就活のしきたり (PHP新書)

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569793153

作品紹介・あらすじ

この厳しい時代、大学一年から就活を始めないと間に合わない-そんな空気に脅されて四苦八苦する学生たち。内定に有利と聞けば、どんな些細なウワサでも信じてしまうのは無理もない。「白い靴下だと落ちる」「奇抜なほうが受かりやすい」「資格があったほうが有利」。はたしてこれらは真実なのか?「自己分析」「インターンシップ」「有料セミナー」。これらはどこまで必須なのか?学生はもとより採用する企業、支援する大学・親をもふりまわす巷の「就活伝説」を一刀両断。ウソ・ホントを見破る82カ条の鉄則を伝授する。

感想・レビュー・書評

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  • 内容としてはかなり陳腐化したものなので期待は超えてきませんでした。
    筆者の口調が読み進める時に心地よく内容を見ることで自分の自信がつけられる本といえます。

  • 質問回答が抽象的
    あまり参考にならなかった


    外見で決まるほど企業に余裕はない
    女子大の学生を物品費として計上し25歳までに退職させる某中央省庁
    結婚させるため
    社会人との会話は大事
    TOEICは趣味レベル
    本は読むほど教養が深まる
    自分づくり
    浪人留年は3年以内なら関係ない
    インターンはただ働き
    インターンと本採用は別問題
    カタカナ学部は損するかも
    大学と釣り合いの取れた企業とは?
    自己分析を失敗する学生は多い
    適性検査は足切り程度
    重要度は低い
    抽象的な表現をする企業、プライバシーの遵法意識
    新聞は関心のない話題についていけるのがよし
    OB訪問
    リクルーターは割引け
    会社説明会の出席率は6割程度
    ツイッターも役には立つ
    圧迫面接は企業のイメージ維持のために今はない
    気になるニュースは?
    知的関心レベル、話を合わそうとするコミュ力を見ている
    内定辞退は合法、内定取り消しは違反

  • なんか、なんか、うーん
    206

  • 別に就活する訳ではないです♪

  • S377.9-PH-694 300178605

  • ブラックしきたり

    p17 20XX年、「小学生から就活を考えるナビ」がオープンとのウワサが
    p37 「パンチラ?就活でならパス、プライベートなら大歓迎」と某採用担当者がなぜか力説しているとのウワサが
    p51 女子学生をヘンな美人局かと怖がる草食系リクルーターがいるとのウワサが
    p63 不況にあえぐ出版業界は「1000冊読書で内定」との風聞を流す予定とのウワサが
    p65 就活で文系学生は「アルバイト」を強調、理系学生は「勉強」を強調するとのウワサが
    p75 「インターンシップは参加必要」と言うだけで儲かる就活関係者がいるとのウワサが
    p85 カタカナ学部の学生、カタカナ企業ならない知恵100%とのウワサが
    p99 博多ラーメンもウェブテストも「替え玉はおいしい存在」とのウワサが
    p117 OB訪問で怒られる学生は、見どころがあるか、よほどのバカとのウワサが
    p133 「iPhoneなら内定も取れる」がキャッチコピーのCMあたりが近日中に放送されるとのウワサが
    p143 この欄外で何を言いたいのか、著者自身がいちばんわかっていないとのウワサが
    p152 学生には否定できるほどの人格がなく、たんに自意識過剰なだけとのウワサが
    p156 「彼女にフラれたことが最大のニュース」だと面接そっちのけになるとのウワサが
    p161 「書記をやります。書記長と呼んでください」は必ずすべってグループディスカッションどころではないとのウワサが
    p165 大学1年から4年の冬まで続く就活を健全だと言う人は、異常な感覚とのウワサが
    p171 隣の芝生は青く見え、飛び移るとそのうち本人が青くなるとのウワサが
    p194 一部識者のあいだでは「新卒至上主義がすべての元凶」と決めつけるのが快感とのウワサが

    p49 女子大は就活に強い?
    さらに某女子大には、某中央省庁の一般事務職への採用ルートがあります。が、じつはこれ、会計上は人件費に計上されていません。なんと物品扱いになっているのです。そして、二十五歳になると強制的に退職。要するに「二十五歳までに若手官僚と結婚しろ。できないなら辞めてくれ」というわけです。
    モノ扱いの女性を見繕って結婚相手にしてしまう若手官僚もすごいですね。

