心洞: Open Sesame (R/EVOLUTION 3rd Mission)

著者 :
  • 双葉社
3.56
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本棚登録 : 216
感想 : 36
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  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575234688

作品紹介・あらすじ

家出少女のエナと、"鳩探し"をさせられているヤスフミ。二人の住む新宿では、複数のルートでドラッグが流通し、若者たちは「ドゥルダ」と名乗る、謎の女性の虜となっている。彼らの心には、とてつもなく深く大きな空洞があいている。その穴を埋めるのが、革命なのか!?"革命小説"シリーズ第三弾。

感想・レビュー・書評

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  • 「会いたい。いますぐに。」


    革命シリーズ3作目。
    これまで読んだシリーズの中で、切なさはこれが一番だった。

    毎回そうだけど、健全とは言えない生活をしつつもまだ一歩踏みとどまっている主人公がどんどん堕ちていく描写が恐ろしい。
    今回はエナ、ヤスフミ、両方の視点からだったから余計にハラハラした。

    そしてすみれの成長がすごい…。無敵にすら思える。
    鳩も、『紫嵐』のときとは別人みたいだった。
    大川先生もこわかった。妖しすぎる。ヤスフミを誑かさないでほしかった。

    今回は少なめだったけど、ちゃんと亮司も登場ー!
    もはや亮司が出てくるのが楽しみになってる。
    このまちで唯一のきれいなものみたいで(サーシャとつるんでる時点でそうじゃないんだろうけど)。

    物語が進むにつれて、闇がどんどん広がり、深まっていっている。
    まだ謎なことも多いけど繋がりも見えてきた。
    けどこれは続けて読まないと分からなくなる気がする。
    図書館が閉まってしまったから、次の『恋刃』が読めるのはまだ先になりそう…。


    2021.8.26 読了

  • 日本人のヤスフミとミホが主人公。
    ページめくってすぐ、登場人物の紹介があり、この人やっぱり生きてるんだ!と知るのが勿体無い。
    しかしこんな人いたかな?と混乱してくるのも事実…色んな人が生きて死んでいく…

    2巻では鳩がそうだったように、ヤスフミが鳩を探すはめに。
    順調に新宿で生きるスミレが出てきたり、ムトウと名乗るようになった亮司が出てきてワクワクした。

    エナとヤスフミは足を踏み外していき、エナはそれでも生にしがみつく。
    最後、エナが復讐の為に滅茶苦茶するのだが、どえしても日本人の女の子が銃を扱うのは非現実的に思えて醒めるというか、上手く想像できなくなる。
    ある程度なら扱えるものなのかな…

    大川が生きていて喜んだのも束の間、1巻では良い人だと感じて暴力に屈しるのも仕方ないと思っていたけど、3巻では酷く悪人に感じられ、この差が凄い…

  • そ、そっちだったのかぁ。大川先生、恐ろしい。

  • 革命シリーズ3冊目。

    うーん…読むのにすごく時間がかかってしまった。紫嵐のときもそうだったけど、終盤に至るまで展開がよく見えず、正直頑張って読みました。同じ内容を伝えるにしてもここまで回りくどくしなくてもいいのでは?とか、もっと少ない文章量で済ませられるのでは?とか、素人のくせに思ってしまった。だけど評価が☆5つの方もいるので、わたしの読解力が足りないだけなのかも…なんだかもやもやします。

    メインのキャラクターが増えてきて、これからきっとシリーズの主軸となる革命に進んでいくはず。サーシャが何を考えているのか、皆の行く末など興味はありますが、続きを読むのはもう少し充電してからにしようかなあ。

  • 人ってこういう風に壊れていくんだ、と見せつけられた。大川の嫌らしさが1作目と違って全開になっており、大川に壊されていくヤスフミが哀れだった。バカな奴…。

    エナは過酷な幼少期を過ごしただけに、文字通り修羅の道に踏み出してしまった。本来なら大人しい良い子なのに。

    ただ前二作に比べて、設定が甘いような気がしました。なんか腑に落ちないところが多い。

  • [2014.01.15]

  • 3rd Mission 
    Open Sesame ・・・・開けゴマ?

    家出少女のエナと同居人ヤスフミが主人公。 どちらも新宿で、ヤバめの仕事。 キャッチガール(ぼったくりバーに連れて行くやつ(とヤクザのパシリ。
    それに、すみれ、大川さん、鳩、リョウジ(今回からカタカナ)が絡む。

    大川さんたらBLかよ。と思ったら、ヤクだったんだねー。描写が思わせぶりで妖しいのよ。

    日本人は、生活に困ってるわけでも、食べ物がないわけでもないのだけれど、心に空洞を抱えている。 そして、メンドくさいことは嫌いで、何かがあれば誰かが助けてくれる(はず)。
    異国から来た彼らには、おそらく理解できず、甘えているようにしか見えないのだけれど。 まーそうなんだろうけれど。

    エナとヤスフミが堕ちていく。 
    刺されたヤスフミはどうなったのか、エナはどうしたのか、よくわからず、え?もう終わり?な感じなので、この評価。
    あいかわらず、さくさく読み進めたい感じ。 これが筆力というものなのか?

  • 2012/09/01

  • 「革命シリーズ」第3巻。

  • おっ、大川先生……!!

    トンデモキャラで再登場。何この、エロい邪悪な妖精さん状態は@@
    追い詰め過ぎだろ、一般人を(ヤスフミはすでに一般人ではないけども)。

    責任もなく、ただただふわふわと生きていたいというこの国の人間が、ガツンとやられてしまいましたね……
    この革命軍たちに関わってしまったら、もうまともではいられない。アウアウ。怖いヨ~。

    それにしても、出てくる人出てくる人、あまりにも特異過ぎ。
    でもここまで追い詰められた人たちでないと、亮司やサーシャやすみれには会えないのだわ……
    とはいえ、唯一愛することができたもののために、血みどろ(まさに血みどろ)になって進もうとする若者の姿には胸を衝かれた。

    どーなるのーどーなるのこの先ー@@
    亮司はどこまで可愛くなっちゃうの^^;もうすでに、すみれのほうが大人じゃね?

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著者プロフィール

大学時代は安全保障問題を専攻。大学卒業後、防衛庁に就職し、調査専門職として勤務。退職後、フリーライターを経て1999年に北朝鮮問題を題材とした『プラチナ・ビーズ』で作家デビュー。2001年『スリー・アゲーツ』で第3回大藪春彦賞を受賞。

「2018年 『焦土の鷲 イエロー・イーグル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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