日本の空を誰が守るのか (双葉新書 33)

著者 :
  • 双葉社
3.33
  • (1)
  • (2)
  • (5)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 30
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575153828

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 著者は戦闘機パイロットの経験もある元空将。

    軍事・国際関係は、地球儀で考えなければならない。多くの日本人は「メルカトル症候群」。メルカトル図法で描かれた地図でしか、ものを見れない。
    時代の変化により、能力がマルチ化した戦闘機は高価格化。それによる量的制約。航空防衛力に関しては、質は量では補えない。これらの条件に従って空自は、常に当時における最高水準の装備の質を維持してきた。

    軍縮の話は、能勢伸之さんの「東アジアの軍事情勢はこれからどうなるのか」のミサイル軍縮の話ととほぼ同じ内容が書かれてた。
    自分も軽度のメルカトル症候群でした。地球儀が欲しくなる。
    国防に対する著者の考え方とか提言よりは、F-86F時代から空自にいた著者が感じてきた空自の変化とか、旧型戦闘機と新型とのギャップみたいな話が面白い。
    何機種も乗り継いできた戦闘機パイロットであり、外務省国連局軍縮室への出向経験とかもあるっていう、筆者の経験からくる知見とかは興味深かった。この著者のブログとか見てもかなりの右派だと思うけど、この本はブログに比べたらまだおとなしかった。田母神俊雄の亜種みたいな感じ。田母神さんの著書はしっかり読んだことないんだけど。勉強になるところもあったけど、それできたら苦労しないよってことを主張してるだけの部分も多くて、内容も全体としてはそこまでではなかった印象。元空自の人の本ということで読んだけど、それほど勉強にはならなかった。
    ところどころ情報として賞味期限切れな内容も。
    文章の構成とかはもっと洗練の余地がある感じだけど、平易な文章で、こういう分野の本の中では読み易かった。

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

佐藤守(さとう・まもる)

 1939年、樺太に生まれる。元自衛隊空将。1959年、防衛大学校に入校(防大7期)。1963年、同校航空工学科を卒業し、航空自衛隊幹部候補生学校に入校。1966年、同校戦闘機課程を卒業し、第8航空団第10飛行隊(築城基地)に入隊。1975年、外務省国際連合局軍縮室に出向。1980年、第7航空団第305飛行隊(百里基地)隊長。1981年、航空幕僚監部防衛部防衛課。1987年、幹部学校教育部戦略教官。1990年、第3航空団司令兼三沢基地司令。1994年、第4航空団司令兼松島基地司令。1996年、南西航空混成団司令兼自衛隊沖縄連絡調整官。1997年、任務終了につき退官。飛行時間3800時間、乗機した戦闘機には、F86、F104、F4、F1、F15などがある。ロシア機・中国機へのスクランブルに対応するため現役中から諜報活動にも従事する。
 著書には、『金正日は日本人だった』『実録・自衛隊パイロットたちが目撃したUFO』(講談社)などがある。

「2017年 『宇宙戦争を告げるUFO 知的生命体が地球人に発した警告』 で使われていた紹介文から引用しています。」

佐藤守の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×