフィール

出口 治明(でぐち・はるあき):立命館アジア太平洋大学(APU)学長。ライフネット生命創業者。1948年、三重県生まれ。京都大学法学部卒。日本生命入社。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て2006年に退職。同年、ネットライフ企画(株)を設立し、代表取締役社長に就任。2008年4月、生命保険業免許取得に伴いライフネット生命株式会社に変更。2012年上場。2018年より現職。著書に『全世界史(上・下)』(新潮文庫)、『0から学ぶ「日本史」講義』シリーズ(文春文庫)、『歴史を活かす力』『日本の伸びしろ』(文春新書)、『哲学と宗教全史』(ダイヤモンド社)、『一気読み世界史』(日経BP)、『ぼくは古典を読み続ける』(光文社)等多数。

「2023年 『人類5000年史Ⅴ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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