お茶とミサ: 東と西の一期一会

  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569547107

作品紹介・あらすじ

茶の湯、アフタヌーン・ティー、ミサ。「ひと口のなかの永遠」を求めて普遍の「愛」へと至る、心と文化の旅。

感想・レビュー・書評

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  • 興味を持って読み始めたが
    結果的には語るに落ちるという感想しか残らなかった
    神を盾とした宗教的思い込みと矛盾だらけだ
    優越的で勝手な依存心と思い上がりによる干渉

    この著者はニホンの茶の湯とスコットランドにおける
    午後のお茶とイエズス会のミサに共通性を見出し
    それを人為的な関係だとして根拠を捏造していく

    利休はイエズス会のミサにヒントを得て
    茶の湯を編み出したのではないかと
    戦国時代のニホンと西欧に思いを馳せ
    具体的な妄想に酔いしれ実体化してしまう

    こうした思いはお茶会で見た袱紗捌きに端を発したという
    しかし利休は過去に執着する宗教から離れて
    自然界の無限性と相対する循環する大きな流れに
    永遠の答えを求めていたように思えるし
    イエズス会は依存による搾取の言い訳を真理とすり替えて
    布教という暴力的干渉で人々を誘惑することを
    目的としているように見えるのだが・・・

    利休は消して形式を残そうとしなかったし
    それどころか形にできない意識上の姿勢を
    大事にしたのであって
    形式化したのは後に茶の湯を宗教化して時の権力と結託した
    流派の仕業であろう

    丁度人間イエスを利用したローマの権力とキリスト教会の
    関係と同じであろうか

    この著者は心からの言葉をここに綴っただけなのだろうか?
    それとも無垢な人々を洗脳する意図を持って
    書き起こしなのだろうか?

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著者プロフィール

1925年ロンドン生まれ。54年オックスフォード大学卒業。上智大学名誉教授。カトリック神父でもある。著書に「変わり者の天国 イギリス』、『犬の生き方』(以上、秀英書房)、『信ずる心のすすめ道院の窓際から』、『明言は力なり、悪魔のセリフ』(以上、講談社)、『心の色さがし』(TBSブリタニカ)、『チャールズ皇太子の孤独』(同朋舎出版)、『お茶の巡礼』(河出書房新社)など多数。2017年逝去。

「2023年 『ネコの哲学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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