「肩の荷」をおろして生きる (PHP新書)

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569791302

作品紹介・あらすじ

なぜ日本人は幸福になれないのか。世界有数の豊かさを享受しながら、いつも不機嫌で疲れきった顔をしている人びと。他人の視線ばかりを気にする若者たち。効率ばかりを求める大人たち。誰もが目に見えぬ重圧に、生きづらさを感じている-。本書では、現代人が背負う「肩の荷」の正体を心理学、宗教学、文化人類学の見地を交えながら読み解く。「肩の荷」とは、いったい何を、誰によって背負わされているのか。どうすればおろせるのか。人生の「孤独」と「癒し」の意味を問い直した思想的メッセージの書。

感想・レビュー・書評

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  • 世の中の人々は、新自由主義的による「肩の荷」を背負わされている。それによって、人々は考える事を辞めてしまったり、人生に絶望したりする。それが悲惨な事件を起こしたりもする。

    認識を改める必要がある。肩の荷は降ろすことができる。肩の荷を降ろす場が求められている。この世界には支えがあるというイメージを持つ事が必要だ。

    「この世の中にはどんなにボロボロになっても 、自分を受け入れてくれる場所がある 。話を聞き 、寄り添ってくれる人がいる 」

    自分はそんな場所や人になりたいと思った。ありがとう。

  • 最初の仕事が定年になったとき、「肩の荷が下りた」、そんな気持ちになりました。ついこの前のようです。今は、文字通り肩の荷をおろして生きています(^-^) 私にとって、肩の荷は家族への、そして会社(社会)への責任感だったと思います。この本で、著者は、肩の荷を受け身的で悲観的に捉えてますが(間違ってたら、ごめんなさい)、私の場合は、自らの意志で背負うという誇りのようなものだったと思います。軽い荷物なら今もちょっと肩にのせたい気分ですw。この本自体は、観念論的、心理学的、哲学的といいますか、私には難しかったです。

  • 誰でも多少のしがらみに捉われて生きている。それをどう処理するかは本人の心の持ちよう。

  • エッセイ風の日本人の生き方考察。海外の人々と比べると、どうも日本人はいくつもの「重たい荷物」を背負わされているように見える、という著者の感覚から本書は始まり、誰が荷物を背負わせているのかという考察と、「肩の荷」をおろす方法について独自の見解を述べている。キーワードは「信頼」。(最近、この熟語はよく見かけるな…)

  • [ 内容 ]
    なぜ日本人は幸福になれないのか。
    世界有数の豊かさを享受しながら、いつも不機嫌で疲れきった顔をしている人びと。
    他人の視線ばかりを気にする若者たち。
    効率ばかりを求める大人たち。
    誰もが目に見えぬ重圧に、生きづらさを感じている―。
    本書では、現代人が背負う「肩の荷」の正体を心理学、宗教学、文化人類学の見地を交えながら読み解く。
    「肩の荷」とは、いったい何を、誰によって背負わされているのか。
    どうすればおろせるのか。
    人生の「孤独」と「癒し」の意味を問い直した思想的メッセージの書。

    [ 目次 ]
    序 なぜ「肩の荷」をおろせないのか
    第1章 「自分」という重荷
    第2章 「豊かさ」という重荷
    第3章 「親子」という重荷
    第4章 「恋愛」という重荷
    第5章 「成熟」という重荷
    終章 「肩の荷」をおろす生き方

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    [ 参考となる書評 ]

  • この本を読んだ後は、なんともすがすがしい気分になれるのだろうと、すごく期待したのですが、難しい話が多く、考えさせられることが多かったような。それが逆に肩の荷になったりして自分の中でも矛盾になっているかも。
    著者曰く、「やみくもに「肩の荷」をおろすのではなく、負っている肩の荷が自分にどんなメッセージを発しているのかを感じてみる、そのことが大切だと思います。」の一文にすべてが凝縮されているのかと。
    「肩の荷」と思われることを具体例や過去の研究から説明し、それを取り払うのではなく、客観的に見極めたうえで、「肩の荷」を「自分そのもの」として定義し、生き方を見つめなおしましょうということが本書で得た結論かと。
    いろいろと行き詰まった人には一読の価値ありかと思います。

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著者プロフィール

上田紀行(うえだ・のりゆき) 東京工業大学副学長(文理共創戦略担当)・同リベラルアーツ研究教育院教授。専門は文化人類学。特に宗教、癒し、社会変革に関する比較価値研究。著書に『生きる意味』(岩波新書、2005年)、『かけがえのない人間』(講談社現代新書、2008年)、『愛する意味』(光文社新書、2019年)など。

「2022年 『自由に生きるための知性とはなにか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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