ヴェルサイユ宮殿に暮らす—優雅で悲惨な宮廷生活

  • 白水社
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  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560080726

感想・レビュー・書評

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  • 悲惨

  • 間違いなく面白いテーマのはずなのに、面白くない。
    愚直すぎる語り口が悪いのだろうか。この次に読んだ「『最悪』の医療の歴史」との印象の差を鑑みると、どうもそういう気がする。もとより過剰な茶々は不要なのだが、あまりに史料べったりでも、そもそもが官僚の手紙という面白くもおかしくもないものだけに、「優雅で悲惨」なありさまがいまいち伝わってこないのだ。
    数百年前の「○○白書」のたぐいを(それも1語ごとに辞書必須の古外国語で)読まされ、まったく面白くなかった史学科時代の講義をふと思い出した。

    あ、それから、「ランバル王女」には超萎えた。
    他にもいくつか怪しいものがあったが、もはや調べる気力も湧かず。

    2018/2/11~2/14読了

  • 細かいのはありがたいが各章の表紙にしか写真がないため、かなりの部分を想像で補わなければなければならなかった。

  • ヴェルサイユ宮殿の生活について調べ上げた1冊。
    掃除、洗濯、食事などなど。
    広大な宮殿地域に住む数多くの貴族や役人たち。それぞれがそれぞれに主張強すぎ・・・。ボロい、汚い、暮らしにくい宮殿では仕方ないのかもしれないが。


    非常に興味深いテーマだが、読みにくい。
    元の文章のせいなのか、訳のせいなのか。せっかく面白そうなテーマなのに、内容が半分くらいしか入ってこなかった。

  • 住居・食事・水・火・照明・掃除・洗濯について書かれている。
    華やかな宮廷生活の実態について、書きならべて、ちょこっと参考になりました。
    が、書き方が面白みがない。
    専門書ならまだしも、一般書ならもうちょっと書き方あると思った一冊。

  • とりあえず『絶対住みたくない!』というエピソード満載です。
    人が住む事を考えず「見栄え」中心の宮殿なんですね。

  • ルイ15世時代以降のヴェルサイユ宮殿は、システム屋から見れば元祖巨大レガシーシステムとだぶるのではないだろうか。
    当時の書簡をもとに、淡々と状況をいま見てきたかのように綴られる内容は、これまたシステム屋から見ると薄ら寒いものだろう。

  • 見栄え重視、居住性無視の宮殿に住むことに憧れ、また、住むことを強いられる貴族+α達。それもむべなるかな。なにしろ、宮殿という”住居”の主たる居住者である国王の生活そのものが、公開された”演劇”であり、王の威信を最大限に披瀝するハレの場なのだ。居住性なぞ二の次三の次。そして、宮殿に住まうことは、たとえ端役であれ、国王が主役を務めるハレの舞台に共に立つことが許されたという栄誉なのだ。かくして、貴族達は居心地の良い自邸を離れ、不便で不潔な宮殿に部屋を頂くことに血道を上げることと相成る。

    ともかくも、度外れて綺羅綺羅しい舞台の裏側は滑稽であり、悲惨である。回廊を不法占拠する台所にはトイレの汚水が染み出し、やんごとなき貴婦人の薄暗い居間には隙間風が吹きすさぶ。「もっと光を」とか「寒すぎるからなんとかして」とかの悲鳴にも似た度重なる改善要求も「建物の景観を損ねるから」云々の理由ですげなく却下。メルシェの”タブロー・ド・パリ”の描写にも匹敵する不潔さ加減、生活改善の必要に対する行動の怠慢、見栄えや身分の貴賎が実生活の不便さを凌駕する不合理、様々な役得と既得権益が絡み膨れ上がる経費。ここに住まわざるを得なかった人々が(住んでみたかった人々も妬み半分で)、こんなしょうもない宮廷生活やら貴族社会なんぞいらねえや!と思ったかどうかは知らないが、辟易とした気分とか、どうしようもなく歯車が回っていかない閉塞感というものを感じていたであろうことは、ひしひしと伝わってくる…これじゃ、アントワネットが自身の居住性の向上を求めてプチ・トリアノンに籠っちゃったら、他の貴族達は宮廷に出てくる気なんかさらさら無くなっちゃうかもね。

    欲を言えば、もっと図版があると有難かった…ストーブ一つとっても、どんなストーブだったのか、不法占拠の台所とはどんな程度のものだったのか、とても興味をそそられるのだが。

  • 非常に興味深い内容なのに、訳が超イマイチ。アルトア伯と書いたりダルトア伯と書いたり、知らない人が読んだら別の人のエピソードだと思っちゃうのでは?と思いました。ルイ16世の「娘」エリザベートなんて書いてあります。(エリザベートは王妹。)原文通りに訳していたとしても、訳者に知識があれば注書きくらいつけるだろうと思うような箇所が散見。

  • 見た目は豪華だけど、実態は最悪な環境と言っても過言ではないベルサイユ宮殿の話し。内容は面白かったけど、作者の描写が下手過ぎて、素人の論文を見ている様な感じを受けた。

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