アガサ・レーズンと毒入りジャム (コージーブックス)

  • 原書房
4.29
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本棚登録 : 70
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784562061303

作品紹介・あらすじ

村祭りのスタッフの男性をひと目見て気に入ったアガサは、全力で祭りの広報に取り組む。おかげで村祭りは大成功……したかに思えたが、手作りジャムのコンテストの最中、ジャムを試食した客二人が亡くなる事件が起きてしまい⁉

感想・レビュー・書評

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  • 大好きなアガサレーズン。発売日を楽しみにしていました。そして、今回も期待を裏切らぬ人間臭さ満載のアガサ。老いを認めず、若い子には嫉妬をし、ちょっと意地悪までしてしまう。だけど、いつも心に罪悪感。しかもかなりしっかりとした罪悪感。そこが憎めないし、アガサの魅力でもあります。
    そして、感心するのはいつもダイエットを頑張ること、おしゃれでいること。流行最先端ではないにしても、自分を美しく魅せる服装を知っている。美容への関心も時に飛び上がる。生き方がパワフルだし、いつだって全力で突き進んでいく姿は勇気が出る。ロールモデルです。

  • アガサ、変わったなあ・・・・・・。
    読んでたびたび思ったのである。
    いやいや、安心してほしい。
    アガサはアガサなのだ。
    相変わらず、押しが強いし、強引だし、惚れっぽいし、ほわわんと乙女だし、嫉妬するし、劣等感にさいなまれるし、――
    まあつまりは、アガサなのだ。

    考えてもみてほしい。
    押しの強い強引な、あなたの身近な人が、『これまで聞いたこともないような温かい声で』(101頁)嬉しさを伝えてくれたり、『謝ってくれているという事実』(101頁)があったりしたら?
    『「男性がからむと、わたしなんて愚の骨頂そのものよ」』(137頁)などと自ら認めたりしたら?
    びっくりして、これは雨が降るなと思うだろう。
    事実、降る。すごいのが降る。

    シリーズ19巻目の本作は、タイトルどおりである。
    村祭にジャムコンテストがあり、出品されたジャムに毒物が入っていたのだ。
    アガサがその祭にどう関わるのかは、読んでのお楽しみである。
    正直、ミステリとしてはおすすめするのをためらう本作だが、本作、本シリーズの魅力はそこではない。


    アガサなのだ。

    アガサが、やっちゃうし、言っちゃうし、思っちゃうしのあれこれが、自分の知っている人、あるいは自分自身と重なって、とても身近に感じるのだ。
    「え、それやっちゃうの?」と、初めは驚くかもしれない。
    だが、そのうち「あ、それ、いいんだ」と思えてくる。

    これ、いけないんじゃないかなと、誰だって実は不必要な縛りがある。
    それらをかっ飛ばすのがアガサだ。

    こうだといいのに、なぜ言ってしまったんだろうなどと、誰だって覚えがあるようなことが理由で、時に落ち込むアガサに、わかるよと頷く。
    そして、アガサを励ましたくなる。元気づけたくなる。

    読者は皆そうに違いない。
    アガサがとても身近な人となり、アガサを元気づけたくなったり、アガサに元気をもらったりする。
    だからこそ次回は20巻目にもなり、作者が亡くなっても引き継がれる人気シリーズなのだ。
    シリーズ20巻にもなるが、話は独立しているので、どれから読んでも構わない。
    はまったら――きっとはまるに違いない――過去作を読めばいいのだ。

  • 相変わらずカッコいい男性に夢中になったり、若い子に嫉妬したり、自己嫌悪に陥ったりと忙しい。

    高圧的に振舞っていても、後でしっかり落ち込む。
    なんか、分かる。
    パワフルに突き進むアガサを見てると、元気がもらえる。
    オシャレだし。自分をよく見せる方法を知っている。

    面白そうな終わり方だったので、次も楽しみ。

  • アガサレーズンシリーズ19作目。頼まれて企画プロデュースした近隣の村の祭りで、殺人事件が起きて、さぁ大変というお話。だんだんマンネリ化した感じが否めないこのシリーズ。カッコいい男性がらみでピンチになりそうになるものの、まわりの助けをかりて事件を解決、最後はハッピーエンド。このパターンには飽きてきた。明るい話なので、旅行中の時間潰しによむにはピッタリではあるが、もうちょい盛り上がりが欲しい。今回もトニが中心の展開で、他の登場人物の活躍が少ない。アガサの魅力もあまり感じられず、ビルがちょっとしか出てこないのが残念。

  • アガサもずいぶんな人だけど、それ以外にもろくでもない人物ばっかり出てきてコッツウォルズのイメージがだいぶ変わりました。
    ところで最近は文庫本といえども1200円もするのですね!

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