- Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569579962
作品紹介・あらすじ
「人は何のために生きるのか」。この根本的な問いに、本書で真正面から対峙し答えているのが、一代で京セラを世界的企業に育てた稲盛和夫である。▼戦後、私たちは物質的に豊かな社会を実現するべく懸命に働き、そして、荒廃した日本を見事再建に導いた。▼にもかかわらず、今、多くの人の心は満たされることなく、毎日不安を抱きながら過ごしいる。なぜなのだろうか?▼本書で稲盛はこう答えている。「人間の生き方や考え方について真剣に考えることなく、また足ることも、人を思いやることも忘れ、ただ利己的に生きているからではないか」。▼現代のように自由な社会では、確かに私たちはどのような考えをもって生きようと自由であり、、誰からの制約を受けるわけではない。▼しかし、人生に対する考え方により、その結果が大きく変わることを私たちは知っておかなければならない。「自分は何のために生きるのか」。本書は自分の人生を考える契機になるだろう。
感想・レビュー・書評
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「人は何のために生きるのか?」と問いかけることが、
哲学のテーマのひとつだろうね。
「人はなぜ生きるか?」という問いかけは、
生きちゃっているから、その質問がしにくいのだろうね。
「人はどのように生きるのか?」というのは、
ハウツゥーのような 安易なものであり、
自分勝手に、好きなように生きればいいのだから、
何のために生きるのか?と言うのは、
自分のために生きればいいのだが、
他人のために生きているとしたら、
何らかの理由がいるのだろうね。
豊かになる為に、お金持ちになるために、家族のために、
家を建てるために、美味しいものを食べるために、
というのは、ちょっと、こまいことなんだろう。
その理由を、ビジネスで成功してきた人が、お金を得て、
そして、そのお金の使い道を、ある程度みえてきた時に、
後は、何のために生きるのかは、自分のためだったら、
ちょっと、寂しい感じがすると言うことなんだろうか。
まぁ。こんな風に考えると
素直じゃないなぁと言われるだけなのかも。
とにかく、素晴らしい人生とは、
周囲の人に言われるのではなく、
自分で思えるようにすればいいのだ。
しかし、自分の評価では、
素晴らしい人生と言うのではないようだ。
自分と言う存在の「価値」、
そして「意味」「必要性」を問う。
それは、人間と言う全体ではなく、
個として問われるべきでもある。詳細をみるコメント2件をすべて表示-
clearsky181212さん最後の段落にある信実の言葉は、まさに人生の本質的、本有的価値を見事に指摘されていて、私も賛同、共鳴する「フランクル思想」の根幹的な内容と同...最後の段落にある信実の言葉は、まさに人生の本質的、本有的価値を見事に指摘されていて、私も賛同、共鳴する「フランクル思想」の根幹的な内容と同じ視点です。2018/12/15
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clearsky181212さんとくに「個として問われる」という観点が大変重要で、存在の「事実性」、生命の「尊厳性」に即した、各個人の人生の「唯一性」と「一回性」の厳粛さ...とくに「個として問われる」という観点が大変重要で、存在の「事実性」、生命の「尊厳性」に即した、各個人の人生の「唯一性」と「一回性」の厳粛さを実感すると、改めてその重みを強く自覚します。2018/12/15
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購入: 2004年3月4日 廃棄: 2021年10月30日
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得度をすでに成されて、今ではお坊さんでもある稲盛さん。基幹となる思想は仏教ですが、真実の人生観、人間観、世界観を確立して、現実生活に活かすための実践行動に大変役立つ、珠玉の文章の数々、まさに精神的な宝の山です。
故松下翁が説かれた「水道哲学」や「PHP思想」にあるように、まずは「貧をなくす」ことによって、「衣食足りて礼節を知る」や「倉廩満ちて栄辱を知る」の言葉どおり、万人が人道に則した真っ当な生活を送れるよう、人間の本質、本性を覚醒して、物心両面の豊かさ(プロスペリティ)を通しての平和(ピース)と幸福(ハッピーネス)を世界大で実現するために、何よりも優先して為すべきは「照顧脚下」、すなわち自分自身の人間性を不断に高めることです。
「一燈照隅」が集まって「万燈遍照」へ、光(大智)と熱(慈悲、仁愛)の体得、実践が一人でも多くの人類に切望されます。 -
「人生の目的は自分を高めることにあり」という趣旨が一番心に残った。仏教思想が随所に取り込まれており、哲学が宗教と個人の思想によって完成している。
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・「心を高める」ために、生きる。
・自由の使い方によって、悪にも善にもなる。
・人を助けるという「布施」
やってはならないこを示した「持戒」
この2つを子どもたちを教育しなくてはならない。
・「艱難、汝を玉にす」「若い時の苦労は買ってでもせよ」
・災難に遭うのは、過去につくった業が消える時。
・魂を磨き続ける。
世のため人のために尽くし、自分の心を高めていく。 -
2014/2読了。
布施、持戒、忍辱、精進、禅定、智慧 -
何のために生きるのか。書かれていることは深い。
悩んだ時に読み返したい。 -
稲森さんを尊敬させてもらってるので、本屋で見つけてはすぐにレジへ!
やはり、氏の考えは一貫していて成功者としての落ち着きが感じられた。
人のため、世のためを思って生きてくことの大切さを学んだ -
2012/1/8