- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784560093467
作品紹介・あらすじ
ショパン弾きの老ピアニストが旅先で出会ったベアトリスに一目惚れ、駆け落ちしようと迫るが…。究極の「男と女」を描くクッツェー最新作!
感想・レビュー・書評
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表装に惹かれて手に取ると、全体的に緑の表に対して裏は黒。緑は部屋の色で少し奇妙な黄色混じりのカーテンと片隅に腰掛けている人、裏は黒い紙に書かれた手書きの五線譜。
タイトルのポーランドと楽譜で、おや…これはショパンかと期待して読んだ。
年老いたピアニストと既婚女性の大人の恋愛?はっきり言うと不倫なんだろうが
読んでいてそうならないでくれ、そう願っていたがプラトニックではなくなっていく。
老人の残したモノについてが展開されていく後半。
なんとなく宗教的でなんとなくブルーな感じ。
ワルシャワという土地の持つ歴史も垣間見れ、訳者のあとがきもとても良かった。
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軽く、流れる音楽のようなタッチで、スルリと読めてしまった。熟年セレブの恋愛ストーリーかというテイで、たまに、ええーそれはちょっとどうなのよ?!と思ったりもするのだけれど、ベアトリスがたどり着く地点が普通の恋愛ストーリーとはちょっと違うと思う。
好きなシーンは101ページです。 -
枯れてゆくという美意識はないのか
このヨーロッパ人たちはと思った
ポーランドの有名だったピアニストの老人とスペインでのコンサートでアテンドをしたスペイン人
ポーランドの人はスペイン人女性ベアトリスをベアトリーチェとして愛し執着する
ベアトリスは完全に無視をするほどの気概はないし最後はポーランドの人からの膨大な愛の詩を持つ
それはトロフィー -
本作はクッツェーの第一言語である英語で書かれた作品だが、英語文化の覇権性に抗うクッツェーは、まず昨年7月にカスティーリャ語版を刊行し、今年3月にオランダ語版を刊行、5月にドイツ語版、カタルーニャ語版、日本語版(本書)が刊行される。そのあと、7月に英語版が刊行される予定。(解説より)
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難しい文章と思いきや自然とハマっていってすぐ読めた
女と男の真髄ってわかる気がする。