精神科は今日も、やりたい放題 医者が教える、過激ながらも大切な話 (PHP文庫)

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569768502

感想・レビュー・書評

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  • たしかに精神科は他の診療科とは違って、診断名が医者の主観による部分は大きいと思う。たしかにここ数年で発達障害や、なんとか障害っていう病名をすごく聞くようになったし、そんなことまで心の病?と疑問を抱くことも。しかし、著者の「精神病は存在しない」という極論に近い主張には、ちょっと賛同しにくい。精神病が脳科学的な根拠があまりないのと同様、精神病が存在しないという根拠もまたないのでは。
    また、病院にかからない方が早く治るというのも一理あるだろうけど、診断されない方がうまく生きていける人もいれば、病気と診断された方が気が楽になるという人もいるしね。
    他にも賛同できる部分とそうでない部分が混在している。鵜呑みにはしないがほどほどに参考にするのがいいかな。

  • 精神医学の不確かさを告発した1冊。
    過激な語り口が読み手を敬遠させるかもしれないが、
    妄信的にならなければメンタルヘルスの問題に大切な視点をもたらしてくれる良書だと思う。

    精神疾患の全てを否定すべきではないが、
    仮説に基づく薬物治療だったり、薬害だったり、診断基準の曖昧さだったりは事実であり、
    精神科は人を無条件に幸せにしてくれる魔法使いではないということはすべての人が念頭に置いておくべきことだと感じた。

    P192の「社会がロボット管理を求めるがゆえの「おかしな行動は許さぬ」という思想」という文にハッとした。
    「おかしな行動」と線引きしない寛容な社会を作り上げていきたいものだ。

  •  何もやる気がしない日々、何のために生きているのかと悩む日々が続くと鬱ではないかと思う。一度心療内科を受診したくて検索したりする。そこで「鬱かもしれないと思う人は鬱ではありません」という文言に出会うとそうなんだ…と引き返す。
     そんなことを繰り返していてこの本が目にとまった。
     製薬会社と精神科医の深いつながりや数値で表せない心の病の診断法の不可解さなどに納得させられた。
     じつは心がしんどいとにと友人からもらった薬を持っている。やりきれないときに飲んだら、気分がすっきりした、ような気がした。帯状疱疹を患ったときに同じ錠剤を処方された。しんどいときに飲もうと取ってある。本能的に常習性があるのではないか、頼りすぎてはいけないと大切に保管してある。鬱陶しいことに対峙する前に予防の意味で飲んで気持ちを安定させている。
     この本にはその錠剤も載っていた。

     結局、ヘンというのは各自の価値観からはみ出した個性にほかならないとのこと。
     しんどい時は試練と受け止めて克服するしかないのだと教えてくれた。そんなことはとうの昔から分かっているのだけれど、それができなくてもだえて救いを精神科医に頼りたくなるのだ。とどのつまり、話を聞いて欲しいだけかもしれない…。
     お守りのように仕舞ってある錠剤を捨てようとは思わない。
     飲まないでクリアしていく努力が必要。
     そんなことをこの本は教えてくれた。
     ただ、生きていく意義はどうすれば教えてもらえるのだろうかという疑問は残る。
     自分で探せ! それが人生?

  • 特に問題の精神薬
    ・パキシル(依存症の誘発、出生異常、自殺)
    ・リスパダール(糖尿病、死亡リスクの増加)

    ・セレネース
    ・ジプレキサ
    ・セロクエル
    ・レボトミン

    睡眠薬
    ・ベンザリン
    ・マイスリー

    ADHD治療薬はほとんど覚せい剤(ストラテラ、コンサータ)

    精神科医の詐欺に引っかからないために
    ・精神薬を使わない、使っても頓服程度に
    ・一生の飲めなどと言わない
    ・薬を飲むか飲まないかも本人の意思に任せている
    ・薬の危険性や依存性を説明する
    ・一分診療などはしない(せめて5~10分)
    ・福祉やほかの業界との連携ができている
    ・厳しい意見や嫌なことを本人や家族に言える(温和に言えるならさらによい)
    。薬やカウンセリング以外に何をすればよくなるかを指導してくれる
    ・安易に障害年金や生活保護を勧めない

