ランチのアッコちゃん (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 7990
感想 : 733
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575517569

感想・レビュー・書評

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  • タイトルに惹かれて購入。ビタミン小説と銘打っているが確かにホッとする内容だった。
    アッコちゃんと可愛らしいが、実際は歌手の〇〇に近い。身長の大きなやり手の部長。内気な派遣社員の三智子にとっては雲の上の存在。ひょんなことから三智子の弁当と交換でアッコのランチを1週間食べることに。会社では垣間見れないアッコが素晴らしい。秘密のランチが月曜日から金曜日まで繰り広げられる。
    短編が4つあるが、標題の次は「夜食のアッコちゃん」。できる部長と思ったら会社が潰れてしまい、派遣の三智子も別会社へ。公園でランチを食べる三智子の前に現れたのが移動ポトフ屋を始めたアッコ。火曜日から土曜日までの早朝ポトフ屋に三智子も手伝いに行く。色々な場所での客とのやり取りが面白い。
    後の2編については二人のやり取りがなく、一瞬だけの登場だが、内容が同様にホッと和ませる内容で楽しめた。

  • 薄い文庫本なのに、ワクワクと感動と美味しいが混ざってとっても面白かった

    アッコちゃんの存在はインパクトがありながら、1週間のランチは次なんだろうとワクワクしたし

    最後の話のゆとりのビアガーデンは最高でした!
    今私に必要な事がギュッと詰まった本でした!

  • 祝・文庫化☆
    快作です!
    働く女達の憂さや迷いを晴らす楽しい展開で、元気が出ますよ~。

    第1話 ランチのアッコちゃん
    派遣社員の三智子は、雲と木社という小さな出版社に勤めている。
    4年付き合った恋人に振られた翌日、上司のアッコから意外な申し出を受ける。
    お弁当とランチを一週間交換しようというのだ。
    アッコちゃんこと黒川部長は、長身で独身の45歳。営業部唯一の女子正社員で、一人だけセレブ感を漂わせている。
    曜日ごとに行く店とランチが決まっているというアッコ部長。
    知らない世界をのぞき見ることになった三智子は?
    軽快で、現実的ではないが~ありえないほどでもない予想外な面白さ。
    だんだん元気になる三智子が嬉しい。

    第2話 夜食のアッコちゃん
    雲と木社は倒産、別な会社で働いている三智子。
    正社員と派遣社員の間に立って困っていたとき、「東京ポトフ」のワゴンをやっているアッコちゃんに再会する。
    一週間、仕事を手伝うと申し出て、問題解決のヒントを得ることに。

    第3話 夜の大捜査先生
    30歳になる野百合は合コンに精を出していた。
    3年以内には結婚したいから。
    中高一貫の出身校の名を出すと、好印象をもたれるのだが、実は在学中スカートを改造し遊びまわっている不良だった。
    当時の先生、前園が今も繁華街で生徒を追っているところに出くわし、生徒を探すことに。

    第4話 ゆとりのビアガーデン
    総合商社に入ってきた新入社員の玲実。
    ゆとり世代の典型でまったく使えない女の子。3ヶ月で辞めたのだが、社長の雅之は今思い出しても苦笑するほど。
    ところが、その玲実がビルの屋上でビアガーデンを始めるという‥?

    アッコちゃんの話が2話で終わってしまうのはちょっと残念だけど、後の話にも少しずつ出てきます。
    のほほんと明るい玲実の個性がまったく違っていて、社長にも育てられたとは言いがたいが、これはこれで視点の変わる面白さ。
    なかなか秀逸でした。
    ちょっとだけど現実に参考になるような言葉もちゃんとあり、夢のあるエピソードが楽しい☆

    • まみさん
      以前見かけて気になっていた本です。レビューを読ませていただいて、ますます興味がわきました(´▽`*)ぜひ読んでみたいと思います。
      以前見かけて気になっていた本です。レビューを読ませていただいて、ますます興味がわきました(´▽`*)ぜひ読んでみたいと思います。
      2015/10/04
    • sanaさん
      まみさん、
      こんばんは☆
      コメントありがとうございます!
      「ランチのアッコちゃん」気になっていた本ですか~。面白いですよ!
      オススメ...
      まみさん、
      こんばんは☆
      コメントありがとうございます!
      「ランチのアッコちゃん」気になっていた本ですか~。面白いですよ!
      オススメできます♪
      続編も最近読みました。もっとアッコちゃんに活躍して欲しいです。
      まみさんの本棚にも面白い本が紹介されていますね。楽しみに、行かせていただきます^^
      2015/10/05
  • 図書館でパケ借りした本、ずっと気になってはいたけど読まなかったのを今になって後悔。でもアラサーになって読んだから心に沁みるのかも。アッコさんのような導いてくれるリーダーは現実にはほぼいないけど、出会ったものから得ることは出来るはず!と前向きになってしまう一冊。心のビタミン剤と評されるのが心から理解でき、読めば何度でも心が晴れやかになります。
    食事の描写がとても丁寧で、物理的にも栄養をとろうと思えるところも素敵。笑
    ちなみに全て短編なので、仕事や生活にヘトヘト…な方でもサクッと読めます。気軽にお試しあれ。

