- Amazon.co.jp ・本 (479ページ)
- / ISBN・EAN: 9784562044184
作品紹介・あらすじ
19世紀サンクトペテルブルク。ロシアの貴族令嬢タシアは、婚約者殺害の罪で投獄された。事件の記憶を失っていたものの、全ての状況がタシアの犯行を示唆していたのだ。死刑を恐れたタシアは、密かに用意した毒薬を飲み、仮死状態のまま棺に収まって脱獄。計画通りに眠りから目覚めると、ロンドンへと亡命を果たした。素性を隠し、家庭教師として雇われた先は裕福なストークハースト候爵家。慣れない使用人暮らしに戸惑う深窓の令嬢タシアだったが、冷淡な侯爵ルークが使用人の暮らしにまで心を砕いていると知り、心打たれる。一方、9年前に妻を亡くしたルークにとっては愛娘だけが心の支え。謎めいた異国の女性に娘を任せるのは不安だったが、気品と威厳にあふれるこの美しい家庭教師を前にすると、なぜか心がざわめいて…。帝政ロシアとロンドンを舞台に描く、壮大なシリーズがついに開幕。
感想・レビュー・書評
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☆3.5
1996年。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
殺人罪で投獄されたロシア貴族のタシアが驚きの方法で脱獄、イギリスへ逃亡する、なんていう度肝を抜かれるシーンでスタート。火事により、最愛の妻と左手を失ったイギリス貴族ルークのもとで、娘の家庭教師として住むことになる。ずっと妻を忘れず、娘を愛するルークに好印象(な反面、いい人すぎて面白みは弱いかも?)。幸せもつかの間、再びタシアに忍び寄る危機。タシアを取り戻すため、ロシアに一直線のルークがカッコよかった!所々に挟まれる、癇癪持ちのルークと強情なタシアのケンカがおもしろかった。エマとニコラス…うーん、気になる。
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ここからまたシリーズ化されるのかしら?
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2011/11/17購入
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☆4.5
良い意味でいつものリサ。期待を外さない。
あんまりにもファンタジックな設定は好きではないけど、ヒロインがちょっと邪眼な程度に収まっていてほっ。
「あなたのすべてを抱きしめて」のちょっと「偽れない愛」風味というか。
傷つき周囲に壁をめぐらせているヒーローが反発→メロメロに落ちて行く様はやっぱり好きなのよね。そして、この2人が出会えて良かったと思えるところとか。
続編はあの2人なのでしょうね。タシアはそのことを心配してるけど、荒んだヒーローの心を開かせることができそうなヒロインだし、まぁリサの王道かと。 -
リサ・クレイパスの初期作品。ほのぼのとした壁の話シリーズとは違って、より陰鬱な雰囲気。ヒロインがロシア人のせいか?母マリーが意外にいい人ぽくってホッとした。ニコラスが魅力的。次回作が楽しみ。