市役所なのにココまでするの!? (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575523553

作品紹介・あらすじ

故郷の市役所にUターン就職し、工業振興企業誘致課、通称・市役所工場に配属された新人、天明未来の奮闘記。設計の仕事を志しながら意に沿わぬ部署に配属され、戸惑いながら毎日を過ごす未来。仕事もさることながら、職場の人間関係や母親との確執を経て、しだいに成長していく――。著者の綿密な取材をもとに描いた、リアルお仕事小説が誕生!

感想・レビュー・書評

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  • 市役所に就職したばかりの新人、ミキは建物設計を希望していたが、工業振興企業誘致課に配属される。
    初めは面白くないと感じながらも、先輩職員たちのフォローや助言などを受けたり、市内の中小企業の社長たちとの信頼関係ができたりしているうちに、今の仕事に愛着を持ち始める。

    わりと身近にありながら、よく知らない市役所の仕事のことが少しわかって面白い。。
    実際の一年生社員にどれだけの権限が与えられるのか、と思ったり、ミキの生意気さ、遠慮のなさに多少うんざりしたりもするが、仕事に対する姿勢など、参考になる点も多いと思う。

  • 取材を丹念に行って書かれた小説だなと思った。が、全てを優秀な新人にからめてしまうのは、(多少の失敗は当然あるにせよ)彼女のキャラクターだから上手くコトが運んだように見えてしまって非常に残念。

  • 有川浩さんの県庁おもてなし課と同じテイストなのかな?これ読んで改めて有川浩さんの凄さを実感(笑)だけど、この作品テレビドラマにはピッタリだと思うけど?作品自体も脚本っぽいし。ちなみに、続編も読んでみたいです。この展開はありますよね?^_^

  • まあまあ面白い。
    中小企業の横のネットワークはいいね。

    ミキが猫田をやたら敵視しているけど、その理由が弱いような。
    最後の展開は出来過ぎかな。

    ドラマ化されそうな作品だね。

  • 採用されたての主人公がほぼフリーハンドでやりたい放題するとんでもない架空の役所、桑形市役所の話。
    役所が市内の中小企業に支援するのはわかるが、補助対象の企業に申請書の書き方まで支援するかな?
    それはまだいいとしても、市役所が事故現場の陣頭指揮とかとらないだろ?人が埋まってるかもしれないのに重機でゴリゴリ進めるとかどこの中国だよ…
    所々に良い言葉がでてくるものの、全体的にはお役所ファンタジー小説。

  • 新人さんが一生懸命仕事する姿はいいものだ。

    新人さんの奮闘に中小企業の社長さん達が仕事に熱を帯び始めるのがいい。最後の展開は出来過ぎの感があるけれど、読後感が良かった。上野さんの他の作品も読んでみたい。

  • 初めて読む作者 上野歩氏の作品である。

    お仕事小説で、舞台は、市役所。
    市役所と言えば公務員で、老後の年金も、しっかりしていて、窓口の処理だけで良いように、思われがちである。

    しかし、わが市の市役所は、丁寧な言葉遣いだし、わからない事は、すぐに対応してくれる。
    市役所に遠い所は、支所があり、便利である。・・・という事しか頭になかった。

    この本で、故郷の市役所ヘUターン就職で、戻った天明未来が、主人公であり、市役所も、工業振興企画誘致課という所に配属される所から始まる。
    そこでの、作業服が、置かれていて、そこの左ポケットには、市役所工場と、刺繍されていた。

    市内の工場680社の営業が、出来るか?と、問われる未来。
    工場の取り組む商品等、いろんな分野が、合体していくユニークさ。
    そして、オタクのような好きで始めた事がきっかけで、商品化等・・・・
    それだけでは、営業にむすびつかないので、未来が、そして、職員が活躍していく。

    春の異動で、猫田さんが市役所工場を去ることに・・・
    仕事一途で、家庭が、妻の死等、悲しい事もありながら、次の職場に期待している所が、凄い!

    市役所で、働く人達って、こんな仕事もしているのか?と、思いながら、ご苦労様!と、声をかけたい気になった。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    天明未来は、故郷の市役所にUターン就職し、工業振興企業誘致課、通称・市役所工場に配属された。設計の仕事を志しながら意に沿わぬ部署に配属され、戸惑いながら毎日を過ごす未来。仕事もさることながら、職場の人間関係のトラブルや母親との確執を乗り越えて、しだいに成長していく―。著者の綿密な取材をもとに描いた、リアルお仕事小説が誕生!

    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
    上野/歩
    1962年東京都墨田区生まれ。88年専修大学文学部卒。玩具業界誌の記者などを経て、94年『恋人といっしょになるでしょう』で第7回小説すばる新人賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

  • 前向きな物語は、理屈抜きで面白い。大学生、高校生に是非、読んで欲しい一冊である。

  • 初読の作家さん。
    図書館でタイトルを見て面白そう、と、思ったので借りた。
    面白かった!
    若い人が奮闘するお仕事小説は面白いね。

    カタカナの使い方や、やや特徴のある文章に
    「無理かも」
    と、一瞬なったけど、読んでいるうちにだんだん慣れたというか、文章のアクがだんだんなくなっていったというか…。

    (よく見たら、最初の一章だけ既出で、残りの章は書き下ろしだそうなので、文章がびみょうに変わりはったんかもしれへん)

    市役所勤めにこんな業務があるのは知らなかった。中小企業中心の話なので
    「わかる」
    と、思えるところもたくさんあった。

    従業員が四人以上か以下かで区切るのは社会保険に加入する必要があるかないかの境目やからやで~と思ったり。笑

    あっさりした展開もリズムがよくって、とても楽しいです。
    最終章のクライマックスは、じつはすごい展開になってないか…? と、思うのに、そこもわりとあっさりと書いているのも却ってよかったよ。

    今、わたしが選べるなら、市役所のこういうところに勤めてみたいなとは思うけど、それは自分が中小の建設業にどっぷりになったから言えることであって、大企業勤めしか知らんかったころには見えなさすぎる世界やったやろうな。

    でも、中小企業のほうが面白いような気がする。

    名の知れた大企業至上主義ではないので、近い将来の子どもらの就職に妙な横やりをいれないやろうことは、自分でもよかったなーと思っている。

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著者プロフィール

1962年、東京都生まれ。専修大学文学部国文学科卒業。1994年に『恋人といっしょになるでしょう』で第7回小説すばる新人賞を受賞してデビュー。著書に『キリの理容室』『料理道具屋にようこそ』『わたし、型屋の社長になります』『就職先はネジ屋です』『鋳物屋なんでもつくれます』『天職にします!』『あなたの職場に斬り込みます!』などがある。

「2023年 『お菓子の船』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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