- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575670073
作品紹介・あらすじ
迫りくる甲斐の武田信玄との戦い。家康生涯最大のピンチ、三方ヶ原の戦いが幕を開ける。怯むな茂兵衛、ここが正念場! 戦国足軽出世物語、早くもクライマックスの第3巻!
感想・レビュー・書評
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足軽小頭仁義 ー 三河雑兵心得シリーズの3作目
2020.06発行。字の大きさは…中。2022.02.26~27読了。★★★☆☆
三河、遠江を治める徳川家康に仕える植田茂兵衛の出世物語です。
茂兵衛は、徳川家康の旗本先手組で旗頭を務める本多平八郎の真後ろで、平八郎の幟を持つ旗指足軽であったが。元亀元年(1570年)7月。北近江の姉川河畔での戦いを終えて浜松に凱旋した直後に足軽身分から徒侍に昇進し、役目は足軽小頭となる。10名の槍足軽を指揮する立場まで出世しました。足軽時代と違い、衣服、武具、食事は自前となるが、俸給は年に25貫(約250万円)。足軽の年収が3貫(約30万円)なのとは大違いです。
徳川は、隣国駿河を治めた武田信玄が攻めてくる前に、遠江国浜松城(旧城名は曳馬城)を南西方向に拡張する形で昨年から築城普請を続けています。普請が終わらないうちに武田が遠江へ攻め入って来ました。徳川家康は、このまま浜松城での籠城では配下の信頼を繋ぎ留められないと判断し。武田に一泡吹かせてと思って三方ヶ原まで出ましたか、武田は出て来るのを読んで待ち構えていました。
3万の武田勢に対して1万1千の徳川勢が、真正面から戦う事となりました。徳川勢は、多くの譜代の三河衆を失い散々な戦いでしたが。武田勢が、浜松城を攻めずに。その後静々と甲斐に帰って行きます。徳川は、武田信玄に何かあったのではと…。
茂兵衛は、徳川一門ではあるが今は落魄した大草松平家の惣領・松平善四郎康安(やすやす)の寄騎として二俣城の籠城戦、三方ヶ原での戦いを戦って来ました。武田か去った後に松平善四郎が足軽大将に昇進し。茂兵衛は、副将格として騎乗の身分になり。俸給も年に75貫(約750万円)にあがりました。
【読後】
茂兵衛の戦場での沈着冷静さ、槍捌きの旨さと、的確な判断力、やさしさが随所に出てきます。戦いは、強いのですが、倒した武将の首を取らないものですから出世が出来ません。戦場では、戦って倒した敵の首が証拠となり、それにより褒賞が決まります。
そんな茂兵衛ですが、上司である本多平八郎に信頼され、家康にも三方ヶ原での沈着冷静さと、槍捌きの見事さが印象に残っていました。それが今回の昇進に繋がりました。
次作を読むのが楽しみな本です。
※読んだ本&レビュー900冊目です。 -
だんだん武士として成長してゆく茂兵衛
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頼れる足軽小頭の茂兵衛が部下を率いて三方原へ参戦。家康が大敗して浜松城へ逃げ帰ったという有名な闘い。逃げる途中で家康に出会い、名前を覚えて貰ったかも知れない。
相変わらずのお人好し。好きだった女性を持っていかれた相手に手柄を譲ってしまう。そんな茂兵衛を応援したくなる。10年以内の千石取り目指し頑張れ。 -
足軽茂兵衛は、十名の足軽を従える小頭となった。
そしてついに、武田軍が遠江へと進軍してくる。
一言坂から三方ヶ原の戦いまで、茂兵衛と一緒に戦っているかのように、引き込まれて一気読み。
そして三方ヶ原、茂兵衛の恩人である夏目次郎左衛門と大久保四郎九郎の最期が描かれ、茂兵衛と共に涙が込み上げてしまう…。
早く続きが読みたい。
茂兵衛は次は騎乗の身分となるらしいので、それもまた楽しみ。 -
家康が武田信玄にコテンパンにやられた三方ヶ原の戦いが舞台。足軽としての育ての親である夏目次郎左衛門と大久保四郎九郎を失う。
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Audible読了
戦国キングダムは3巻目にして足軽小頭、係長くらいに出世した。百姓がついに部下をもった。その数10名。
2名は実弟と弟分で、この両輪と共に茂兵衛は、手癖の悪いガキやら性根の腐った2世議員やら、海のものとも山のものともつかない部下の手綱を握ることに。
自分なら吐くかもしれない。
茂兵衛の魅力のひとつは、根に持たない、という点。例えば部下や上司に対して、一時的に感情が揺らいでも、すぐに相手の立場になって考えられる。家族や親しい間柄ならば当然、敵や裏切り者に対しても、プラス面を見つけて自分自身を納得させることができる。相手はどうであれ、まず自分に折り合いがつけられる、という所が強い。
それが人を惹きつける力につながるんだろうな、と思う。少なくとも、すぐに他人を否定してかかるやつに未来はない、ということは、どの自己啓発書でも同じ結論のはずだ。
そんな茂兵衛隊も、武田勢を前にして敗戦を重ねる徳川隊の中にあってはフラストレーションの連続だ。臥薪嘗胆、腐らず耐え忍べばきっと日は差す。毎日1000本の槍を突き続ける姿には、負けの戦い方が見える。
腐らず戦う。
そのメッセージが力強く伝わってくる所が、この作品の見どころだ。 -
ついに足軽身分から徒侍へと昇進した植田茂兵衛。役目は、本多平八郎麾下の足軽小頭。
信濃から東三河へと侵攻してきま武田信玄との戦いが始まる。
三方ヶ原の戦いでは、松平善四郎率いる弓組の筆頭寄騎として、壮絶な戦いを繰り広げる。
絶望的な状況下、朋輩だから死ぬまでは仲間を決して見捨てない茂兵衛。敵は倒すまでが敵。首を切るのは死者に対する冒瀆だと言い切る茂兵衛に目が離せない。 -
大河ドラマの参考になります。一歩一歩出世の道を行く優しい主人公今後が楽しみ。
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茂兵衛、失恋でやけを起こすの図から始まる心得「参」。姉川の戦いの論功行賞で徒侍へ昇進し、足軽小頭になった茂兵衛を待っていたのは、家康が惨敗を喫した三方ヶ原の戦いだった。この戦で、茂兵衛は足軽としての育ての親である夏目次郎左衛門と大久保四郎九郎を失う。お人好しは生き残り難い戦国の非情な一場面だった。
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シリーズ第3巻は、武田の大軍に大負けをする家康のまき。
部下の信頼も厚い上司となる茂兵衛。
父の仇と付け狙う同軍の武士との確執。
当時の戦い方の詳しい記述も本のリアル感を上げる。
読んだ本&レビュー900冊目おめでとうございます!
たくさん読み、書きましたね。
読んだ本&レビュー900冊目おめでとうございます!
たくさん読み、書きましたね。
5552さん♪
ありがとうございます(*^_^*)
ブクロクを始めて、ほぼ3年になります。
555...
5552さん♪
ありがとうございます(*^_^*)
ブクロクを始めて、ほぼ3年になります。
5552さん♪のレビューを読むのを楽しみにここまで来ました。
これからも、少しでも長く続けられるように頑張って行きます。
今後とも宜しくお願い致します(⌒-⌒)ニコニコ...
やま