- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575244540
感想・レビュー・書評
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「むかしむかしあるところに」シリーズの第二弾。今作は「かぐや姫」「おむすびころころ」「わらしべ長者」「さるかに合戦」「ぶんぶく茶釜」を元ネタとした、5編収録の短篇ミステリー集(繋がっている話もあるので連作短編っぽい要素もある)。表紙で動物(サル)が死んでいるように、今作は動物の探偵が活躍する物語も多く、ミステリーは練られていて面白い。中でも「おむすびころころ」は、マンガ「ジョジョの奇妙な冒険」の4部ラスボス・吉良吉影の話を彷彿させる展開で面白かった。
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相変わらず青柳碧人先生の本はおもしろい。
ちょっぴりゾワッとする感じがクセになる。
これからもこういうテイストの本を書き続けてほしい。 -
シリーズ第二弾。ファンタジーミステリー短編を綺麗に1冊にまとめてるのが気持ちいい。最終巻も楽しみ。
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前作が面白くて読みました。さるかに合戦話が面白かったです。昔からある内容の見方を変えてミステリーとして成立させているのはすごいと思いました。
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昔話×ミステリー第2弾
前作からパワーアップしたトリックに一筋縄ではいかないストーリー展開はやっぱり面白かった。
昔話あるあるの動物や食べ物が喋ったり有り得ない場所から赤子が誕生する所を逆手にとりミステリーとうまく親和させている著者の目の付け所に脱帽。
めでたしめでたし…とは言いきれないちょっぴりダークな結末は昔話の本質を現しているようでシリーズの魅力のひとつだと思う。 -
やっぱり面白かった!
それぞれ全く異なる世界線の昔話と思っていたが、読み進めると前の物語での設定が登場したりと少しだけ繋がってる部分があり、1話完結のはずなのにそう感じさせない部分があって惹き込まれる。また、みんなが知る昔話は実は改変されて広まったという発想がとても好きだった。
このシリーズは初めて本に触れる人とかにもおすすめしたい。 -
昔話ミステリ連作集。一見ストレートに見える犯人当てに仕込まれた数々の罠はきっちりと昔話由来だし、かつて思った昔話の疑問点までも解決してくれるものだったりもして。とっても楽しい一冊です。
お気に入りは「真相・猿蟹合戦」。猿蟹合戦のその後に、さらに計画される復讐の計画。犯人当てであり、計画の標的当てでもあります。そしてそれに続く「猿六とぶんぶく交換犯罪」もまた何ともいえずトリッキーさが楽しめる本格ミステリでした。
「七回目のおむすびころりん」も面白いなあ。なんとタイムリープミステリになってしまうとは。しかもこれは変格と言っていいかな。事件の真相よりもこのあとどうなってしまうのかが気になって仕方のない一話でした。というよりこの状況でさらに繰り返しますか。 -
なかなか突飛な発想で、現実的な推理小説ではありませんが、それゆえ全く予想もできない結末だったりして新鮮でした。
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原作がほのかに残りながら、ほんとに殺人事件に繋がっていきます。
童話がこんなふうに変わっていくのは意外で引き込まれる。
話し手が実は、、、とか、話がこう繋がったり、、、とか
仕掛けも好き。