考えて仕方があること仕方がないこと: 頭がスッキリする莫妄想のすすめ

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569530222

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  • 考えて仕方があること仕方がないこと―頭がスッキリする「莫妄想(まくもうそう)」のすすめ

  • 知識/コトバ記憶 ◯記憶
    コトバにつながるイメージ記憶/経験 ◎記憶
    いのちからのイメージ記憶 ☆記憶 →直観
    刷り込みの記憶 ●記憶

    妄想を断ち切る7つの方法
    ①グチをこぼさない
    グチ話をしない。声に出すことは記憶を強化する。詩や歌を黙読するより声に出してみると「感じ」が出る。フシをつけて歌うともっと情に訴える。みんなで合唱すると泣けてくる

    ②済んだことは忘れる
    反省はあくまで理性的に(計算主導で)やるべきで、☆記憶をコトバによって引き出してはいけない
    「あのときこうしておいたら...」というのはいいが、これは「そうすればおそらくこうなったであろう。この次からはそうしよう」で完結すべき。「そうすればこうなったのに..。ああ、惜しいことをした」というふうに考えない
    成功したことも理性的になぜ成功したかを分析したあとは忘れてしまうこと。いつまでもそれを思い出しているということは、一番怖い「固定観念」を作ることになり、この成功の「固定観念」は「慢心」につながる

    ③無駄な努力はしない
    コトバ優先の妄想は、それが「計算」の指令から出ているものであるが故に、理性でこれを切ることができる。上役にしかられたときに「あんな顔」というイメージが現れても「これは考えない」と決心すれば(計算の理性を働かせる)、考えないでおくことができる

    ④座禅する

    ⑤コトバ遣いに気をつける

    ⑥カラダを動かす

    ⑦お念仏、題目を唱える

    コトバの功罪
    莫妄想するということは、そのことを考えまいとすることではなく、そのこととは違ったことに思いを切り替えてしまうこと。出来れば「いのち」につながりを持つように「好きなこと」、趣味とか道楽に切り替えてしまうのがコツ

    論理的思考とは、何をなすべきかという目標を設定し、その目標を達成するために必要な記憶(◯記憶)だけを因果関係によって組み立てること

    記憶のネットワークは枝分かれしているから、ちょっとした拍子に脇道に入り込むことがある。これは目標を達成するために必要ないことだから妄想

    妄想は「過去の経験」というイメージ(◎記憶)を伴うから、良かれ悪かれ「いのち」に働きかけて「快不快」感を生じ、快感ならそのイメージを拡大し、不快感ならそれを解消しようとしてやはりイメージを拡大する。妄想に任せたらきりがない
    これは、解かなくてはならない問題がいつまで経っても解けないということだから、理性はこれをストレスとして意識する。コトバが原因だから理性は意志力でこのストレスを解消することができる。これが莫妄想という努力に他ならない
    このとき当然「いのち」もまたこのストレスを解消するための努力をし始めますが、それは無意識のはたらきですから我々はこれを意識することができない。このはたらきが☆記憶の「自己組織性」といわれるもの。われわれが「智慧」と呼んでいるもの

    今抱えている「問題」が解けなくてイライラしている精神状態のことを「ストレス状態」ということにすると、問題を解こうとするのは理性的活動だから、「計算」主導で理詰めに考えること。これで問題が解ければストレスは起こらない。ところが、知識(◯記憶)や経験(◎記憶)が足りなくて、このつじつま合わせがうまく行かないと、「早くしないとまた社長に文句を言われるぞ」などと考える。この瞬間に、イメージ記憶の中にあった社長のシカメ面(☆記憶)がそのコトバによって◎記憶に変わり、これがさきほどのネットワークに加わる。つまり、こういうことを考えだすと「妄想」になる
    こうして妄想が続くと、この妄想は「いのち」にとっては不愉快なイメージを引き出すから、その反応として血圧が上がったり消化機能が落ちてきたりする。つまりストレス症状を起こす

    ストレス解消法を称するものはいずれも「計算」を眠らせて、妄想の分の◯記憶を弱め、したがってイメージ記憶の、眠っている☆記憶を◎記憶に変えないようにしようとするもの
    その方法は、
    ①座るなり寝るなりしてカラダの緊張を解く
    ②目を閉じ、呼吸を整えて外部からの刺激を減らす
    ③当面の問題は考えないことにして、楽しいイメージや成功した経験を思い浮かべる
    ④イメージが自由に思い描けるようになれば、ストレスはなくなり、いろいろな「願い」は達成できるようになる

