鳥肌が

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569830513

感想・レビュー・書評

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  • 914.6

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    小さな子供と大きな犬が遊んでいるのを見るのがこわい。自分以外の全員は実は……という状況がこわい。「よそんち」の不思議なルールがこわい。赤ちゃんを手渡されると、何をするかわからない自分がこわい……。
    日常の中でふと覚える違和感、現実の中に時折そっと顔を覗かせる「ズレ」、隣にいる人のちょっと笑える言動。それをつきつめていくと、思わぬ答えが導き出されていく。こわいから惹かれる、こわいからつい見てしまう。ただ、その裏にあるものを知った時、もう今まで通りではいられない!?
    ユーモア満載で可笑しいのに、笑った後でその可笑しさの意味に気がついたとき、ふと背筋が寒くなる。そんな42の瞬間を集めた、笑いと恐怖が紙一重で同居するエッセイ集。
    カバーの触感、スピンなど、祖父江慎氏による、さらに「違和感」を増幅させる、一風変わった装丁にも注目!
    +++

    まず目を引かれる、というかあれっと思わされるのは、装丁の触感である。祖父江慎氏が手掛けたと知って、なるほど、と納得した。タイトルと見事に連動していて、ほかにも仕掛けがないかと思わず探してしまう。中身は、いつもの著者である。肯かされることも多々あり、それはちょっと極端に過ぎないか、と思わされることもあり、いつもながらになかなか興味深い。その人なりの引っ掛かりポイントが、必ずあるはずで、無意識にしていることが、もしかすると非常識なのでは?とぞくっと鳥肌が立ちそうにもなる一冊である。

  • 穂村さんの怖がりはきっといくつになっても変わらないのだなと思う。何年も前の本にも同じようなことが書かれていたし。50才くらいの穂村さん。私は50才の穂村さんがいつまでも怖がりでいてくれて助かります。私も同じような怖がりです。穂村さんがいつまでも怖い怖い言ってる本を定期的に読むことは、私には癒しになります。

  • この本を手に取って、まず、スピンがこわい。細いし、長いし、ピンクやし、3本あるし。なんで3本!

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著者プロフィール

穂村 弘(ほむら・ひろし):1962年北海道生まれ。歌人。1990年に歌集『シンジケート』でデビュー。短歌にとどまることなく、エッセイや評論、絵本、翻訳など広く活躍中。著書に『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』、『ラインマーカーズ』、『世界音痴』『もうおうちへかえりましょう』『絶叫委員会』『にょっ記』『野良猫を尊敬した日』『短歌のガチャポン』など多数。2008年、短歌評論集『短歌の友人』で伊藤整文学賞、2017年、エッセイ集『鳥肌が』で講談社エッセイ賞、2018年、歌集『水中翼船炎上中』で若山牧水賞を受賞。

「2023年 『彗星交叉点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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