- Amazon.co.jp ・本 (396ページ)
- / ISBN・EAN: 9784562056385
作品紹介・あらすじ
人間は競争に勝つために、他人をあざむくだけでなく自分をもあざむく。しかも本人が意図しなくても、脳が勝手に理由づけをし、人を動かすのである。AIと予測市場理論の気鋭研究者が不可思議な動機の正体を科学的に解明。
感想・レビュー・書評
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人間が自分で意識して制御したり知覚したりできる部分はほんの一部なことがわかった第一部はおもしろかった。第二部以降は第一部で述べられたことを政治や宗教などに適用すると何が見えるかの話になるのだが、基本がいっしょなので読み物としてはちょっと盛り上がりに欠けるかも...。
要は、集団の中で少しでもいいポジションで生きていくには集団のメンバーにどう思われるかが大事で、われわれは相互監視と順位付けを絶えずやっているんだけど、それを意識しちゃうといろいろ面倒なので気づかないふりをしがちなんですよということ。それにがっかりしないで、やっていきましょう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
医学部分館2階心理学:141.7/SIM:https://opac.lib.kagawa-u.ac.jp/opac/search?barcode=3410163250
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巷の評価はさほど高くないようだが自分は好きな本。取り上げるデータもおもろいし。
生き抜くためには他人を欺く必要があんだからまず自分から。ね。 -
脳は本質的に整合性を取るために嘘をつくものだという事であり、意識の上に浮かんでいる目的と、意識下にある本当の(?)目的とは違う事が多くあるということ。
効果の出ないが人気のある政策に金を注ぎ込んでいる余裕はない。エビデンスに基づいた政策を進めて欲しい。少子化は待ったなしだ。 -
人は他人だけでなく自分も騙す。いい方向に自分を騙して持っていきたい。
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非常に危険な書である。読むのをおすすめしない。
これを読むと,人間のあらゆる行動が「見せびらかし」だと思い冷めた目で見てしまう。
慈善行為も,芸術活動も,信仰も。
もちろん,わざわざ本のレビューを書き記すことも。 -
自己欺瞞が機能するのは、他者が自分の心を読もうとしており、そこに見えるものを基に行動しようとしているため。だから、他者をだますために自分をだまそうとする。
基本的にはホンネとタテマエの話。他者へのタテマエと自分へのタテマエ、ホンネの3つがあって、ホンネは利己的だけどタテマエは利他的、自分へのタテマエも利他的だったりするよ、と。でもそれは行動としては利他的だったりする。その多層構造を生物として認めてしまう方がよいのか?という問い(最後に浮上にしてくる)は、日々直面する問題であり、なかなか面白い。 -
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人は人どうしで競争している。規範をつくり、執行することで協力しあう体制を生み出し、規範を守ることで各々が少量の利益を得ることができるようになった。しかし、規範を破るという不正を働くことで、少量を超える利益を得られるので一部のひとは不正を働く。それを防ぐために懲罰の仕組みができ、懲罰を回避するために自己欺瞞が採用された
…だいたいこんな感じでしょうか。ミラー先生の本(『恋人選びの心』、「消費資本主義!」)でいいかな、という感じでした。 -
今まで行動経済学、心理学の本を読んできた人なら心当たりのあるような事例がばかり載っている。
そういう意味では目新しい事は無い。