    p61 資格の有無と就職活動
    某社は、資格のない就活は「恥ずかしい就活」と宣伝していますが、そういうCMを流すおまえのほうが恥ずかしいわ!と言ってやりたいです。
    企業が「TOEIC XX点以上」などと指定しているならまだしも、ほとんどの企業では資格でもTOEICでも趣味と同じレベル。資格があることで即内定など、まずありえません。

    p62 読書量と内定の相関関係
    直接、志望企業や就活に関係のない本でも、読めば教養が深まります。教養が深まる、ということは自分という人間の幅が広がります。つまり「自分づくり」ですね。
    自分をつくっていけば、他者の喜び苦しみも理解できるようになります。これは自己分析、つまり「自分探し」には絶対にできない芸当です。就活や仕事うんぬん以前に、教養は欧米のビジネスマンのあいだではもっていて当たり前の話。ということは海外展開をしている企業なら、教養がないと、どうしようもないということです。
    まして、志望企業が大企業であれば関連本は多いはず。たとえば、伊藤忠商事の丹羽宇一郎前会長の『負けてたまるか!若者のための仕事論』(朝日新書)は、たいへん優れた仕事論の本です。

    p64 アルバイト経験と就活
    アルバイトをしていた学生とそうでない学生とをくらべた場合、どうも違いが出てしまいます。アルバイト経験のない学生は社会と接した経験が少ないぶん、コミュニケーション能力にやや劣る印象があります

    p76 一日インターンシップは就業体験なのか
    ご指摘のとおり、一日インターンシップは直訳であるはずの「就業体験」ではありません。あれは、たんなる会社説明会です。それを適当な名称がないからと、「インターンシップ」と称してしまうのは相当に乱暴です。
    企業や就職情報会社からすれば、「インターンシップ」としておけば聞こえはいいですし、事情を知らない学生や大学をいくらでもだませます。企業は学生のあいだでの認知度を上げることができます。就職情報会社はインターンシップのイベントとサイトで広告料を集めることができ、ひと儲けできるというわけです。
    一日インターンシップがすべてダメとまでは言いませんよ、もちろん。会社見学の機会としては、それはそれでいいでしょう。しかし「就業体験」を期待して行っても、何もなし。そういう期待をもたせる名称にしていること自体、そもそもおかしいのです。はっきりいえば、学生をだましての商売。関係者の方はさぞ蜜の味がすることでしょう。

    p80 インターンシップに落ちた
    日本のインターンシップは長短問わず、内定直結型は少数派です。まして一日インターンシップが会社説明会とほぼ同義であることはご承知のとおり。これで内定者が決まるわけがありません。二~四日程度の短期間のものも同様です。
    本採用と無関係、ということは何を意味するか?
    インターンシップを盛り上げるため、企業は本採用では絶対に採用しないタイプをあえて参加させて、場を盛り上げようとします。
    その逆、本採用ではぜひ採りたい学生でも、似たようなタイプがいれば、あえて落っことすこともするのです。
    まとめると、インターンシップの参加者、すなわち勝ち組が就活本番では内定が出ない負け組に転落する事態が起こりうるのです。

    p94 自己分析は正しいか
    たとえば、私は二十五歳になるまで、他人を不愉快にさせていることに気づきませんでした。名前を呼ばれたとき「はあっ?」と聞き返していたのです。小馬鹿にしているようで不快、と、当時の同僚に言われてはじめて気づきました。
    意外と自分自身のことはわからなくて当たり前ではないでしょうか。

    p96 そもそも自己分析とは何か
    では、なぜ自己分析がここまで就活で浸透したのでしょうか。理由は簡単で、自己分析を推進する就職情報会社などが儲かるからです。
    自己分析をやりすぎたり、過信しすぎる学生は、まちがいなく内定が取れません。その現実を無視して、自己分析をやれ、とけしかけるのは、いかがなものでしょうか。

    古典文学や哲学書を読んで自分をふりかえる人も少なくないですね。これはとくにインターネットが登場していなかった1990年代以前の学生なら、大なり小なりしていたはずです。

