- Amazon.co.jp ・本 (389ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569698243
作品紹介・あらすじ
一七七六年に初巻が発売されるや、たちまち希代の名著としての地位を確立したギボンの『ローマ帝国衰亡史』。その時代の人々の教養の証として「各家庭の食卓、いや、ほとんどすべての化粧台にまでも置かれた」といわれるこの歴史書から、現代人は何を学ぶべきなのか。本書では、原著に記された各時代の代表的な章を選び、上巻(第1章〜第7章)において、初代皇帝アウグストゥスの時代から、コンスタンティヌス帝および子息帝らの治世までの歴史を眺望する。
感想・レビュー・書評
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2020-5-27 amazon p50%
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GEa
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「<a href="http://mediamarker.net/u/ichiro/?asin=4569698255" target="_blank">[新訳]ローマ帝国衰亡史 下」の書評をご覧ください。
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ローマ帝国の皇帝の入れ替わりを中心に据えた歴史書であるが,本来は何冊にもわたる大作が2冊にまとめられているため,十分な説明も無いままかなり唐突に次々と時代が変わるため,読んでいてついていけなくなる。文章も原文がかなり高尚な英語で書かれているというが,それを意識しての事だろうか,日本語もかなり難解な熟語が多様されており読み難さを倍増させている。そもそも,新訳という位置づけで,入門版を志向しているのであろうから,そのあたりは割り切って解りやすさを徹底してほしいのが正直なところ。
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以前から興味があったギボンによるローマ帝国衰亡史。
上下巻で約700ページほど。アウグストゥスによる帝政ローマ開始から、東ローマ帝国の滅亡までを綴っている。よって、共和政時代の話は出てこない。
基本的に歴史書として、時代を追って各皇帝の事績や当時の帝国の情勢などが綴られているのだが、著者(ギボン)によるローマ帝国衰退の要因分析なども随所に見られる。読み物として面白く、すぐに読み終えた。
ローマ帝国は、広大な領土を有して400年以上もヨーロッパに君臨した。途中何度も内戦や周辺異民族の襲来に苦しめられながらも、英雄達の登場によって何とか体制を維持してきた。
本書を読めば分かるが、五賢帝など平穏時を除き、ローマ帝国皇帝の中に、平穏に寿命を全うできた者はほとんどいない。戦場で命を落とす、部下や仲間に裏切られて命を落とすなど、悲惨な最期を迎えた皇帝が多いのだ。
皇帝は権力の象徴だが、同時に間違いなく死に近い地位だったのではないだろうか。そんな激動の時代の中、無力な皇帝達の一方で、自らの命を賭して行動した勇敢な皇帝達がいたことには、敬服せざるを得ない。
また、歴代皇帝の事績を通して、有事の際にどのように行動するべきか、強大な敵とどう対決するか、異分子にはどのように対応するかなど、行動の指針を学べるのではないだろうか。
歴史本に抵抗感が無いなら、文句なしに推薦できる本。 -
このディオクレティアヌス体制には、現代の我々も身につまされる、一つの大きな欠点が存在した。それは、体制の維持に多大の出費を要し、そのため必然、増税と圧政につながったということである。
塩野七生氏の本に頻出するギボンのローマ帝国衰退史。是非原本を読んでみたいと思って購入したのだが、ダイジェスト版だった。「原著には~についての議論がなされている」と書いてあった折には、そこが一番知りたかったのに!と悔しく思う始末。ただし、塩野氏の本と重複する部分もあり、わざわざ原本を読み直す必要はないと思った。塩野氏と異なる部分は、やはりギボンがキリスト教徒の視点から書いているということ。初期のキリスト教のどんな悪行も結局擁護したり。視点により歴史は書き換えられるのだということを興味深く感じた。 -
有名なギボンの著書が用賀で売ってたので読破。
塩野さんの文庫本で有る程度、読んでたので
特別な印象ないが、18-19世紀で冷静にローマ帝国や
キリスト教を考察しているところは当時を
溯るとすごいのかも。。 -
何度も何度も読み返す
下巻もよい
これだけ永く続いた帝国の移ろいが
小説調でもなく
説明的でもなく
ただ淡々と、且つ情緒的に描かれている
気がする