キスの運び屋

  • PHP研究所
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (151ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569685205

作品紹介・あらすじ

新聞が真っ白で読むところがない!「キスを運んでほしい」って言われたら…、病気たちが集まって会議を開いたのですが、そこで話されたのは何?などなど、不思議で楽しい話を集めたショート・ショート集。

感想・レビュー・書評

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  • 奇想天外で楽しい短編集。収録作全てが傑作といって差し支えないです。夫人のキスを運ぶ「キスの運び屋」あらゆる病気が会議の末にストライキを始める「病気のストライキ」真面目で腕が良いのに不運続きな「不運にとりつかれた床屋」などを収録。

    海外文学が好きな方、ファンタジーが好きな方、不思議な物語が好きな方はぜひ。

  • 『ストラリスコ』や『カモメのおそう島』は読んでいて、特に好きでも嫌いでもなかったが、これは!!とってもいい。
    毒気を抜いた『コンスエラ』って気もするし、ロダーリにも似ている。
    児童書の棚にだけ入れておくのはもったいないなあ。
    子どもにはわからない部分もあると思うし。(でも読ませるのに不適切ということはない。)
    とても洒落た寓意に満ちた、イタリアらしい明るさのある短編集。
    表題作もいいし、皮肉な味わいの「アルチバルド・ヴァカンツァ氏のニュース」「アレッサンドラの窓」「病気のストライキ」もいい。
    クスリと笑える「サウル親方の靴」「聖トニオのお助け」も楽しい。
    つまらないのが一つもないだけでも短編集として大したもの。
    期待して読んでもハズレが多いのに、これは大当たりだった。

  • ちょっと不思議でナンセンス、それでいてほんのりあたたかくなるようなイタリアの童話8編。

    イタリアの物語って絶妙なシュールさがおもしろいものが多いけど、これはわりと万人ウケしそうなものばかり。ロダーリの雰囲気に似てる。日本でいうと、あたたかみのある星新一みたいな感じかしら。

    どれもよかったけど、「病気のストライキ」がおもしろくて、「壁の声を聞く男」がじんわりよかった。表題作の「キスの運び屋」はさすがイタリア。素敵にシュールだった。

  • ある日、新聞から記事が消え、テレビやラジオもニュースを流さなくなった。理由は「何も起こらなかったから」。1週間後、アルチバド氏は、まっ白な新聞紙に自分で記事を書き始める。他に、病気たちがストライキを起こす話や不運な床屋の話などスパイスの効いたお菓子のような物語を集めた本。(中学生から)

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著者プロフィール

1947年、北イタリアの小邑エードロ(ブレッシャ県)に生まれる。教師、俳優などの職業を経て、78年に作家としてデビュー。子ども向けの小説、童話、詩、戯曲など著書は数多い。現代イタリアを代表する児童文学者の一人。

「2014年 『逃げてゆく水平線』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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