ジョニー・ザ・ラビット

著者 :
  • 双葉社
3.10
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本棚登録 : 168
感想 : 43
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575236507

感想・レビュー・書評

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  • 装丁とタイトルの可愛さに釣られて読んでは見たけど、中身はおいおいって感じ。
    マフィアに飼われていたウサギがファミリーの壊滅により野良になり、
    世の中を憎みつつも愛とは何かを模索していく話だけど、ウサギのほのぼのした姿と
    ハードボイルドが全然結びつかなくて違和感が抜けなかった。
    それに「ラビッチ」と「ピーター」の関係を強要するシーンもなんていうか・・・微妙な心境になる。(下がり気味ってことね)
    人間だったら別になんてことはないんだろうけど。
    主人公がウサギってこと以外普通のハードボイルド小説。

  • そのウサギ、マフィアにして探偵。ハードボイルドなジョニー・ザ・ラビットの孤独な復讐。
    のっけから依頼人を押し倒すもんだからうんざりした。
    でも後半人間の犯罪の物証を文字通り体を張ってつきつけていくのはすごいと思った。

    装画 / 牧野 千穂
    装幀・本文イラスト / 大野 リサ

  • 2009/04/22読了
    「このラビッチが!!」
    只のハードボイルドのパロディかと思ったら、兎と人間の違いについて
    ずいぶんと哲学的な考察などもあり、非常に面白かった。
    牧野千穂のイラストもペーパーバックライクな装丁も、何もかもがツボ。
    川上さんの『龍宮』もこの方が表紙を描かれていたのか。

  • ベタなハードボイルド、ラビット版。
    イタリア移民のマフィアのボスに飼われていたが、ボスが殺され、野性の兎社会で探偵業を営んでいるジョニー・ラビット。
    下品で粗野でセンチメンタルな兎が、原子力発電所絡みできな臭い人間社会に挑む。
    兎が主人公なんておとぎ話みたいだけど、内容はなかなかシュールだ。
    欧米小説のような書き口の(でも作家は普通に日本人)不思議な印象の一冊。

  • 元はマフィアのドン・コヴェーロのペット、今は探偵のジョニー・ザ・ラビット。飼い主コヴェーロファミリーを殺した奴らに復讐し、原子力発電所建設に絡む謎を解決する。人間になりたいウサギ、ジョニーのハードボイルドな探偵ぶりになんとなくくすっと笑ってしまう。でも結構コヴェーロファミリー暗殺の裏には複雑な利害関係があったり、あのウサギの飼い主はこんなところで関係していたのかと思ったり、殺し屋ラッキーボーイボビーの生き様とジョニーと通じ合う心、と見所、いえ読みどころは盛りだくさん。なのに、ジョニーはちっぽけなウサギ。人間には何を言ってもわからない。そのギャッぷがいいのかも。

  • なかなか斬新な主人公のハードボイルドな物語。


    話は大きく二つ。


    ウサギ社会の話と人間社会でのウサギの話。


    ジョニーの生き様に注目。

  •  装丁に惹かれて買ったけど・・・正直想像してた内容と違ってた。
     別にマフィアやドラッグや原子力発電の問題が悪いんじゃなくて、設定にそぐわない気がする。
     マフィアに飼われてたウサギってだけで、充分な面白さがあるのに、色々詰め込みすぎたことで一つ一つが薄くなってしまった印象を受けた。
     溝ねずみや猫や犬なんかの他の動物との絡みや、ウサギならではのファック(おっと失礼)の表現なんかは面白かったから、あくまでも動物目線で魅せることに徹して欲しかったな。

  • かわいくないうさぎが主人公なので選びました。
    本当にかわいくない。
    ま、そんなことはこの作品には関係ないのだけれど。
    作風は、私の狭い知識じゃ舞城王太郎っぽい。
    それを感傷的に上品に嫌味にした感じ。
    うさぎってのは目新しいし、それに一番の価値がある。
    寧ろ、それだけかも。
    昨今よくあるパターンの内容だと思う。
    うさぎじゃなかったら買わなかったよ。

  •  読了。☆4・5。愛を知ってしまったウサギの孤独と復讐。

  • ところどころに方言?理解し難い単語等が出てきて、非常に読みづらかった。

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著者プロフィール

1968年台湾台北市生まれ。9歳の時に家族で福岡県に移住。 2003年第1回「このミステリーがすごい!」大賞銀賞・読者賞受賞の長編を改題した『逃亡作法TURD ON THE RUN』で、作家としてデビュー。 09年『路傍』で第11回大藪春彦賞を、15年『流』で第153回直木賞を、16年『罪の終わり』で中央公論文芸賞を受賞。 17年から18年にかけて『僕が殺した人と僕を殺した人』で第34回織田作之助賞、第69回読売文学賞、第3回渡辺淳一文学賞を受賞する。『Turn! Turn! Turn!』『夜汐』『越境』『小さな場所』『どの口が愛を語るんだ』『怪物』など著書多数。訳書に、『ブラック・デトロイト』(ドナルド・ゴインズ著)がある。

「2023年 『わたしはわたしで』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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