夢幻花(むげんばな) (PHP文芸文庫)

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569765600

感想・レビュー・書評

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  • 世の中には負の遺産というものがある。それが放っておけば消えてなくなるものなら、そのままにしておけばいい。でもそうならないのなら、誰かが引き受けるしかない。それが俺であったって構わないだろ。

  • 色んな伏線がしっかりと全て回収されていき1つの結末に収束していくのに東野圭吾の緻密さを感じた。

    梨乃という殺された老人の孫と、大学院生の蒼太のコンビと刑事の早瀬の視点で物語が進んでいく。それぞれの背景、視点をしっかりと描きつつもそれを煩雑にならないようになっており非常に読み進めやすい。
    長さが気にならない一冊だった。

  • 一つの花からここまでのミステリになるのかと驚きながら読了。さすが東野圭吾先生。お見事。
    一つ一つの点が線になってとはこういうことですな。

  • 面白いです、隠れた名作ですね。
    とにかく、前半でバラバラと全く関係ないかのような話しの展開、起きる事柄や人物が、最終的に一本に繋がっていくという構成、内容が見事ですね。なるほどなるほどそれでそれでと次から次に繋がり始めてきて、ページをめくる手が止まらなくなります、特に後半にかけて。
    相変わらず読みやすく楽しめる東野作品、好きです、この後もまだ未読の作品を読み漁っていきたいと思います。

  • 冒頭は、短編小説なような感じだったけど、後々全ての話が繋がるのがとても面白かった。東野圭吾は始めて読んだが、ハマった!!
    少年や少女の生き方に変化があったことを踏まえると、ミステリー小説でも作者はこれを伝えたいという気持ちがあるのかなと思った。

  • ちょっと登場人物が多かったけど、ぐいぐい引き込まれた。
    恵まれているように見える人でも、みんな何かしらの悩みは抱えているっていうことを意識して人と接しようと思った。
    これは小説だけど、負の遺産に向き合って、受け継いでいる人もいるんだろうと思った。

  • 点の伏線では、謎が繋がったり、背景が読めたりするけど、全体でどう繋がるのか全くわからなかった。
    結末となり、そんなストーリーにされても、、、と思うことなく、違和感なく回収されてて、久しぶりに東野さんっぽいの読んだな〜と思えた。
    登場人物のその後の絡みとか、知りたいですね

  • どんどん話が繋がって回収されていくのが面白かった!他人の才能に対する羨望や劣等感には少し共感できる部分もあって複雑な感じはあったけど、終わり方はすっきりしてて後味は良かった。

  • さすがです。犯人が最後まで分からない。でも謎が謎を読んでどう繋がっていくのかが気になって読み進めてしまう!!!ラストも良かった。

  • 黄色い朝顔という本来、絶滅した花を中心に展開されるストーリー。
    最後の結末は想像とは違く意外な決着を見て、非常に面白く、引き込まれる内容でした。ただ、主人公の一人の中学時代の淡い初恋の話だとか、もうちょっと深掘りというか、話の内容にかかってきても良かったかなぁと思ったりして、その辺がちょっと残念でした。

著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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