貧乏お嬢さまと王妃の首飾り (コージーブックス ボ 1-5 英国王妃の事件ファイル 5)

  • 原書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (431ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784562060467

作品紹介・あらすじ

公爵令嬢ジョージーは、王室から盗まれた嗅ぎ煙草入れの行方を追って、南仏リヴィエラへと旅立つ。
その途中、ブルートレインの中で出会ったのは、ココ・シャネル! 
シャネルたっての要望で、ファッションショーに出ることに。
フランスの危険で魅力的な男たちにもモテモテで、い よいよ女としての魅力が開花!? 
と思われた矢先、殺人の容疑で逮捕さ れてしまったジョージーの運命は……。

感想・レビュー・書評

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  • リース・ボウエンの【英国王妃の事件ファイル】シリーズ第5弾!

    主人公のジョージーが、イギリスを飛び出してフランスのリゾート地へ!

    しかしただのバカンスではなく、親戚である英国王妃の密命を帯びた旅です。

    この物語の舞台は1930年代。大恐慌の影響が色濃く、物語にも人々が苦しい生活をしていることがわかる描写が登場します。

    ジョージー自身も王家の親戚筋でありながら、もともと実家は貧しく、恐慌の影響で仕事も見つかりません。

    この物語で特徴的なのが、お金についての描写が多いこと。

    そのあたりの世知辛さが物語をリアルなものにしています。

    今回ジョージーがバカンスに出かけるための旅費についても、背景がしっかり描かれていて興味深いです。

    もう一つ、今回のお話のポイントは実在の有名デザイナーが登場するところです!

    著者のリースさんが、「この時代のこの時期にこの場所にいそうな著名人」を想定して書いたのだそう。

    物語の時代をよりリアルに感じられる演出でした。

    ミステリの面では、容疑者も多く、読者に推理させる余地がある設定ですが、うーんというところ。

    わりと早い段階から登場する伏線も、後半にバタバタっと雑に回収される感じです。

    舞台設定や謎の多さが魅力的なだけに、ミステリ部分の結末もがんばってほしいと感じました。

    ◇おすすめポイント
     ・1930年代のバカンスの雰囲気を楽しめる
     ・「お金はどうするの?」という部分までしっかり描かれている
     ・実在の有名デザイナーが登場

    ◇こんな方におすすめ!
     ・自立したいと考えている女性
     ・バカンス気分を楽しみたい
     ・1930年代の暮らしに興味がある

  • シリーズ5作目。親戚のいる南仏に行くというケチんぼ義姉にフラットを閉められてしまったお嬢さま、王妃の極秘依頼で南仏へ。旅先で出会ったココシャネルに気に入られショーのモデルをするが、身につけていた王妃の首飾りが盗難に。
    舞台は、英国人がハメを外すというバカンス先で、お嬢さまもハンサム貴族との出会いにちょっと冒険。

  • シリーズ5作目の本書はアガサ賞をとったとのことで、いつもより、楽しめた感がある。実在の人物にからめたストーリーは毎度ではあるが、今回はココシャネルのエビソードが面白かった。ブランドには興味がないが、ココシャネルの人生が知りたくなって、読後に娘の児童用伝記を読んでしまった。また、分かっているようで分かっていないヨーロッパの貴族社会を垣間見ることができるのも本書のいいところ。ただ、登場人物が多く、微妙に絡み合っているので、さらっと読んだだけでは、全部理解が難しい。読み直せば、面白い発見があるかもしれない。

  •  安心して読めるコージーミステリというか、事件よりジョージーの人生の方が大事といわんばかりのノリが嫌いじゃない。
     毎回ひどい目にあってるわりに元気だよね。このヒロイン。

     あーでも、そもそも、この作品に出てくる女性はすべてたくましいという気もする。

  • シリーズ第5弾。
    相変わらずかわいそうなスタートに、ハラハラする救いの手。
    初登場の義理姉家族は、ほんとにロクデナシぞろいだし。
    それでもなんやかんやで無事だし、事件も解決するし、幸運の星はついてるようで安心はしてるけど。

    今回はココ・シャネルという大物が絡んで、しかもなかなか感じの良い人に描かれていて、そんな楽しみも。
    真面目にがんばってるのになー、ってなジョージーが可愛くて、幸せになって!と声援をおくっちゃう。
    いやほんと、どうにかならないもんですかね。

  • ジョージー、やっぱりお嬢様なんだなぁ。
    前向きで純粋で可愛いなぁ。
    ミステリも頑張っているし、このシリーズ本当に楽しい。

  • イギリスからでてフランスへ。1933年ってことはこんごいろいろな波乱もよそうされるわけで。楽しみ。

  • コート・ダジュールを舞台にした今回も相変わらず面白い。次巻が待ち遠しい。

  • 今回は冬の陰鬱なロンドンを飛び出し、海と太陽の南仏へ。
    もちろん王妃からの指令付き。

    南仏へ向かう車内でココ・シャネルに出会ったり、窃盗事件に巻き込まれたり、またも死体を発見し第一容疑者にされたり、素敵な男性に誘われたり、ジョージーのそっくりさんが現れたり、ダーシーが怪しかったり・・・

    後半、一気に話が進んで楽しく読めました。
    今回手に入れたドレス、クイーニーがダメにしないといいんだけど。

  • シリーズ5作目、ちょうどドイツでヒトラー内閣が成立した頃ですね▼王妃様の任務は、盗まれた嗅ぎ煙草入れを取り戻すこと。老王女のコンパニオンよりも南仏リヴィエラでの任務を選んだが▲冬のロンドンからブルートレインで移動の際、今回のゲスト〈ココ・シャネル〉に出会います。彼女のファッションショーに出演するや王妃さまの首飾りが盗難に。いつもよりモテモテでセレブ三昧したり、イギリス人はっちゃけの地にびっくりしたり、亡き公爵の過去に触れたり、殺人犯扱いされたりとお約束の面白さ。マティス、ゴッホが現代絵画か!(2011年)

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