    こうして妄想の◯記憶を切ることさえできれば、たとえストレスは消えないにせよ、本来持っている☆記憶の「自己組織性」がはたらいて「智慧」が現れ(インスピレーションを得る)、問題は解けてしまう

    人間が「コトバ記憶」を持っている限り、トリ・ケモノの心境になることはできない。この「コトバ記憶」を支配している「計算」の理性はつねに「いのち」の無意識を抑圧している。だから、ことあるごとに「イメージ記憶」の☆記憶をコトバに結びつけて◎記憶に変換しようと試みている。「考えるタネがある」かぎりはそうするのが人間。しかし、そうしている間は悩みは尽きない。つまり、自分が解かなくてはならない「問題」が解けない、その「解」を「発見」することができないということが悩みになる。その「発見」は☆記憶の「自己組織性」による「智慧」、インスピレーションを待つよりほかない

    公案する

    脱線が「妄想」になるかどうかは、その脱線のきっかけになる原因がコトバにつながるイメージ記憶にあるのか、それとも純粋にいのちからのイメージ記憶にあるのかによる。いのちからの記憶は意識できないからこのはたらきは「直感」。何か嫌なことを忘れようとするとなお思い出す。「そのこと」を忘れようと思うことは「そのこと」を記録しているネットワークに電気信号を新しく送り込むことに他ならないのだから、かえってこのネットワークの抵抗を減らすことになる。だから、莫妄想するということは、そのことを考えまいとするのではなく、そのこととは違ったことに思いを切り替えてしまうこと。なるべく「そのこと」とは関係のないこと、出来ればいのちにつながりを持つように「好きなこと」趣味とか道楽に切り替えてしまうのがコツ。公案=妄想から意識をシフトするもの。
    固定観念はコトバによって作られたもの。「卵は丸いから立つはずはない」。ふと花瓶を思い出した。コトバで考えた訳ではないからこのイメージはいのちの側から来たもの。直感として現れてきたもの。これがコトバにつながって「卵の底を壊して平らにしたらどうか?」というアイデアを作り上げる。
    グチをこぼさない。他人の悪口やねたみを言わない。声に出すことは記憶を強化する。
    済んだことは忘れる。反省するにしてもあくまで理性的にやるべきで、「あのときこうしておいたら、そうすればおそらくこうなったであろう。この次からはそうしよう」で完結するべきで、「そうなったらこうなったのに…、ああ、惜しいことをした」という風には考えない。成功したことも理性的に分析したらあとは忘れる。いつまでもそれを思い出しているということは一番怖い「固定観念」を作ることになり、この成功の固定観念は「慢心」につながる。

    問題を解こうとするのは理性的活動だから、計算主導で理詰めに考えること。これで問題が解ければストレスは起こらない。ところが、知識(言葉記憶)や経験(イメージ記憶の顕在記憶)が足りなくて、このつじつま合わせがうまく行かないと、「早くしないとまた社長に怒られるぞ」などと考えてしまう。この瞬間にイメージ記憶の中にあった社長のシカメ面(イメージ記憶の前意識記憶)がその言葉によってイメージ記憶の顕在記憶に変わり、これがさきほどのネットワークに加わる。つまり、こういうことを考え出すと「妄想」になる。こうして妄想が続くと、この妄想は「いのち」にとっては「不愉快」なイメージを引き出すからその「反応」として血圧が上がったり消化機能が落ちて来たりする。つまり、ストレス症状を起こす。「ストレス解消法」と称するものはいずれも「計算」を眠らせて、妄想の分の言葉記憶を弱め、したがって、イメージ記憶の眠っている前意識記憶を顕在記憶に変えないようにしようとする。妄想のコトバ記憶を切ることができれば、たとえストレスは消えないにせよ、本来持っているイメージ記憶の前意識の「自己組織性」がはたらいて「智慧」が現れ(インスピレーションを得る)、問題は解けてしまう。問題が解ければストレスは自動的に消えてしまうと考える。

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