「手書き」の力 (PHPビジネス新書 72)

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569703428

作品紹介・あらすじ

デジタル化がますます進むビジネス界。そんな今こそアナログ的なものに価値が生まれる-「それはわかるけど、字も下手だし、面倒だし、手書きはちょっと…」という人にこそ読んでほしい、最低限の手書きで仕事の成果を驚くほど高める方法を説くのが本書。相手へのメッセージからメモ、スケジュール管理、アイデア発想法まであらゆる仕事に「手書き」が活きる。

感想・レビュー・書評

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  • 無理なく手書きを取り入れることのメリットが書かれている。内容は理解できたが新鮮味に欠けるもしくは分かっていることばかりだった為、実践には至らず。私自身が手書きのメモ帳を愛用しているせいかもしれないが、100%デジタル派の人が読むとそれなりに役に立つのではないかと思った。

  • <b>所感</b>

    デジタル全盛の世の中において、手書きをするということは手間がかかるというだけで、やや軽視される傾向があった。最近でこそ見直されてきているが、実際のところ手書きはデジタルのものにくらべて何が良いのか、どういったこうかがあるのか、そして手書きが不得手な人がどうやったら印象の良い手書き文章を書くことができるのかといった点について、さらっとまとめられている。

    筆者は決して字がうまいわけではなく、デジタルを全否定するようなアタマの硬い人ではない。むしろ、デジタル全盛のいまだからこそ、手書きがもたらす力というのは希少価値として有効であり、そして自分にとっても非常に有効なメソッドであるという点にのみ手書きを推奨している。

    この本では、純粋に手書きを使うべき箇所について明記しているので、少しでも手書きの利用やその効果について気になっているようであれば、入り口としては十分な情報だと思う。


    <b>文章表現/構成等について</b>

    図や写真も多く、文章もかなり少なめ。重要箇所は太字で書かれているなど、ほぼ1時間〜2時間もあればサクっと読める。
    文体もかなり口語体にちかいもので書かれており、読みさすさで言うと小学生でも読めてしまうような内容だ。


    章立てとしては概要を参考にしてもらうとして、まず最初に手書きがもたらす力や効果などを説明し、手書きを実際の生活でどのように使うか、そして手書きの仕方を磨く方法といった順番で紹介されている。

    ただし、主張を裏付ける科学的根拠やソースが個人的主観である部分が多く、若干信頼性にかける。そういった部分が気になる人は、参考文献としては利用できないかもしれない。


    <b>概要/ピックアップ</b>

    プロローグでは手書きが持っている力(即時性、記憶補完能力、希少性)を紹介している。

    <blockquote>文字データは2バイトでも、手書きなら情熱もって力を込めて書いたとか、相手のことを思って丁寧に書いたことも情報として記録される。そしてそれが見た人に伝わる。(P.8)
    また、手で書けば記憶が強化され、忘れてもいいように書いたメモが、逆に忘れることを防いでしまう効果もある(P.32)
    デジタル全盛のこの時代において、逆に手書きというものこそが希少であり、相手に与えるインパクトも重大なものになる(P.35)
    </blockquote>

    第1章では、プロローグで説明した内容を事細かに紹介。

    <blockquote>字のきれいな人が書いた字はイヤミだが、逆に下手な人が丁寧に書いた字は好感度が高い。だから、字が汚いから手書きをしないなどといわず、逆にそれが武器であると考えてよいのだ。(P.42)

    手書きは同じもの2つとない、世界に1つだけのメッセージ。これほど貴重なものが受け取った人に伝わらないわけがない。これがデジタルの中にひっそりと存在すると、ひときわ力を発揮する。(P.45)
    </blockquote>

    第2章では、手書きを生活においてどの部分に適用するか、どうやって手書きをするかが具体的に書かれている。

    <blockquote>情報の入口と出口は手書きにするのがイチバン。入力、つまりメモは思いついたことを書き出すときに使うデバイスとしては、手書きが最も起動が早く、自由度が高いからだ。また出口、つまり人に伝えるとか書き出すといった時点では、伝える人や自分により強い印象を与えることができるから。(P.76)

    またPCで図を描くときは必ず手で下書きをするほうが良い。なぜならいきなりWORDやEXCELを使うと、どのオートシェイプを使って書くか?といった「発想の制約」がかかってしまうから。(P.83)
    </blockquote>

    第3章〜5章は、いわゆる手書きの実践編。メモの上手にとる方法、手書きで人に気持ちを伝える方法、手書きで考えたり整理したりする方法などが紹介されている。

    <blockquote>同封の添え状が手書きだと、まるで相手に届けてもらったような気分になる(P.131)

    ビジネスに使う添え状は「一筆箋」。B版で色付きのもののほうが、添付元の文書との区別が明確になる。これを書類の先頭にクリップで留める(P.136)
    </blockquote>

    そして第6章では、手書きを推奨するが字が下手であると自覚する筆者が、具体的にどうすれば手書きをより上手に「見せる」ことができるかを紹介している。

    <blockquote>手書き文字をきれいに見せる簡単な方法
     ?漢字はひらがなよりも大きめに書く
     ?ケイ線のある用紙では、下か左に寄せて書く
    (P.174)

    少ない手書きで効果的に見せるコツ
     ?開業を文節が分かれない位置で早めに入れる
     ?空白(余白は空白行)を多めに入れる。これを「シロを出す」という。(P.178)
    </blockquote>




    2010.04.09開始〜2010.04.14読了

  • 9784569703428

  • 手軽に重要な内容に記録することが出来る。文字や絵や図形で表現が出来る。

  • 集中力>「小刻みな目標と集中ワード」を紙に書いて、集中力が途切れそうになったら見る。手書きで!!

  • 「『デジタル』の時代だからこそ、『アナログ』が使える!伝わる!」というコンセプトで「時間管理」、「アイデア発想」、「スケジュール管理」、「相手へのメッセージ」について書かれている本である。
    この本の中に、「一筆箋」というものが紹介されていた。伝言や資料送付等に「一筆」そえるための、B5用紙を三つに切ったくらいの大きさの用紙である。興味があったので文房具に見に行った。
    興味があるかたは是非、文房具屋へ見にいってもらえたらと思う。
    デジタル全盛のこの時代だからこそ価値が高い「手書き」である。

  • タイトルに偽りなし。

  • 手書きをビジネスに利用する方法を紹介。「手書き」で思いつくことを色々書いてみたって感じの本なので、使える部分だけ利用します

  • もし人間が最初からpcしか持たず、書く手段をワープロだけに限定されていれば、きっと手書きを革命的発明と呼ぶだろう。時間、場所をとらず、修正、編集機能を別にすれば全ての点において自由で融通が利く。人は後から発明されたものだけを便利で進化していると思う。だからモノの本質を見失う。しかし、ワープロと手書きが混在する中で使い続ければ、そのうちに両方の本質を知る。手書きの価値とワープロの価値はこれから評価される。

  • 贈り物をいただく機会があるのですが、A4の送付状と一筆箋だと印象がぜんぜん違います。

    一筆箋に書かれた一言で、感謝の気持ちが倍増して、こちらももっとお役に立とうと思ってしまいます。

    手書きには心がこもっているので、手書きでないとその心は伝わらないのでしょうね。

    今日のポイントは、和田茂夫さんの『「手書き」の力』から紹介しました。手書きの良さ、上手な手書きのコツ、手書きによる脳への影響などが参考になる本です。
    ──────
    http://yamatoiebakawa.blog.fc2.com/blog-entry-47.html

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