- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575237290
感想・レビュー・書評
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穂高明さん「これからの誕生日」読了。演劇部の突然の事故で、生き残った生徒と家族の悩み、希望を綴った物語。読む前は楽しい話かと思ってたら全然違う内容でした。生と死の考え方も、これまでの考えと違ってて、ハッとさせられました。千春、拓真の関係、周りを取り巻く人々の想いが素晴らしく、やっぱり優しい穂高さんの作品だなと感じました。物語のラストは感涙もの。是非、たくさんの人に読んでもらいたい作品♪
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千春はバス事故で友人や教師を失い、一人生き残った罪悪感に打ちのめされる。そんな千春を取り巻く弟、伯母、担任教師、亡くなった友人の母親、新聞記者、ケーキ店店主という6人の視点で、人間が新たな一歩を踏み出してゆくまでの道のりを丹念に見つめる。明日を生きるための強さを優しく描きだした連作短編集。
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タイトル借りした1冊。
これがなかなか良かった。事故で一人生き残った女生徒は被害者のようだが、
まわりは単純にかわいそうがっているわけではない。
「かわいそう」という感情だけでないところが
現実身があり、生き残ったからこそ言われる噂や悪口がリアルで、それがそれぞれの立場から連作になっており、面白かった。 -
部活動の顧問の先生、仲間と車で移動中に事故に合い自分だけ助かってしまった千春と、事故に関係する人々の物語。
人の善と悪、両方描かれているから善の優しさが読んでて余計に染みてくる。
自分に対して善で接してくれる人は必ずいる。そのことに気づき、その人を大切にしたいなと思った。 -
書帯のキョンキョンに惹かれて・・の初読み著者…納得の著書。時の流れだけではなく、きっかけとなる誰かの後押しも絶対に必要なんだろうけど、結局は自分で見つける"真実の答え"。"生還者の罪悪感"に気づく者・気づかぬ者、誰もがもつ"細かい悪意と妬み"…身につまされる。吹っ切れた明るさの終章で良かった♪。
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とある事故から生還した少女を取り巻くお話。
いろいろな立場の人からの視点で描かれていて、
この立場だとこの考え、という風が読み取れた。 -
2014.1.20読了
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バス事故で奇跡的に助かったたったひとりの生存者・千春。なぜ、私だけが助かってしまったのかと罪悪感に苛まれ、みんなと一緒に死にたかったと思い、楽しそうにしていれば、傷ついてないのかと言われ、塞ぎ込んでいれば、いつまで被害者ぶってるのと言われる。うーん…千春の立場は辛い。辛いなぁ。凄く重いテーマを生存者の弟やおば、被害者の母、担任、地元紙の記者。そして地元のケーキ職人の目を通して書かれる。記者パートとケーキ職人パートが良かった。2012/276