- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569798059
作品紹介・あらすじ
「霞が関は人材の墓場」-著者はそう切り捨てる。最高学府の卒業生、志を抱いて入省したはずの優秀な人間たちが集う日本最高の頭脳集団。しかし彼らの行動規範は、「国のため」ではなく「省のため」。利権拡大と身分保障にうつつを抜かし、天下りもサボタージュも恥と思わない…。いったいなぜ官僚たちは堕落の道をたどるのか?逼迫する日本の財政状況。政策提言能力を失った彼らを放置すると、この国は終わる。政官界から恐れられ、ついに辞職を迫られた経産省の改革派官僚が、閉ざされた伏魔殿の生態を暴く。
感想・レビュー・書評
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当時の官僚の考え方などが学べた。
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優秀な人たちの集まりである官僚がなぜ堕落してしまうのか?その解に迫る一冊です。ただでさえ同調圧力が強い日本社会において公のために奉仕すべき国家公務員が組織の利益(省益)に邁進していることに当時現役官僚だった著者は本書で警笛を鳴らしています。本書では官僚の世界の仕組みに問題点があると指摘されていますが、それは日本における全ての組織の仕組みの問題点に通じると思いました。
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2020.12.04 図書館
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これは確か、経済の名著紹介、みたいな本からピックアップしたものだったか。官僚って、何かモヤッとしてて、でもきな臭さはぷんぷん漂ってくる、みたいなイメージ。それは間違ってないことは、本作で良く分かったけど、それにしても存在意義が微妙。安倍がその体制にメスを入れようとしていたってのは、今の彼からするとちょっと衝撃だったけど、当初はまだまともだったのかな。著者が提案する改革も、かなりダイナミックで魅力的にも見えるけど、偏り過ぎの感も否めず、まあ良し悪しって感じ。
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病院の待ち時間つぶしのために近くの書店で何気なく選んだのだが、大正解。
高級官僚でありながらこれだけの正論を吐き、かつ問題解決に関われる立場にあったのは奇跡的。
でも結果、職を追われることになったのは日本の将来を象徴しているのか?。
日本が第二のギリシャになるのか、きちんと自立するのかは、日本の官僚制度を破壊する覚悟の有無一つにかかっていることを訴える、まるで叫びに似た内容。
これに呼応する危機感を持つ若い力、政治家、そして特に公務員内部からの思いを信じたい。
トヨタを頂点とする大企業のあり方も日本の根底を駄目にしているという視点には少し考えさせられた。 -
タイトルの官僚の責任という通り、日本の官僚は責任について考えが甘い、と古賀さんは言っている。
誰でも持っている「人間の弱い部分」について、普通の人間は許されても、皆から税金をもらって、制度をつくったり、実行したりする人たちは心が強くないといけないようだ。古賀さんはそういった部分では非常にメンタルが強いのだと思う。
人間は感情の生き物である限り、組織の内側の人間には嫌われたくないのが普通なので、組織内の人間に嫌われてまでも、国民のために全力を尽くせる人は少ない。
時間はかかるだろうが、今後は古賀さんのようなタイプの官僚が増えてくるのではないだろうか。
また、マスコミの報道などでも官僚は悪人仕立てされることが多いが、悪い人間はごく一部ではないかと思う。善悪の基準にしてもかなりグレーな判断しかできないので、ちょっとでも印象が悪いと悪人扱いされるのもどうなのか。 -
官僚をどうにかしてくれ!
日本は滅びる! -
官僚の責任は重い。が、それを野放しな国民も考えもの…