ロード&ゴー (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575515213

作品紹介・あらすじ

元暴走族という過去を持つ消防隊員、生田は、周囲も認めるベテランの運転手。だが、二ヶ月前に異動してからは、慣れない救急車のハンドルも握らなければいけなくなり、今は勉強の日々。そんなある日、路上で倒れていた男を車内に収容したところ、突然、その男、悠木がナイフを手に仲間の救急隊員を人質にとる。同じ頃、警察とテレビ局に謎の男から犯行声明が入った。男は、悠木の家族を人質にしていること、悠木に爆弾を持たせていることを告げ、ゲームの開始を宣言する。生田は過熱するマスコミに追われながら、犯人が設定したタイムリミットを目指して救急車を走らせ続ける。

感想・レビュー・書評

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  • 台風被害に潜む事件を豪快解決!消防士の敵は火だけじゃない!|日明恩『濁り水 Fire's Out』 | ほんのひきだしhttps://hon-hikidashi.jp/enjoy/141236/

    株式会社双葉社|ロード&ゴー|ISBN:978-4-575-51521-3
    https://www.futabasha.co.jp/booksdb/book/bookview/978-4-575-51521-3.html

  • 突然事件が起き、怒涛の流れでラストまで駆け抜けて行きました。救急車にフューチャーした珍しく作品。

  • 消防官の活躍を描いた、
    「鎮火報 (http://booklog.jp/item/1/4575513938)」、
    「埋み火 (http://booklog.jp/item/1/4575513946)」からの
    スピンオフ作品。
    先の二作で出ていた、機関員生田が今回の主人公になっています。

    衆人環視の中の救急車ジャック。
    本当に有りそうだし、こう言う映画があっても良さそうな内容です。
    ただの救急車ジャックと言う人質事件というだけではなく、
    “ゲーム”と称して犯人から課せられるタイムリミット、
    救急車乗員たちに振りかかる様々な困難・・・。
    なかなか手に汗を握る内容になっています。

    スリルと緊張の救急車ジャックと言う話だけではなく、
    昨今の救急車を取り巻く事情も、鋭く描きながら、
    物語は進んでいきます。

    ラスト近くの、救急車と消防車の共演のシーンなどは、
    中々臨場感のあふれる描写で、
    目の前にその映像が浮かんでくるようでした。

    生田の他にも、先の作品で出ている人物が登場するので
    要チェック。

  • 久しぶりにドキドキする本に出会った。
    1日のたった数時間を描いた作品で、臨場感が半端ない。
    フジテレビで映画になりそう。

  • 救急車舞台の小説って珍しい気がして購入
    最初らへんは救急要請され、患者対応する場面がダラダラ…
    展開がつまんないなー、と思っていたら救急車がジャックされ、身代金を要求するが待ち合わせ時間になっても回収に来ず、ジャックの意図が分からないまま救急隊員と乗り込んだ犯人悠希と、爆弾を積んだ救急車、その無線を傍聴する民間人やテレビ局。
    世間を騒がせ脅かしながら救急車は犯人の示した病院へ次々と走る。
    救急車は人を助けてくれると信じていた民間人が、救急車に裏切られ辛い過去を明かすうちに今回の事件を引き起こした真相が見えてくる
    2019/12/12 22:32

  • 救急車が爆弾を持った男にジャックされた!男は隊員を人質にとり、都内の救急病院を回るよう指示する。果たして犯人の狙いは何か?過熱するマスコミに追われながら、機関士の生田温志が都内を奔る!ノンストップ医療アクション。

  • 救急車がジャックされた。
    乗っていたのは、沈着冷静な隊長の筒井、救急救命士の資格を持つ優等生の森(女性)、そして、元暴走族(?)の機関員の生田。

    しかし、実行犯(悠木)は、自分は犯人ではないという。
    実は、真犯人に人質(家族)を取られ、爆弾を持たされたうえ、無理やり救急車のジャックをさせられたのだと言う。

    果たして、真犯人の目的は何か?
    動機が見えないまま、救急車は、真犯人の指示で、次々と指定場所を目指す...

    疾走感溢れる文体で、読み出すと止まりません。
    筒井隊長の怪我やトイレ、ガソリンの欠乏などなど、あらゆる難題が、生田たちを襲う。

    果たして、生田たちは、真犯人の企みを阻止することができるのか?

    今回の事件により、人生が変わった女子高生やTV局の職員などの人達の心境の変化も見ものです。
    また、真犯人の動機につながる救急医療の抱える問題も見逃せません。

  • 日本の救命救急が抱く問題を提起しようとする筆者の意図は分かった。読みづらい文章ではなかったが、先読みしやすいストーリーに吸引力はなく、後半部分のあり得ない展開には大いに失望した。筆者の深淵な意図は、その薄っぺらな構成のせいで全くの台無しだ。

  • 救急車の中を舞台とした、まさしくノンストップ劇場型犯罪。登場人物が魅力的で、テンポが良く楽しめました。
    この作者の本を読むのは初めてなのですが、どうやら本書はシリーズ物のスピンオフ作品らしいです。所々にキャラが立った人物が登場するのですが、シリーズではそれぞれが活躍しているのでしょう。本編も読みたくなりました。

    この作品では救急医療、救急現場が抱える問題についてもスポットをあてていて考えさせられるものもある。
    また、救急車という限られた空間を舞台としながらも、指令センター、マスコミ、消防無線という手段によりストーリーに広がりを持たせているところにも感心させられた。

    著者は警察官、消防隊員、救急隊員を描く事を得意としているようであるが、消防無線とネット社会とのつながりからの、事件解決という手もあったのでは?と思ってしまった。消防無線傍受を趣味とする少女のストーリーは良いのだけれども、もう一波乱欲しかった気もする。

    何れにしろ「日明 恩(たちもり めぐみ)」という作家をその読みながなとともに知る事ができたのは、大きな収穫であった。

  • テンポも良くて読むのが止まらなくなる!!
    現代の救急に対する問題点も織り交ぜられていて、
    勉強にもなる。筆者の緻密な情報収集の努力の賜物なのかな。
    一点、視点が結構入れ替わるので、キャラクターに感情移入しづらかったかなっと。

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