ボタンちゃん 【4歳 5歳からの絵本】 (PHPわたしのえほん)
- PHP研究所 (2015年11月12日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569785011
作品紹介・あらすじ
ボタンちゃんは、アンナちゃんのブラウスの一番上にとまっています。ボタンちゃんの仲良しは、なんといってもボタンホールちゃんでしょう。
感想・レビュー・書評
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小川洋子さん初の絵本は、小説で時折見られる、妖しくも甘美な毒は無く、お子さんと親御さんに送る、やさしい物語でした。
ただ、それでも、日の当たらなくなったものたちへの温かい眼差しには、絵本でも、やはり小川さんは小川さんだなと感じられました。
それは、幼い頃のお子さんの成長を助けたが、やがてお役御免となり、記憶の片隅に取り残された物たちへの眼差しを、ボタンちゃんの素敵な励ましを通して、私たちに見せてくれます。
確かに、実際に使われていた間は、幼いお子さんにはまだ自意識が目覚めていないから、やむを得ない部分もあるのだが(思い出せないだけで実際嬉しかったんだろうな)、大きくなってから実は、こんなに助けてもらったんだ、いつも一緒にいてくれてありがとうといった気持ちを芽生えさせるような、そんな温かいメッセージを、お子さん本人とともに、親御さんにも、子どもの成長を辿る思い出深い物だったことに気付かせてくれる、素敵な絵本だと思います。
また、岡田千晶さんの紗のかかったような絵には、いつも、悲しくも懐かしい素敵な思い出を想起させられて、感傷に浸ることが多かったのですが、今回は、ボタンちゃんの可愛さも相まって、また良かったです。
もちろん、ボタンホールちゃんも(表紙で気付いてあげられなくて、ごめん)。 -
ほっこりの一冊。
アンナちゃんのブラウスの一番上に誇らしげにとまっているボタンちゃん。
ある日、糸が取れてコロコロと…。
そこでボタンちゃんが出会ったものとは?
優しいタッチの可愛らしい絵にほっこりできるストーリー。
ボタンちゃんが出会った思い出のみんなにかける言葉の優しさがめちゃくちゃ良い。
こういう悲しさをガラッと裏返してくれる優しさって気持ち良いな。
あの時この時、娘や自分の思い出のものを探したくなった。
アルバムと一緒で思い出箱も時々開けるのも大切だね。
ほっこりの中にさりげない淋しさも味わえる絵本。 -
なんとなく、いつも冬になると読みたくなる絵本。
たぶん、コートに付いてるボタンちゃん…ってことで冬を連想するのかなぁ⁇
ボタンちゃんのなかよしは、ボタンホールちゃん
ふたりは、いつもいっしょ。
ボタンちゃんが ころがった先に 見つけたもの。
そこには、忘れられた 思い出のものたち。
ガラガラ よだれかけ ホッキョクグマ
すべて思い出の箱へ。
こどもの成長ってほんとうに早い‼︎
あの頃を忘れないで…。 -
細かいレースのついた丸襟のブラウス。
その一番上についているまぁるいボタン。
表紙の絵を見たとたん、あまりの可愛らしさに本を抱きしめたくなりました。
小川洋子さん初の童話。
だけれど、失われて戻ることのない幸せだった時間や
失われることのない大切な思い出の記憶、
書かれていることの根底に流れているものは
大人の本と同じこと。
子どもの頃にこの本と出会える子たちがうらやましいです。
物語と同じくらい絵が素敵。
何度も繰り返し手にとって読みたくなる本でした。 -
ボタンちゃんは、アンナちゃんのたいせつなブラウスのいちばん上。
ある日、なかよしのボタンホールちゃんとはなれて、たびに出ることになって・・・・。
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食べ物の話ではないのですが、絵がとても素敵で、思わず購入しました。
少し大きくなって、自分で読めるようになった子どもたちに、読んでほしい。 -
やさしくやわらかな雰囲気でした。子供が成長がはやすぎて色々なモノを捨てたし買いました。捨てずに残すととんでもない量になるんですよね。
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「みな、思い出の箱からアンナちゃんの無事を祈っています」
いろんなものにも助けられ、育てられ、大きくなっているんだなあ。人とものとことと。温かなお話です。(9分)#絵本 #絵本が好きな人と繋がりたい #ボタンちゃん #小川洋子 #岡田千晶 #PHP研究所