予定日はジミー・ペイジ

著者 :
  • 白水社
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感想 : 187
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560091005

感想・レビュー・書評

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  • 妊娠し、図書館のリユース本で偶然出会った一冊。
    妊婦の生活、気持ちにとても共感した‼
    作者は妊娠・出産を経験していないというのだからまた驚きである。
    我が子の予定日は誰が生まれた日だろう?

  • ちょっと冷めた妊婦の主人公がおもしろい。最後はなんだか感動。ほのぼのした。

  • 大好きな本なので、再読。いま、読んだらしっくりするかなと思って。
    子どもができるってとても不思議なことだ。それに、自分のことだけ考えて生きてきた私たちが、子どもを持つと、「それなりになんとかなるんじゃないか」と思ったまま過ごせるモラトリアム期間が終わってしまう恐怖があることがよく分かる。マキちゃんはなかなかそれを受け容れられなかったけど、自分よりもダメだと思っていたダンナさんやほんわかした周りの人たちの影響で少しずつそれを受け容れていくようになる。その過程がとても現実的で共感できるから、マキちゃんと一緒に、なんだか大丈夫だと思えるようになっていけた気がする。
    角田さんはこのお話を書いたら、編集者の人からお祝いが届いたと言っていたが、ほんとにリアルだから、角田さんが出産したのかと私も思っていたよ。作家ってほんとにすごいね!!
    出版当時、角田さんとイラストの唐仁原さんのトークイベントに参加したけど、唐仁原さんのイラストもとても素敵なんだなぁ。大切にしたい本です。

  • 妊娠、出産にまつわる話。

    試しで結婚したという主人公(30代)。
    初めての妊娠、出産に対して精神状態が不安定になる。

    オメデタというけれど、もしかするとオメデタくないという部分もあるかもしれない。

    夫に八つ当たりをしてしまったり…
    昔の男に会いに行ってしまったり…
    トイレに籠って出てこなかったり…

    僕は、恐らく(いや、絶対に)妊娠はしないだろうけど、この主人公の気持ちをわかっておきたい(将来のために?)。

    オンナの人って強いな。

    題名にあるジミーペイジが1月9日ってよりも、1月11日が尾崎豊&林家ペーの誕生日であることに驚いた。

    予定日が二日後だったら、「予定日は尾崎豊」あるいは「予定日は林家ペー」になっていたのかもしれない。

    あと、この小説が書かれたきっかけスゴイ。
    僕も一度、角田さんの小説(「人生ベストテン」)が自身のエッセイと勘違いして読み進めてしまったことがあった。

    あと、人の誕生日を覚えるのは得意だったかたかあた4そこたつえたま、少し共感(今は物忘れが激しいが…)

    ん、誕生日覚えるなんて、林家ペーみたいだ。さ

  • 人は孤独だけど、中に赤ちゃんがいるかぎり孤独ではないんだ。といところが印象深かった。

  • 妊娠中という人生の中でも貴重な時間を改めて言葉にするとこんな感じかもと思った。主人公と違って待望の妊娠だったけど、端々の言葉には共感した。てっきり角田さんの妊娠日記かと思ったらフィクションということでとてもびっくりするほど妊婦の心境がリアルだと思う。

  • 今妊娠中なせいか、小説の中のフレーズにことあるごとにぐっとさせられた。この小説を書いた角田さんは出産経験が全くないというから、驚き。小説家の創造力はすごいというか、一歩離れたほうがよく見えるのか。
    この主人公と一緒で計画的でなかったのと仕事をしていたのもあいまって、この主人公ほどに妊婦という自分の心の動きやその不思議さについてゆっくり考えることがなかった。この物語を読んで自分は自分でも気づかない内にこういう風に感じてたんだなと、私の気持ちを先取りして見せてくれたような気がした。
    おなかのなかの生きものは、私たちが幾度もくりかえしてきた祈りみたいな気分でできている
    本当にそうだ。どうか無事に産まれてきてほしい。そして残り一ヶ月半の妊婦生活を大切に過ごしたい。
    無事ちいさなひとをこちらに迎えたあと、読み返して何を思うのか気になるのでいつか再読したい。

  • ここ最近読んだ中で一番よかった。
    いろんな人に読んでほしい本。
    こころを掴まれることまちがいなしです。

  • 2012.11.23

  • 自分の日記を読み返している様な錯覚を覚えるほど、いまの心境とかさなる場面が多かった。
    また別の機会に読めば、変わってるのかな?

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著者プロフィール

1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。90年『幸福な遊戯』で「海燕新人文学賞」を受賞し、デビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で、「野間文芸新人賞」、2003年『空中庭園』で「婦人公論文芸賞」、05年『対岸の彼女』で「直木賞」、07年『八日目の蝉』で「中央公論文芸賞」、11年『ツリーハウス』で「伊藤整文学賞」、12年『かなたの子』で「泉鏡花文学賞」、『紙の月』で「柴田錬三郎賞」、14年『私のなかの彼女』で「河合隼雄物語賞」、21年『源氏物語』の完全新訳で「読売文学賞」を受賞する。他の著書に、『月と雷』『坂の途中の家』『銀の夜』『タラント』、エッセイ集『世界は終わりそうにない』『月夜の散歩』等がある。

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