- Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
- / ISBN・EAN: 9784560031780
作品紹介・あらすじ
あなたの町にもきっとあった、あの店この店…その不在の光景の数々を、瑞々しい感性と豊かな言葉で紡ぐ。
感想・レビュー・書評
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著者が見届けた「店じまい」を集めたエッセイ。
店内の貼り紙で閉店を知らされる瞬間も、シャッターの貼り紙で閉店してしまったことを知る瞬間も、決定的な喪失感とどうにも出来ない無力感とが襲いかかってくる。
店とのつきあい方によって自分との距離も当然それぞれ違うわけだけど、程度の差はあっても自分の中の何かが失われる感覚は同じだろうと思う。
著者は自分が生まれる前から時間が続いていることをきちんと理解して、その時間も合わせて目の前の人と店を見ている。
(これって当たり前のようだけど、なかなか自分の主観的な時間の流れから抜け出せないものだ)
だからこそ、この本に書かれている店じまいのエピソードは、はっきりとした空間と時間の喪失だと意識されるのだと思う。
そしてそれは、あとがきに書かれた通り、「しめたから、はじめられる」ことへの第一歩であったりもするのだ。
今後、閉店を悲しいと思った時にはこの言葉を思い出そう。 -
あるのが当たり前、なくなっても、普段の生活の中では忘れている。だからお店の終わりは、切なさと後ろめたさがないまぜになって、わたしたちの胸に迫る。
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石田千さん、初読み作家さんです。「店じまい」、2008.9発行。「店じまい」、貼り紙に万感の思いと感謝が滲み出てますね・・・。仕事に人一倍努力し、プライドを持ち、明るく信頼され、責任感の強い経営者と社員、そんな店の店じまいがないことを祈っています!
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図書館で借りたものの時間が足りなくて、最後はやっつけで読んでしまったのが悔やまれます。
文章が好みでした。石田千さんは初めてでしたが、この人の本は、また読んでみたいです。今度はもう少し落ち着いて。 -
2015.7.17
寂しいなあ。でも、店じまいを通して、町っておもしろいなと思った。それぞれの場所に個性や人生がつまっている。もっとよく自分の街を自分の目で見て関わってみよう。それにしても、石田さんの文章読んでるとお腹が空くのはわたしだけ? -
あの頃のお店の記憶のエッセイ集。お店は無くなったり、別のところでひっそり生きていたり。どことなく切ない。
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2012 7/8
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時代の流れにはさからえません・・・
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石田千の文章はとてもよい。
あまり感情移入して書かれていないから
読んでいてすーすーと心と頭に入っていく。
今回はいろいろなお店の店じまいの話が
書かれている。
おでんやさんやパンやさん焼き鳥やさんや
文房具やさん、喫茶店、バーなどそのたたくさん。
子供のころの思い出もおりまぜられているから
読んでいて郷愁をさそわれたり、店じまいで
寂しいのに何かすがすがしさを感じたり
全体としてとても心地のよいエッセイだった。
最近、石田千さんが何となく気になるなあと思っていたところだったんですが、takanatsuさんの文章を読んでこれを読みたくなりま...
最近、石田千さんが何となく気になるなあと思っていたところだったんですが、takanatsuさんの文章を読んでこれを読みたくなりました! 角田さんの「酔って言いたい夜もある」にも石田さんが登場されてますよね?
角田さんといえば前にtakanatsuさんがお気に入りだとおっしゃっていた「夜をゆく飛行機」を最近手に入れました。表紙も雰囲気があって読むのが楽しみです。積読がたくさんあって、読む方がさっぱり追いついてないのでいつになるやらなんですが。。
あと、自分の職業柄「コンピュータはなぜ動くのか」が登録されていたのに反応しました(笑) その本私も持ってます。ちょっと思うところがあってそのシリーズの別の本の感想を近々書こうかなと思っていたところなのでまたびっくりです。