    ★精神科を受診する前の10の心得
    ① 精神症状が本当に医療でしか解決できないのか
    ② 働きすぎになっていないか
    ③ 社会の常識に惑わされていないか
    ④ そもそも病気であるのか
    ⑤ 他科によってしっかり検査したか
    ⑥ 自分でその症状を良くするためにできることはないか
     踊る、歌う、運動、サウナ風呂、囲碁将棋チェスなど古典的ゲームなど。
    テレビゲームは×(ネトゲ廃人になるかも)。農業や自然。
    ⑦ いろんなトラブルや苦痛も人生の一頁である
    ⑧ 今の精神科医に洗脳されていないかどうか
    ⑨ 日常生活や食生活に問題がないか
    ⑩ それでも薬を飲むのなら極少量になっているか

    「パワハラやいじめは何よりも会社や学校に行かないことが基本である。そして具体的人間的な対処をしないといけない。不登校に陥るのも理由あってのことだから、その理由を頼りに解決を図らねばならない。これらすべてが精神科による薬で解決できるものでは決してないことを、まず検討しなければいけない。」

    登山やマラソン、太極拳、ヨガ、腹式呼吸。
    鍼灸なら対局療法をきちんとやってもらえるところ(痛いところだけでなく全身の主要なツボと病的部位に針を刺すやりかた)

    カウンセリングに頼りすぎるのもダメ。カウンセリング中毒になるまでカウンセラーの言葉を頼らない。

  •  精神科領域の難しい所って薬物療法だけじゃ治療が進まないという点だと思います。精神科の治療は「人で治す」。これが大切なのではないかと思います。しかし、現場では…。 薬で抑えつける方が楽ですもんね。 今後その点については現場を見に行きたいと思います。 '2111/13 '2311/18

  • 精神の問題は医学で解決する事ではない。社会的、人間的な解決を図るべき。とても腑に落ちた。社会に寛容力が無くなっていることの証左とも言えるのかもしれない。

  • 2022/05/27

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • 極論な感じもする。
    ただ、今現在精神科に通院していて、その主治医・病院の在り方に疑問・不平不満がある立場としては納得できる事が多いのも事実。

  • 正論すぎてぐうの音も出ない٩(๑´3`๑)۶


    発達障害などというものは「人間そのもの」

    発達障害という概念そのものが、
    なんの病気でもない人を精神科医に
    引き込んでくる「最高の餌」

    観念による苦しみや悩みは人間にとって
    必然であり、精神医学的に治療など
    してはいけないもの

    古来、ほとんどの人はトラウマを抱えながら、
    そのトラウマをばねにして人生の原動力としてきた。

    気分変調症の人はイライラするのを非常に嫌がるが、イライラしない人間のほうが世の中には少ない←笑!

    嫌なことがあると食べてしまうと訴えて訪れる患者は「やけ食い」と何が違うのか

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著者プロフィール

内海 聡:医師。2013年、断薬を主軸としたTokyo DD Clinicを東京都台東区に設立。NPO法人薬害研究センター理事長。市民がつくる政治の会代表。日本再生法人会代表理事。Facebookフォロワーは17万人以上、Twitterは15万人以上。執筆活動も精力的に行っており、精神医学の本質を暴いた『精神科は今日も、やりたい放題』(PHP文庫)や、『新型コロナワクチンの正体』(ユサブル)などがベストセラーに。また、先住民に関する造詣も深い。医学の正体や、社会構造、健康になるための食事法、量子医学にいたるまで著作は多数。近著に『2025年日本はなくなる』(廣済堂出版)がある

「2023年 『世界が滅ぶ前に私たちは何ができるのか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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