- Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569624594
感想・レビュー・書評
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とっても極端。
理解できなくはないけど、この通りだとは思いたくない。
一論として。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
幸福でありたい症候群の人がほとんどだが人が幸福になる事は決して無い。そう思い込んでいるだけである。本当の自分自身をしりたければ幸福であると偽らず不幸である事を自覚する事だと筆者は述べる。
幸福になるためにはどうすれば良いかについて書かれた本はいくつもあるが不幸であれと書かれたのはこの本ぐらいではないだろうか。
こんな考え方もあるのかと感心すると同時に筆者を寂しい人だと思った。 -
「幸福と思い込んでいる」マジョリティからすると著者は、絶対的少数派である。「独居老人が孤独死をし、一か月後に発見された。しかし、弔問客は想像以上に多数」という近所の実話を思い出した。自分の葬式はヒッソリとしているだろう。もっとも死んでしまえば自分は存在しないから構わないが。巷の書店に平積みされている高額な「シアワセになる為のノウハウ本」の下品な軽薄さ、暴力的な傲慢さにはめまいがするほど嫌悪感がある自分は、爽快に読了。平凡な人生も捨てたもんではないが、恨みと羨望と後悔にまみれた人生も味わい深いのではないか。
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2,010.6.2
本質的に幸福なんて存在しない。幸福を感じてる人は、自己欺瞞に陥っていると著者は主張する。
不幸ってなんなのかな。幸福じゃない=不幸ではないんじゃないかな?
会社員に今の職場で満足と不満足を聞いたときに、満足の時の原因と不満足の時の原因は違ったという調査がある。
不幸とは何なのか?不幸を語るなら、まずここをちゃんと定義して欲しかった。
そして、「本質的に人が不幸かどうか」と、「不幸だと思って生きるべきかどうか」と、「不幸だと思って生きたほうが良い」ということは別物。このあたりも混同されてた気がする。哲学者としては、本質的な答えを優先するのは自明なことなのかな?
死の存在をが不幸の根拠にしている。たとえ一瞬の幸福があっても、それが失われることを恐れる(=不幸になる)が構造的に規定されてると言う。
が、これはそのまま、永続的な幸福はないかもしれないけど、一瞬の幸福は存在することを意味する。それでいいんじゃないかなと思う。
この本でなるほどと思ったのは以下の内容。
「人が世界の一部分しか見渡せないから、幸福を感じることができる。全ての因果関係を把握してしまったら、絶対に幸福になれない。」 -
[ 内容 ]
「幸せになろうね」「私はほんとうに幸せ者です」…。
世に蔓延する「幸福でありたい症候群」。
だがその幸福感は、他人の不幸や「死」の存在を「知らないこと」「見ないこと」で支えられている。
著者は、長年の哲学的考察のはてに―どんな人生も不幸である―という結論に辿りつく。
この「真実」を自覚し自分固有の不幸と向きあうほうが、「よく生きる」ことになるのではないか。
古今東西溢れる「幸福論」とその信者たちの自己欺瞞を鋭く指摘した上で、そう提案する。
だれも書かなかった、「不幸論」の誕生。
[ 目次 ]
第1章 幸福のための条件
第2章 さまざまな幸福論
第3章 幸福がもたらす害悪
第4章 相対的不幸の諸相
第5章 「死」という絶対的不幸
第6章 自分自身の不幸を生きる
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
浮世離れしたような視点から幸福・不幸について考えている。「こういう考えもあるんだなぁ」と思いながら読むと、確かに巷にあふれる幸福になりたい、幸福だと思いたい症候群の人間たちが気持ち悪くも見える。
職業柄、幸福になりたくてもなれない現状にいる方々を相手にしているので、その通りだ!と現代の幸福論に異を唱えているところに共感できる部分もある。
ただ、全体として理論的ではなく、(哲学自体が理論的ではないのかもしれないが)共感はできても納得はイマイチできなかった。 -
中島義道にとっては、死んでしまえば全て終わりなのだから、死を決して回避できない以上、幸福になることはありえない。不幸論は中島道義を知るきっかけになった本だ。読んでいて思わず「うんうん、そうそう」と心のなかでうなずいている。
中島道義は、自分が世間に向かって言い放ちたかったけれど、うまく言葉にできないでいたことを、実に的確に代弁してくれる。 -
3
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「幸福」という言葉はあまり好きではありません。
なんだかうそ臭いし、
どこかしらつくりものめいた雰囲気がするから。
同じような思考を持った人にはぴったりの本です。 -
『「幸せになろうね」「私はほんとうに幸せ者です」……。世に蔓延する「幸福でありたい症候群」。だがその幸福感は、他人の不幸や「死」の存在を「知らないこと」「見ないこと」で支えられている。』