- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575153828
感想・レビュー・書評
-
著者は戦闘機パイロットの経験もある元空将。
軍事・国際関係は、地球儀で考えなければならない。多くの日本人は「メルカトル症候群」。メルカトル図法で描かれた地図でしか、ものを見れない。
時代の変化により、能力がマルチ化した戦闘機は高価格化。それによる量的制約。航空防衛力に関しては、質は量では補えない。これらの条件に従って空自は、常に当時における最高水準の装備の質を維持してきた。
軍縮の話は、能勢伸之さんの「東アジアの軍事情勢はこれからどうなるのか」のミサイル軍縮の話ととほぼ同じ内容が書かれてた。
自分も軽度のメルカトル症候群でした。地球儀が欲しくなる。
国防に対する著者の考え方とか提言よりは、F-86F時代から空自にいた著者が感じてきた空自の変化とか、旧型戦闘機と新型とのギャップみたいな話が面白い。
何機種も乗り継いできた戦闘機パイロットであり、外務省国連局軍縮室への出向経験とかもあるっていう、筆者の経験からくる知見とかは興味深かった。この著者のブログとか見てもかなりの右派だと思うけど、この本はブログに比べたらまだおとなしかった。田母神俊雄の亜種みたいな感じ。田母神さんの著書はしっかり読んだことないんだけど。勉強になるところもあったけど、それできたら苦労しないよってことを主張してるだけの部分も多くて、内容も全体としてはそこまでではなかった印象。元空自の人の本ということで読んだけど、それほど勉強にはならなかった。
ところどころ情報として賞味期限切れな内容も。
文章の構成とかはもっと洗練の余地がある感じだけど、平易な文章で、こういう分野の本の中では読み易かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示