ときどき旅に出るカフェ

著者 :
  • 双葉社
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感想 : 337
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575240290

感想・レビュー・書評

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  • お久しぶりの近藤史恵さん
    「スーツケースの半分は」がとても良かったので他の作品もと。
    ビジネス書やミステリーで疲れたので
    美味しい系で癒されようと積読してた1冊を手に♪

    あれ、思ってた感じと違う。と帯を見てみると
    日常のちょっと苦い事件を甘く優しく解決していく。
    と書いてあるではないか( °_° )
    スイーツで癒されるのかと思いきやちょい重ための内容。。
    表紙はこんなにキラキラなのに!!

    すごくスイーツについて語られるわけでもなく
    密な人間関係が描かれる訳でもなく。
    ジメッとしたトラブルを解決する、というかそれ解決になっとるん?とツッコミたくなる(笑)

    この本は短編集なんですが、各章の題名が素敵です。
    近藤史恵さんの本を読む時の楽しみは
    題名からどんなストーリーかを想像することです♪

    是非「スーツケースの半分は」読んで欲しい!!!
    (え、違う本で締めくくってる)

  • かつての同僚・円がひらいた旅を感じられる素敵な空間カフェ・ルーズ。いろんな料理と出会える。なにより距離感がすてきなカフェだと思った。円のお店を経営している人の気づかいならではの観察力と、いざというときの思い切りの良さがよかった。短編集なので、話に応じた料理とエピソードが楽しめる。瑛子の周りのいろんな女性の悩みは解決されたのももちろん、そのままのこともあるけれど、暗くならないお話だった。円自身についても紹介されるラストは、彼女の芯を見たような感じだった。最後までさらっと読めて、そしてなにか食べたくなる小説。悩みについてはいろいろ思うところはあったけど、しんどくなく読み終えられました。

  • こういう本は大好きだし、ホッとする。
    素敵なカフェ、異国情緒たっぷりのメニュー。
    旅に出た気分になれますね。
    ちょとした出来事を織り交ぜてなんだけど、
    結構後半はピリピリした内容に・・・
    そして最後の最後には、やっぱりそうだった??みたいな。

  • 元職場の同僚の円が経営するカフェ・ルーズに
    主人公の37歳、独身OLの瑛子が通うようになり、
    そこで起こる様々な物語。

    カフェ・ルーズは、円が世界を旅し、そこで
    出会った世界の料理を提供してくれるカフェ。

    聞いたことのないメニューがたくさん出てきて、
    美味しそうでとても興味深かった。
    また、小さくて静かな居心地の良いカフェ。
    こんなカフェが近所にあったらぜひ通いたい。

    円が様々な出来事を探偵のように推理していく
    様子も、なかなか勘の鋭い子だなと思った。

    常識を常識と思ってはいけない。

    最後の章はなかなか驚いた。

    さらっと読みやすい物語。

  • なんだかカフェの内装まで目に浮かぶようなかんじ。
    仕事帰りにカフェ・ルーズに行ってゆっくりしたいな。

  • 37歳、独身、一人住まい、子供も恋人もいない、この世で一番好きな場所は自宅のソファ…な奈良瑛子が近所で見つけたカフェ・ルーズという喫茶店。そのお店を経営しているのは、かつて同じ会社に勤めていた同僚の葛井円だった。

    円は月の始めの八日間はお店を休み、国内や海外を旅して、その地方で買って来たものや美味しいものをカフェで出していた。円は頭が良く、見かけによらず強く、しっかりした女性。

    カフェにやって来る人や会社で起こる出来事に遭遇しながらも、瑛子にとってカフェ・ルーズは決して失いたくない場所に。
    どんな環境で暮らしていても、誰でもトラブルには遭遇する。そんな時は世界の名前も知らない美味しそうなお菓子と、居心地のいいカフェで何でもないお喋りがしたい。もう一つ、この頃少しせわしないので、ゆっくり本が読めたら言う事なし。

  • カフェ・ルーズは素敵。

    主人公の瑛子は私はあまり好きになれない。

    最後の最後はちょっと驚き。

  • 『フレーズ』
    〇日常の話のような、そうでないような。事件が起きる場所が小さなカフェだったりするだけで、その内容はどちらかといえばよくないことばかり。

    〇気持ち的にいまいちなのがなぜなのか考えてみると、登場人物に共感しないからだとわかった。話のキーパーソンであるカフェのオーナー円は魅力的だが、主人公の瑛子はナレーターが役目でそれ以外何をするでもなし。他の人はやっかいな問題を持ち込んでくる、もしくは問題が発覚する人ばかり。問題解決しても気持ちよくならないし。

    〇話に出てくる料理やデザートはいい感じ。決して具体的に想像できるわけではないが、食べてみたいと感じさせる。

  • 37歳独身、普通のOLが近所に居心地のいいカフェを見つける、そのカフェの店主は元同僚だった。店主が作るカフェのメニューは日本では珍しい世界の料理やスイーツばかり、行かずしてまるで世界旅行をしているようだ。
    聞いた事のないスイーツは美味しそうでネットで調べて食べたくなった。
    そんな中、小さな事件が起こる。結婚、夫婦、パワハラ、家族、介護、どれも現代社会の問題だ。少し心がざわつく、胸が痛くなるお話もあるがサクサクと読める1冊だ。最後には「えっ!そうなの?」と驚かされた。
    世界のスイーツを現代の悩める人に·····。
    コージーミステリー with スイーツ。
    ✩✩✩ 3.0

    「ときどき旅に出るカフェ」

    Menu

    第一話 苺のスープ ······························ 7
    第二話 ロシア風チーズケーキ ·········· 37
    第三話 月はどこに消えた? ················ 65
    第四話 幾層にもなった心 ·················· 91
    第五話 おがくずのスイーツ ·············· 117
    第六話 鴛鴦茶のように ······················ 143
    第七話 ホイップクリームの決意 ······ 173
    第八話 食いしん坊のコーヒー ·········· 197
    第九話 思い出のバクラヴァ ·············· 221
    最終話 ··················································· 245

  • 謎が明らかになるのがあっさりしていて少し物足りなさを感じる部分もあったが比較的、面白かった。カフェのコンセプトも良いと思った。

著者プロフィール

1969年大阪府生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。1993年『凍える島』で「鮎川哲也賞」を受賞し、デビュー。2008年『サクリファイス』で、「大藪春彦賞」を受賞。「ビストロ・パ・マル」シリーズをはじめ、『おはようおかえり』『たまごの旅人』『夜の向こうの蛹たち』『ときどき旅に出るカフェ』『スーツケースの半分は』『岩窟姫』『三つの名を持つ犬』『ホテル・カイザリン』等、多数発表する。

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