- Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569704104
作品紹介・あらすじ
パナソニックグループを創りあげた松下幸之助がその私財70億円を投じてはじめられた松下政経塾。この塾はその後政財界に多くのリーダーを輩出してきた。それから30年が経ち、いまの日本は「百年に一度」の危機に瀕している。それは実体経済面だけの話ではない。企業人、政治家・官僚が精神の危機に陥っているという点では、まさしく未曾有の危機なのかもしれない。2008年後半からの景気悪化にともない、給与・賞与削減、人員削減といったリストラ策を決断せざるを得ない状況のなかで「リーダー不在」が叫ばれる日本。リーダーたるものまたリーダーを目指す人は日々なにを心がけておくべきか。本書では、松下が当時の塾生たちにその思いを切々と伝えつづけた未公開テープ約百時間を中心にしつつ、政経塾の人間教育をベースにして構成されたものである。物事の本質を見極め衆知を集めつつ道を切りひらいていく人材となるために大切なことが凝縮された一冊。
感想・レビュー・書評
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人柄に揺るがない信念があるのを感じました。
それは決して頑固と言うことではなくて、世の中の人のためになるには自分は何ができるだろうか、ということを熱意を持ってひたすら取り組んだ方なのだろうと思います。
そのためには誰かの意見も聞くし、取引先やお客さんの意見も聞くし、より良い物を作るために、自分だけのバイアスで物事を判断せずに独りよがりにならないようにやっていく、ということを貫いたのだろうと思います。
「経営の神様」と言われていますが、自分自身が世間のニーズに合った物を生み出す才能があったというよりは、というかあったのでしょうけれども、世間の意見を聞いてそれに合わせた物を作るといった考え方を大事にした所が神様だったのではないでしょうか。
個人的に、素直に、という部分はとても響きました。
素直に見る。素直にありのままを捉える。
憶測を挟まずに。ただそのままを。
その姿勢に考えさせられるものがありました。
あとは、自分の力だけで物事が動くわけではないこと。必ず第三の力が加わって動くので独断でできることなどはほぼないこと。運命の流れというのがあって、その中で生きていることを知る必要があること。
あとは「熱意」について。何事も熱意で動くこと。寝る間も惜しむほど熱心に取り組む必要があること。切羽詰まらないといけない。そこまで追い詰められて使命感が生まれること。
余裕を持っている状態ではダメだということです。
昭和の時代を生きた大企業家ですが、彼の考え方は細かい企業戦略はわかりませんが
大筋としては時代問わず普遍の後世に継ぐ教えだと思います。特にビジネスだけでなく、生き方そのものにも共通するような話が多いと思います。
でも何しろ「神様」のビビビっとくるような感性的なところが少しあるので、とことん理詰めで考えて動くタイプの人にはもしかしたら所々わからないところがあるかもしれません。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
リーダーとなる人のスタンスについて説いた本
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前々から考え方に触れてみたいと興味を持っていた松下幸之助さん。
経営塾の中で語られたことを抜粋してまとめられた本でした。2000年以前に語られた言葉であるにもかかわらず、古い考え方だなぁとか全く感じず素直になるほどと思うあたりやはり今なおレジェンドとして語り継がれる人なのだなぁと感銘を受けた。
琴線に触れる言葉はメモして振り返ることをオススメします。 -
素直な心はあなたを強く優しく聡明にします、という言葉が良かった。「聡明な人」の回答をもらえたこと、また自分に足りないものを知れたことが良かった。
松下さんは相当な苦労と覚悟があってあの地位にいる。私も苦労は買ってでもしていきたい。 -
今から70年前くらいに言っていることでもやはり普遍的な部分があるなと改めて感じました。
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正直、もう少し深いものを期待していました
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色んな人の色んなアイデアがあるけど、どれが間違っているかを指摘するより、まずそのアイデアのいいところを集めよう。
接客の基本は、かゆいところに手が届くような心配りをすること。
覚えておこう。 -
昭和を駆け抜けた方々のハングリー精神、そこから生み出されるエネルギーはやっぱりすごいなと思います。それでも、ギラギラして上から目線ではなく、人間味のある人柄に周りの人は惹きつけられていったんだろうなと思います。
信念をもって、謙虚によりよい社会をつくっていこうという思いが文面から伝わってきました。
自分が正しいと思うことを、地道に、熱意をもって続けて行くこと。
うまくいかなくても人のせいにせず、自分が変わること。
大切にしていこうと思いました。 -
松下幸之助さんの過去の講演メモですが一言一言に深みがあり学びがたくさんありました。
▪️素直な心を持つ
▪️知識より知恵
▪️悩みがある方が人生が彩り豊かになる
▪️人情の機微は難しいが一番大事
▪️部下や後輩に裸の人間として付き合い学び合う
▪️自己観照 -
人として学んでおくべき内容がとても多い。
人間関係や仕事で悩んだときに自身の考え方を変えることができます。迷ったときに読みたい1冊です。