- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569801773
感想・レビュー・書評
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2011年12月、イラン政府はアメリカの際し婦負無人偵察機を捕獲したと発表した。国営テレビを通じて世界中に公開した。
アメリカ軍は今後、パイロットが不足することを考え、無人偵察機を1000機以上の購入を考えている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
知らないこともたくさん載っていたが、正直著述が乱雑過ぎて体系的に理解しようとするとかなり苦労する。同じことが繰り返し述べられていてうんざりするし、過去の著作とのオーバーラップも多く、読んでいて非常に疲れる。
米軍が韓国から撤退していくことや、国内の財政問題で外から見ている以上に苦労していることなど、新しい視点も多く有用ではあるが、いかんせん共和党寄りの見方であることには変わりなく、オバマの社会主義政策に対して露骨な批判をするくだりは、必要なのかどうなのか。
中国脅威論も同調する部分はあるが、どういうつもりなのかあまり冷静な主張には聞こえない。
本を出すならもうすこし整理した形で出してほしいものだ。 -
これと「コレキヨの恋人」を読むことをお勧めします。日本に対する目線は共通。
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2012/04/13:読了
この本は、民主党のオバマ政権への批判だけでなく、アメリカ自体の
終わりについて書いてある。
今までの本は、どこかで、共和党の宣伝臭があったが、
この本は、あまりそれを感じなかった。
恒例のキッシンジャーとの対話は、今年の予想が
5、6ページだけあった。
予想なので、この位が読みやすくて良い。 -
アメリカという帝国の現状を分析し、今後のアメリカは超大国として世界を牽引していく力を失ったことがわかる。
第2次世界大戦・冷戦後の世界をリードしてきたアメリカ。
オバマ大統領の「チェンジ」していない国内政策を突き詰め、アメリカという帝国の覇気喪失を綴っている。
アメリカ頼みの日本外交にも釘をさしている点は、日本の将来の世界戦略を考えていく観点からは重要な指摘だろう。 -
日高さんももう76,77歳なのか。ご年齢が関係があるのかどうかわからないけど、内容はあくまでご自身の想いをとうとうと語るばかりで、そこに至る分析や多面的な考察が全くない。テーマ自体にはすごく興味があっただけに残念。1/3くらい読んだところで挫折。
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超大国アメリカについて。アメリカの外交戦略について勉強になった。財政難からの国防費削減、それによるアジア太平洋地域の勢力図の変化、そして日本の国防のあり方等々。自衛隊を自衛軍にするかの議論がある今、なかなかタイムリーな話題だと思います。
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テレビ東京系列で放送されている「日高義樹のワシントン・リポート」の日高さんが著者の本書。
連邦政府や州政府などの財政赤字を合わせると1兆ドルを超えると言われている極めて厳しい財政状況が与えるアメリカへの影響、そして世界情勢への影響について書かれた本です。
本書の主張の骨子は
「国民健康保険制度などオバマ大統領の社会福祉政策により、アメリカの財政赤字は巨額なものとなった。この巨額な赤字によりアメリカの軍事予算が削減され、それに伴いアメリカ軍が弱体化。その結果あらわれる力の真空地帯を埋めんと中国、北朝鮮、イランなどが策動する。この世界において日本周辺が最も危険な地域であり、日本は国防力を増強すべき」
と言う事になるかと思います。
上記骨子に関してはそれなりに説得力を感じるのですが、
・2012年、中国の経済発展に陰り。その結果、中国軍が国内の不満派に対して(これまでよりも強い)弾圧を開始
と書いてある一方で
・中国の経済発展が続けば、15~20年後には米中の軍事バランスは逆転する
と書いたり、
・米海軍の強力な機動部隊は時代遅れになりつつある。しかし、アメリカは過去の成功体験と予算不足に縛られ、新しい戦力の整備が進んでいない
とアメリカの機動部隊保有に対して否定的に書いたかと思えば、
・従来型の海軍が少なくとも暫くは役に立つので、世界各国は海軍力を整備している
とも書いてあり、内容に矛盾点がある等、いくつか突っ込み所がありました。
#海軍云々に関しては、世界物流の主流はコンテナ船によるコンテナ輸送であり、従って船舶の自由で安全な航行を保証できる力を持つことは、世界に対して極めて強い発言力を持つことに等しいのではないか?との疑問も抱きました。
加えて、中国の危険性を主張している箇所では、中国とナチスドイツとの類似点を指摘して、ヨーロッパの人々の意識を引用しながら「中国はヒットラー」とも記載しているのですが、正直、具体性が乏しく、イデオロギーに終始している様に見えました。
#「中国=ヒットラー」論に関しては具体性に乏しい点が一番問題に見えます。
とは言え、北朝鮮が既に200発の核兵器を持っているとの分析を紹介したり、なぜアメリカがイランの核兵器保有に絶対反対の立場を貫こうとするのかという点を解説している他、中国の巨大化する軍事力から日本を守るために必要な国防力増強方法の具体的な提案など色々と参考になる箇所もありました。
筆が滑りすぎている様に見える箇所があった本書ではありましたが、上記の様に参考になる箇所もあり、また文字も大きいので普段読書をしない方でもサクサクっと読み進める事が出来るのではないかと思います。
お時間のある時でも一度目を通しては如何でしょうか。