  • あっさり読める短編集ながら、どのストーリーも爽快な読後感を与えてくれる。落ち込んだ時、モヤモヤしてるときに読むと元気がでる!
    個人的には最終話に、自分に刺さる台詞があって良かった。引くも進むもできず、雁字搦めになってる自分を解き放つ勇気をくれるフレーズに出会えた。『それは、逃げじゃない。』
    続編もあるようなので、是非読んでみたい。

  • 読む前は、料理系小説かなぁと思っていたら全然違った。むしろ「外食もいいなぁ」と思わせる内容。1話目の「ランチのアッコちゃん」は、職場でパレンタインに男性社員にチョコを配るかどうかで、賛成派の派遣社員と反対派の正社員の板挟みになり、困り果てていた美智子でしたが、ランチタイムでさまざまな人と交流することによって考え方が柔らかくなってきます。
    新しい場所や知らない人と交流することで得られる知識の貴重さを感じました。

    個人的には4話目の「ゆとりのビアガーデン」にでてくる「使えない社員」だった。佐々木玲実が好き。退職したあと、ビジネス書に書いてあった!と素直に新しい事業を始めて成功していく。なにより、他人を巻き込む力とコミュニケーション能力がすごい!

  • 小説推理2011年3月号、5月号、2012年2月号、2013年1月号に発表の4編を2013年4月刊行。2015年2月文庫化。2編はアッコちゃんのお話で、2編は、アッコちゃんが、チラリと登場するお話。4編とも、なかなかに良くできた、楽しく面白いお話で、複数回の直木賞候補の実力は伊達じゃないです。2015年5月にNHKBSプレミアでドラマ化の予定とか。これもまた楽しみです。続編の3時のアッコちゃんも読もうと思います。

  • アッコちゃんのお話から時折アッコちゃんがちょい出する働く女性たちの短編集。
    テンポの良さ行動力発想力とても頼もしい。先に第2弾を少し読んでしまい、面白かったから慌てて第1弾を探した。
    食べ物を絡めたお話が流行り?なかなか面白い。食欲が今まで以上に込み上げてきた。今日は新ジャガを使ってジャガイモハンバーグ‼︎中はトロトロ外はサクサクカリカリで美味しかった。大満足。デザートはアールグレイとぜんざい。

  • 最初、タイトルだけでアッコちゃんってふわふわしていそうなイメージでした。が、読んでみたらなんとかっこいいキャリアーウーマン…アッコさんも含めて登場してくる人物かっこよかったです。
    仕事に食事にプライベート…まさに近未来な出来事が繰り広かっていて、いつか経験するんだなと思いました。
    NHKのサラメシっぽいですね☆
    2015.4.29(1回目)

    ------------------------------------------------

    『ランチのアッコちゃん』読了。
    5年ぶりの再読でした。サラメシみたいですごく面白かった。アッコさんがカッコよかったな…最近は新型コロナウイルスでものすごく不安になっていたけど、この本を読むことでほっこりしたよね…不安だけどそればかりじゃダメよね。美味しいごはんを食べたくなった。
    なんとなく、この本に登場する女性たちに勇気をもらった。数日前、スキーツアーが雪不足で中止になったけど個人で行こうと話が浮上して。行くか行かないかですごく迷ったけど、読んでいるうちに行くか!!って決心してしまった。今、鳥取県にいます☺️けどリフト動いてないのでスキーできそうないけど笑
    2020.2.21(2回目)

  • 上司と部下が、心を通わせる物語。

    サクサク物語が進んで、爽快感あり!

    ドラマ化するなら、この配役。
    アッコさんは、天海祐希さん。
    三智子は、奈緒さん。

    ▶︎読んでほしい人
    会社の人間関係で、モヤモヤしてる人。

    ▶︎きっかけ
    古本コーナーで、表紙に目が止まった。

著者プロフィール

1981年生まれ。大学を卒業したあと、お菓子をつくる会社で働きながら、小説を書きはじめる。2008年に「フォーゲットミー、ノットブルー」でオール讀物新人賞を受賞してデビュー。以後、女性同士の友情や関係性をテーマにした作品を書きつづける。2015年『ナイルパーチの女子会』で山本周五郎賞と、高校生が選ぶ高校生直木賞を受賞。ほかの小説に、「ランチのアッコちゃん」シリーズ(双葉文庫)、『本屋さんのダイアナ』『BUTTER』(どちらも新潮文庫)、『らんたん』(小学館)など。エッセイに『とりあえずお湯わかせ』(NHK出版)など。本書がはじめての児童小説。

「2023年 『マリはすてきじゃない魔女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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