壁男 (双葉文庫 も 9-4 名作シリーズ)

著者 :
  • 双葉社 (2007年9月18日発売)
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575726428

感想・レビュー・書評

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  • 第1部だと表題作より、ご近所さんで夜な夜な開催される町内会サバトを描いた『ブラックマジックウーマン』が好き。第2部は、『夢の木の下で』『遠い国から』『カオカオ様が通る』とどれも面白い。奇妙な世界観での人々の暮らしが実に興味深い。

  • 今より少々昔の漫画の世界。

    表題作の壁男を含め、様々な日常SFが描かれる。
    しかも、その作品すべてが面白い。
    世界観の設定や各ポイントでの絵の迫力、情景がありありと思い浮かぶ文章描写力。

    何度も何度も読みたいと思えるような味のある作品群。

    特に、本書の最後に収録されている旅行者の物語群は独特な絵ともあいまって、実際に旅行をしているかのような臨場感が味わえる。

    また、手元にある人は是非表紙を剥がしてみてほしい。

  • 幻想譚を収録した短編集。
    表題作の「壁男」を含む「第一部」はさほどでもなかったが、「夢の木の下で」以降の「第二部」がともかく秀抜。

    主人公である「私」が旅先でさまざまな民族やその奇妙な風習に出会うことで物語が展開していくが、特に何の影響も受けず、また与えずに、ただ観察し通り抜けて行くのみという寂寞とした旅情が物悲しさをそそる。
    しかし、変な民族とか風習とかよく思いつくなぁ。凄い想像力だ。

    余談だが、この本は装丁も素敵。
    表紙の壁男の絵や即物的な印象を与えるフォントも良いが、そのカバーをめくるとコンクリート打ちっぱなしのような表紙が現れるようになっており、出版社のサービス精神が感じられる。

  • 結局 読み終ても壁男とはいったい何なのかはわからない。しかも壁女までゐる。
     商用だか観光だかで旅をするをっさん(多分)の前に、いろいろが出る話。けっこう面白い。

  • 遠い国からのシリーズが面白い。特にカオカオ様がすごすぎ。異民族の奇妙な風習を淡々と、時に少しうらやましそうに眺める異邦人の「私」。シュールさの中に妙に世界の本質をついてるような気配もあって、諸星作品の奥深さを改めて感じました。
    折りにふれて読み返したくなりそう。

  • 難解…。世界観だけかな。

  • 「遠い国から」の未読分(追伸〜第四信)が期待したほどじゃなかった。

  • 表題作「壁男」もいいですが、第二部がおススメ。

  • 「壁男」「夢の木の下で」等、
    毛色は違えども“壁”を巡るお話。
    「ブラック・マジック・ウーマン」(爆笑☆)も然り。

  • カオカオ様はガチ
    天才としか言いようがない

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著者プロフィール

1974年、「生物都市」で手塚賞入選。「週刊少年ジャンプ」で「妖怪ハンター」連載デビュー。民俗学、中国の古典、SF等を題材に、幅広い分野で活躍する漫画家。代表作に「暗黒神話」「マッドメン」「西遊妖猿伝」がある。その独創的な作風から、高い評価を受け、2000年に手塚治虫文化賞マンガ大賞、2014年に芸術選奨文部科学大臣賞、2018年に日本漫画家協会賞コミック部門大賞等、受賞歴は多い。ジャンルを越え、多くのクリエイターに影響を与えたとされる。

「2019年 『幻妖館にようこそ 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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