- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784562049424
感想・レビュー・書評
-
パンケーキのある生活、それは平和で幸せな家庭の風景。粉に水や卵を加えて平らな鉄板で焼くという調理方法は世界中に同様のものが見られる。アメリカの古き良き時代を彷彿させるというイメージには、黒人奴隷の調理人の存在もあるが、懺悔の日に教会のイベントでふるまわれるパンケーキは平等の象徴でもあった。
日本のパンケーキとして「どら焼き」や「お好み焼き」も紹介されている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
パンケーキは、おやつにもなれば朝食にもなる。子供から大人まで幅広い世代に親しまれ、嫌いな人があまりいないと思われる食べ物でもある。しかも、日本で特に東京を中心にして海外からパンケーキの店が出店して、ちょっとしたブームになっている。
そんなパンケーキにも歴史があり、所変われば品変わる。著者はパンケーキについて以下のように定義している。
なんらかのデンプン質の材料をもとにした生地から作られる平たい食べ物であり、通常、少量の油をひいた平らな調理器具の上で焼かれる。そして、わずかに気泡を含んだものから、かなりふわふわしたものまで気泡の量はさまざまだが、内部はやわらなく、しなやかであるという点で共通している。
パンケーキが最初に作られたことについて、歴史的記録がないとある。しかし、パンケーキに近いものを古代ギリシアや古代ローマで作っていたという記述を著者は言及している。
意外に思ったのが、日本のお好み焼きと、どら焼きが取り上げられていることだ。どら焼きは、見方によってはパンケーキの一種ともいえるが、お好み焼きはどうなのか。お好み焼きを例として入れたのは、パンケーキも生物同様多様性があり、甘いだけがパンケーキではないと言いたいのだろう。
以前にも、アイスクリームの歴史物語を取り上げたが、この歴史物語シリーズは、写真が掲載されており、世界各地の食べ物や食べ方の説明がされていて興味深い。