    自己分析、あまりにもくだらないので、そのくだらなさをこきおろす本を書こうと考えたら、辻太一朗さんが自己分析がなぜ有害かを分析した『就活革命』(NHK生活人新書)を刊行。

    p110 新聞は読んだほうがいいのか
    理由は「社会全般を知ること」「日本語力を上げること」「リンクが限定されること」

    p112 ビジネス週刊誌はムダなのか
    総合誌、ビジネス週刊誌ともに三十代以上のサラリーマンがおもな読者対象です。

    ビジネス週刊誌がよくやっている企業・業界特集は企業・業界研究を進めるのに有用だからです。

    週刊誌の目次だけでも目を通すようにしてみてはどうでしょう。

    p116 OB訪問の真の目的
    OB訪問、いちばんうまいのは、私のこれまでの取材経験では慶大生ですね。大学OBだけでなく、自分が参考になりそうな社会人には、どんどん声をかける積極性があります。

    p122 OBのいない企業はどうすればよいか
    効率のいい方法をいくつか。
    まずは大学の教員ルート。ゼミには該当者ゼロだった?いえいえ、志望業界に関係がありそうな教員を捕まえて聞いてみるのです。同じ大学なら相手にしてくれるはず。え、いない?なら、近隣大学にまで範囲を広げてみましょう。いまでは大学間の単位互換制度などが進んでいますから、けっこう門戸は広いはずです
    ほかにも、志望業界と関連するシンポジウムに入り込むとか、会社説明会の際に「後日、相談にのってほしい」とダメもとで依頼するとか、いろいろ。OBがないからといって断念するのは損です。なんとか探してみてください。

    p124 リクルーターの言うことは信用できるか
    『仕事漂流』(稲泉連、プレジデント社)というロスジェネ世代のしごと模様のルポがあります。優れたルポであり、このなかに、まさにリクルーターのいいかげんな「できる」にだまされた社会人が登場します。
    リクルーターの話すことはあくまでタテマエ論ばかり。ほんとうかどうかを知るためには、別にOB訪問をしたほうがいいでしょうね。

    p134 就活に便利な手帳とノート
    独断と偏見に基づいた私の手帳とノートをご紹介すると、ノートはマークスのリングノートです。ロフトなどで販売しており、一冊800円前後とそこそこ値は張ります。

    手帳は能率ダイアリーウィック(黒・6311)を、これも十年近くですかね、ずっと使っています。
    サイズはA4三つ折りで細長いのが特徴。大きく広げられるので、複数のスケジュールが入っても、書きやすいのです。

    p142 エントリーシートの文章のコツ
    文章のうまい下手ですが、「長文にしない」「接続詞をうまく使う」「抽象表現より具体的なエピソード」、ポイントはこの三点です。

    文章が下手と言われていた当時の私は、「また」「あと」を多用していました。これは相当にカッコ悪いです。とくに「あと」。

    文章がうまくなるコツですか?何度も書くこと、新聞や本などをたくさん読むこと、この二つです。すぐに上達しませんが、慣れればそこそこ書けるようになります。
    え?エントリーシート本でいいのをすすめろ?それなら『すべらない就活』(原田康久、中央公論社)が一押しです。著者は読売新聞採用担当デスク。採用担当者の視線から、太字・マーカー使用がアウトの理由など具体的です。去年、こういうのを出すべきだった……。

    p152 人格を否定する圧迫面接
    いまどき、極端な圧迫面接をする企業はほとんどありません。
    むしろ多いのは圧迫面接もどき。これは取りようによっては人格否定ともいえます。
    ただし、これは断言できますが、圧迫面接もどき、90パーセントは企業側に圧迫面接をするつもりもなければ、人格否定をしている意識もありません。要するに学生側が勝手に思い込んでいるだけです。

    p194 日本の就活はおかしい?
    新卒一括採用・終身雇用がなくなれば、5パーセントの優秀な学生、いわゆる「すごい学生」は得をします。風通しもよくなるでしょう。しかしそれ以外、95パーセントの「ふつうの学生」は確実に損をします。

