むかしむかしあるところに、やっぱり死体がありました。

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 2350
感想 : 188
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575244540

作品紹介・あらすじ

日本昔ばなし×本格ミステリふたたび! 2019年4月に刊行されるやいなや瞬く間にベストセラーとなった『むかしむかしあるところに、死体がありました。』の続編が誕生。今回収録されたのは、「かぐや姫」「おむすびころころ」「わらしべ長者」「さるかに合戦」「ぶんぶく茶釜」の5編。果たしてこれらの昔ばなしがどんなミステリになったのか。各作品を通してのテーマが隠されており、それぞれのつながりも楽しい短編集です。

感想・レビュー・書評

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  • ちょっと好みじゃなかったかな??
    最初の竹取物語までは、おぉ知ってる知ってると思いながら読めた。
    おむすびころりんも、初めは理解できてたけど途中何回も何回も同じ繰り返しがあり穴に落ちるお爺さんとネズミの初雪のお爺さんと会った回数にズレがあり訳が分からなくなってきた。
    そのあとは、何がなんだか分からず終わってしまった

  • 今回も連作の、懐かしの昔話シリーズ。
    むかしむかしの聞いたことのあるあの話だけれど、やっぱり普通な訳はなくて。不穏な雰囲気しか漏れてこない。やっぱり死んじゃう。そして誰かが犯人。
    最後の話は一作目と同じく、連作のまとめ。と言うか、直前で湧いた疑問の回収。
    名前のある動物たちが時々こんがらがるけれど、徐々にキャラクターがちゃんと出るから、あ、あいつねと思いながら読んでいく。なんなら少し、感情移入しちゃう。
    死体が出るお話だけれども、楽しい…と言ってしまうと、不謹慎というか、語弊がありそうだけど。少し切ないところもあるけれど。
    楽しい…かな、感想は。

  • 日本昔話を題材にしたミステリシリーズ第2段。今回はかぐや姫·おむすびころりん·わらしべ長者·猿蟹合戦+ぶんぶく茶釜+かちかち山。密室殺人にループ物、多重殺人と前作に比べると事件の種類が減っているが、どれも上手く昔話に絡めていたと思う。インパクトは前作の方が上かな。かぐや姫とおむすびころりんの辺りはそんなものかな、だったけど「わらしべ多重殺人」から面白くなってきた。わらしべの真相、ずる賢いなー。「真相·猿蟹合戦」猿蟹合戦を別視点で考えたら確かに。牛の糞が喋る世界であれは違和感だ。ここから「猿六とぶんぶく交換犯罪」の流れは上手い。ただ巻き込まれた被害者?が気の毒。

  • 面白かったです。

    短編の中でもドンデン返しが用意されていて、本家の昔話を大事にしつつ新たな展開があり、面白く読めました。

    後半は繋がっていたりと工夫も多く、次作も楽しみです。

    たまには日本の昔話も読んでみようと思います。

  • よく練られたミステリの一冊。

    にほんバージョン再び。
    今回も誰もが知っている5編をミステリに仕上げた世界。

    今作は超練りに練られたな、という印象。

    特に「わらしべ多重殺人」から最後までそれを味わえた。言われてみれば…のちょっとした箇所。
    その目の付け所といい、そこからミステリに巧く調理していく過程といい、繋げ方といい、食材を余すことなく使った鮮やかな料理のようで感嘆の吐息。

    やっぱりこういう味付け盛り付けって青柳さんにしか成せない調理技なんだろうな。「七回目のおむすびころりん」のねずみとお爺さんのやり取りが好き。

  • まあまあおもしろかった。昔話シリーズも3冊目ぐらいだったっけ。
    安定の昔話の中で起きた殺人事件。今回は、竹取探偵物語、七回目のおむすびころりん、わらしべ多重殺人、真相・猿蟹合戦、猿六とぶんぶく交換犯罪。何をいうと、文福茶釜の扱いが納得できない。いちばん面白いと感じたのはおむすびころりん、ウェルズっぽくてとてもよかったし、欲深爺さんが存外魅力的に描かれているのだが、すんなり受け入れられるところが不思議。猿蟹合戦の真相も、ありそうすぎて、ものすごく納得させられるところが良い。楽しいミステリでした。

  • 竹取物語、おむすびころりん、わらしべ長者、猿蟹合戦、
    ぶんぶく茶釜がもとになっているミステリー。
    相変わらずブラックな日本昔話で、めでたしめでたしとはならず、後味悪し。
    猿蟹合戦から繋がるぶんぶく茶釜は二転三転しておもしろかった。かわいそうなのは茶太郎…
    赤ずきんちゃんのシリーズよりこっちのほうが好みかな。


  • むかしむかしの続編です。
    おむすびころりんのタイムリープが
    面白かったかなー??

    個人的にやっぱり赤ずきんシリーズのが
    おすすめです笑

  • 日本人だとなじみのある昔話。
    ベースがあるから、それをいじっても面白い。
    5作品どれも考えに考えられてて凄いの一言。

    1番好きなのは「わらしべ多重殺人」かな。

    おむすびころりんは、ちょっと飽きちゃった感も・・・

  • 日本昔話シリーズの第二弾。グリム童話シリーズはコメディ色が強すぎて苦手だったが、こちらは特殊設定本格の変化球かつ王道感もある。
    かぐや姫、、、密室殺人にかぐや姫の要求した宝が使われたのでは、、、という展開から多重解決で求婚者の中から犯人を絞り込む展開。オチは弱いかなと感じましたが導入にはわかりやすい。
    おむすびころりん、、、タイムループ展開で真相の解決に迫る変な話。おじいさんがクソ野郎なので不快なのだが、ミステリとしては、トレンド感ある。
    わらしべ長者、、、3回死んだ男とわらしべ長者。語り口と展開に既視感があるなと思ったら、京極夏彦さんの短編に似ているかな?と感じました。特殊設定の使い方はズルいですが、どんでん返しもおもろいです。
    さるかに合戦、、、後半2作はさるかに合戦の被害者の遺族とかちかち山の被害者遺族が復讐で交換殺人を目論む話。前半は「さるかに合戦の本当の犯人は誰か」後半は「復讐された犯人はどのように密室で殺されたのか」
    そもそもプロットが面白いですが、いわゆるどんでん返しの連発もあり、読み応えあります。
    全体的に気になる点もありますが、ライト本格が読みたい時にどうぞ。

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著者プロフィール

1980年千葉県生まれ。2009年『浜村渚の計算ノート』で第三回講談社birth小説部門を受賞しデビュー。「ブタカン」「西川麻子」「猫河原家の人びと」などシリーズ多数。2019年刊行の『むかしむかしあるところに、死体がありました。』が各ミステリーランキングや書店年間ランキングにランクインし、本屋大賞にもノミネートされた。

「2023年 『あかがみんは脱出できない(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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