日本企業にいま大切なこと (PHP新書 752)

  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569797137

感想・レビュー・書評

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  • あわせて『経営は哲学なり』がおすすめ!

  • 「事件は会議室で起きてるんじゃない。現場で起きてるんだ!」
    現場力が大切。未曾有の災害にも負けない現場力を見直し、日本復興を成し遂げる。
    ただ、国レベルでは、それに値するもしくは増幅できる政治家が不在。
    個々の力を活かす日本的な組織力を見直した方が良いのではとの提言に、同意。

  • 日本企業のあるべき姿、比較的楽観めいたトーンで書いてある。

  • 書いてあることは全うなような気がするが、結論は曖昧な気はします。内容は結構おもしろいので読んで損はなかった。

  • 普通。何も目新しいものはありません。この前に読んだ本が良かっただけに、全然物足りない。現場力とか、リアリズムとか、レトリックとかいう割には説得力が感じられない。

  • 【一言感想】
    野中氏と遠藤氏という二人の著者が会話風に話を進めていきます。
    ただし、ちょっと論点がわかりにくいような気がしました。

    【印象的な部分】
    (P102)
    いま元気な企業には、グローバル化を地道に実践してきたところが多い。その結果、外に知が開かれたわけです。サムスンをはじめとするアジア企業が好調なのも、異文化接触によって知を創造する体質が組織内に組み込まれているからでしょう。

    (P154)
    ~イノベーションには、「モノ」のイノベーションと「コト」のイノベーションがあります。「コト」のイノベーションの多くは、ビジネスモデルを指すと考えていいでしょう。アップル社、マイクロソフト社、グーグル社などが行ったのも、まさにビジネスモデルのイノベーションでした。

  •  某研究所長の推薦図書。面出しで置いてあったの借りてきました。内容は、著名な二人の日本企業に関する対談。内容を簡単にまとめると、この時世日本企業が世界で活躍するためには「体格」ではなく「体質」で勝負すべき。従来の日本企業の強みである現場力(非効率かもしれないが総合力がある)を見直すことが大切。

     この二人の対談だけにかなり期待したのですが、多くのテーマを無理やり1つの本に編集したと思われ、読んでいてもなんとなく分かるが実際のイメージがわかず、自分にはあまり響かなかった。
     
     1つ響いた点を挙げるとすれば、ヤマトの配達サービス、セコムのセキュリティサービスは我々は当たり前のように感じているかもしれないが、グローバル観点ではかなり特徴的であり優良なサービスである。この当たり前を世界に売り込んではどうか。この記述に読んで、グローバルに勝負するためには他国のことはもちろんのこと自国のことも勉強し、比較しながら切り口を見つける必要があると思いました。

  • なんとなく望みを感じさせてくれるものの、複数ある立場のひとつからの意見に過ぎないように見える。

  • グローバル化で否定されてきた日本型の経営だが、今こそ日本型プラクティカルウィズダムに基づく経営が必要で、これこそが生き残る道なのだ。

  • 「知識創造理論」を広めた野中さんと「見える化」を唱えた現場主義の遠藤さんが、日本の価値観を語り合う と紹介されている本です。
    各章で野中さんと遠藤さんがそれぞれコメントしています。あまり本質と関係ないですが、どうやって本書を仕上げたのか気になってしまいます。対談を元に再構成されたとなっていますが、それぞれの主張をうけとめて、持論に展開して、このような形でまとまるのか?ってちょっと不思議。

    さて、本書では直球でいうと、
    「日本企業は自分たちの強みにもっと自信をもて」
    というメッセージだと思います。

    しかし、その話の展開としては、今までのお二人の持論をそのまま展開したとも読み取れます。
    野中さんの「知識創造」の話や遠藤さんの「現場力」の話。それらをベースに議論が展開されている感じです。なので、お二人の本を読んだことがあれば、その復習もかねている感じもあります。

    ただ、アジャイルスクラムの原型が野中さんの論文とは知りませんでした。ウォーターフォール開発とアジャイル開発がここで出てくるとはちょっと驚きでした。野中さんてシステム開発にも造詣が深いのですね。

    さて、チーム力の話のなかで、「個性」と「連携」の両立が出てきました。
    なでしこジャパンの佐々木監督の言葉で
    「個人の力不足を組織で補うと、個人もチームも力が頭打ちになる。一対一の攻守など個人の強化でも妥協はしなかった」
    のコメントがあり、チームは個人の弱点を支えあうのではなく、強みを連携させることが重要と感じました。
    そして、「個性」と「連携」の両立ができるのが日本の強みということでもあります。

    最後に野中さんのリーダが持つべき6つの能力について忘れてもいいように(^^;;ここにメモっておきます

    (1)「良い目的」をつくる能力
    (2)「場」をつくる能力
    (3)現場で本質を直観する能力
    (4)直観した本質を概念化し、表現する能力
    (5)概念を実現する能力
    (6)賢慮(フロネシス)を伝承、育成し、組織に埋め込む能力

    そして、その章の中で印象的だったのは
    「ディシジョン」ではなくて「ジャッジメント」
    その時々の関係性や文脈を読み取り、タイムリーに最善の「ジャッジメント」を下す能力がリーダに求められている。
    なるほどっと思いました。

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著者プロフィール

野中郁次郎
一九三五(昭和一〇)年、東京に生まれる。早稲田大学政治経済学部卒業。富士電機製造株式会社勤務ののち、カリフォルニア大学経営大学院(バークレー校)にてPh.D.取得。南山大学経営学部教授、防衛大学校社会科学教室教授、北陸先端科学技術大学院大学教授、一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授などを歴任。一橋大学名誉教授。著書に『組織と市場』、『失敗の本質』(共著)『知識創造の経営』『アメリカ海兵隊』『戦略論の名著』(編著)などがある。

「2023年 『知的機動力の本質』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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