    仮に新卒一括採用がなくなり、雇用形態が流動化したとしましょう。終身雇用も廃止。
    東大などで能力のあるすごい学生は一年生の時点から企業側が接触、囲い込まれます。当然ながら高待遇で迎えられるでしょう。
    一方、大多数のふつうの学生には、こうしたお迎えはまったくなし。地方国立大や中堅私大は、学長が推薦するごく少数の学生を除けば、正社員採用は門前払い。雇用形態は最初から契約社員扱いで、いつクブになるかと怯えることになります。年金や社会保険なども確実に軽視され、幹部候補の正社員との格差は広がるばかりです。
    契約社員扱いでも入社できればまだマシ。もっとひどり条件、アルバイト扱いでの雇用もありえます。契約社員扱いを確保するには、どの大学でも一年生から就活開始。大学教育などそっちのけになります。文学部や理学部など実学とは程遠い学部は受験生が激減、廃学が相次ぎます。こういう暗い未来が予想されますがいかがでしょうか?
    現状の就活がおかしいのは確か。ですが新卒一括採用は人材教育の点で企業・学生双方にメリットがあります。おかしいのは早期化・長期化を止めない法律がいっさいないこと。なんでも新卒採用のせいにするのはもっとおかしいでしょう。業務に無関係な文学部や理学部の学生でも、地方大でも私大でも、すごくないふつうの学生でも、現実には新卒就職市場で評価されています。あなたはどちらの欠点に目をつぶりますか?

    就活オススメ本
    p42 図解 ツキの法則
    p62 新書がベスト
    p68 うちのトコでは
    p86 偏差値40から良い会社に入る方法
    p96 就活革命
    p100 納得の内定
    p110 就職2012 脱暗記!脱マニュアル!時事対策 業界・企業研究
    p116 子育てハッピーアドバイス
    p118 メール文章力の基本
    p120 気まずい二人
    p122 偶然ベタの若者たち
    p124 仕事漂流
    p142 「読む」技術、文章は接続詞で決まる
    p168 内定取消!
    p180 仕事を通して人が成長する会社、就活のまえに



    就活データ
    p98 フリーポートの調査、「自宅で受検可能なウェブテストの受検は友人と協同で」が4位

  • 「就活で内定をとるために、
     ○○は有利と聞いたのですが本当ですか?
     ××は不利と聞いたのですが本当ですか?」

    という類の質問に対して回答していく形。
    著者が言いたいことは、
    「内定をとるために」
    という目的で、云々言ってる時点でずれてますよ、
    ってことなんだろうと解釈した。
    私も同感。
    就活生にとっては真剣なんだろうけど、
    気にしてるポイントのずれ方が滑稽に感じてしまった(笑)

    個人的に感慨深く感じたポイント。
    10年前の私の就活のときは、
    先端技術開発系のある組織の一次採用試験でWebテストがあり、
    さすが技術を武器にしている組織だなぁと感銘を受けた。
    今ではWebでSPI試験をする企業が多いんですね・・・

  • 山手線全駅下車見聞って、確かに日暮里や品川では異文化体験ですね(笑)

  • 資料ID : 11001576
    所在 : 展示架
    請求記号 : 377.9||I82||694

  • 「企業の求める人材になれ」という本や、「企業ウケする方法はコレだ」というマニュアル本が多い中、ちょっと異色の本。

    「Q:○○は有利って聞きましたけど、本当ですか?」

    という質問に著者が答えていくのだけれど、別に就職に有利になる方法を教える本ではない。

    むしろ、脅迫観念に駆られず、やりたいようにやりなさい、という感じ。

    「就活対策としてこういうことをしたほうがいいかもね」というアドバイスはあるが、「こうしければ内定は取れない!」というものは無い。

    この点、事実をありのままに伝えている本、という気がする。

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著者プロフィール

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年、札幌市生まれ。東洋大学社会学部卒。2003年から大学・就活を主なテーマに
大学ジャーナリストとして活動を開始。関連著作は本書を含めて累計31冊(62万部)にのぼる。近年は「Yahoo!ニュース 個人」で関連記事を執筆し、1~2カ月に1回の割合でヤフートピックス入りを果たしている。2018年には「Yahoo!ニュース 個人 オーサーコメントアワード」を受賞。テレビ・ラジオ出演や高校・大学での講演も多数。2020年からYouTubeの活動も展開中。著書に『就活のワナ』(講談社+α新書)、『キレイゴトぬきの就活論』(新潮新書)など。

「2021年 『改訂版 大学の学科図鑑』 で使われていた紹介文から引用しています。」

石渡嶺司の作品

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