養生訓に学ぶ (PHP新書 137)

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569614137

作品紹介・あらすじ

江戸時代の儒家・貝原益軒が著した『養生訓』。天からの授かりものである「いのち」への畏敬、老いてこそ真に味わえる人生の楽しみ、心身の本は「気」であるとする身体観、人間に備わる自然治癒力への信頼-益軒が説く「養生」とは、たんなる健康のハウツウではなく、江戸という成熟社会に暮らす人々の生き方の思想であった。『養生訓』のことばから、飽くなき消費生活への反省を迫られ、医療テクノロジーに自らの生死を翻弄される現代人へのメッセージを読みとく。健やかな心身を保ち養うための、珠玉の一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 「身」は確か妊婦を象(かたど)った文字で、中身が詰まった状態を表す。そして、身から振る舞いという言葉が連動する。「体が動く」だけではなく、スタイル(石川九楊)を含んだ所作を示す豊かな表現だ。

  • 健康本の元祖とも言える貝原益軒の「養生訓」

    300年前の本だが今読んでも全く色褪せることのない内容である。

    むしろ現代だからこそ心得るべきものが多い。

    貝原益軒以外の養生に関わった人達の話もあり、それも非常に興味深く、杉田玄白の「養生七不可」も読みながら思わず「おぉーっ!」と心の中で叫んでしまった。

    今まではいわゆる古典というものに対して古くさいという印象があったのだが、最近は先人達の知恵に感服することが多い。

    「温故知新」を感じる一冊です。

  • 江戸時代の儒家・貝原益軒が著した「養生訓」を大学教授の立川氏が解説する入門書になります。

    構成としては、養生訓の本文を抜粋し立川氏が解説する形式になっています。
    江戸時代に書かれた書物ですが、著者が繰り返し本書で強調するように現代にも有用な考え方も多いと思います。
    しかし、著者の想いが強いことと著者自身の価値観が前面に出すぎていて、原著からかなり離れた解釈になっている箇所も多く、養生訓本来の主張が見えなくなっているのが残念です。
    江戸時代の書物ですから、今でも有益な内容、現在では異なる見解が主流となっている内容が混ざっているのが普通であり、なんでも養生訓が素晴らしいというのは、読んでいて退屈になってしまいました。

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著者プロフィール

1927-2017。東京生まれ。早稲田大学文学部史学科卒業。1966-97年、北里大学教授。後に同大学名誉教授。主に文化史、生活史の視座から病気、医療、死を考察した。1980年『死の風景』でサントリー学芸賞受賞。著書:『日本人の病歴』、『病いと人間の文化史』、『明治医事往来』、『いのちの文化史』、『生と死の現在』、『養生訓に学ぶ』、『生死のあわい』他多数。

「2018年 『日本人の死生観』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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